「…ヨーロッパでは…」

黒井先生は歴史の授業を説明しているのだが…

「ぐー…ぐー…」

「それで…」

「くぁ～…くぁ～…」

「……」

「がぁ～がぁ～…」

「起きんかい！ドアホ！」
ズゴン！！

……

－教室(休み時間)－

「痛てぇ…」

悠は頭を擦りながら机にたれる…

「おもっいきり、殴られたね…」

こなたは悠を哀れみの目で見る…

「何も名簿で殴らなくてもいいのになぁ…」

悠は名簿(縦振り)で殴られたのだ…

「まぁ…授業中に寝てるアンタも悪いわね…」

「昨晩お休みが遅かったのですか？」

みゆきは頭に?マークを浮かべる。

「昨日な……」

悠は昨晩

梔が久々の再会を祝って宴会をしたのだが…
梔は酔いやすい癖に飲む量は半端無く明け方まで捕まっていたのだ…

…

「って事が合ってな…なのにあの人絶対朝6時に起きんだよ、しかも次の日に…酒残らないし…」

悠はため息を吐いて机に潰れる…

「ねぇ～悠それよりさ～」

「何だ…っか揺らすな眠らせろ！」

机を揺らされて悠は仕方なく身体を起こしてこなたを見る…

「今度の休みに二人であそ…「ゆう～～大変だぞぉ！！」

教室にみさおが血相を変えて入って来る。

「ちょ！みさきち！今！」

「ゆう！ちょ！大変だから！」

みさおはこなたを完全無視して話す。

「落ち着け、何事だ？」

「亮が喧嘩してるぞ！」

「……って早く言え！！何処でだ案内しろみさお！」

悠は慌てて席から立ちみさおを引っ張って行く

－一階廊下－

ﾋｭﾝ…ﾄﾞｶﾞ！！

「ぐぎ！」

ドサッ… …

男は首を押さえて倒れる…

「ふぅ…後は…」

亮は足を引き後に振り向く。

「くそぉ…」

…

「どっちだみさお！」

「階段の下！」

「OK！」

悠が階段を飛び降りると

「はっ！」

「ぐぁ！」

ｷﾞｭﾘ…ﾄﾞｺﾞﾝ！！

亮は背面蹴りを放ち、受けた男は思いっきり後に吹っ飛ぶ

「おっと…！」

ｶﾞｼ！

悠は飛んできた男を受け止め下に転がし…

「何やってんだ？亮？」

「悠いや、何か絡まれてな…」

「ふぅん…俺の出番は無しか…」

周りを見ると四、五人が床に転がりながら睨み付けて来る。

「りょう～何したんだよ～？」

「別に…っと言うか何で悠とみさおがここに？」

亮は質問を質問で返す。

「みさおが喧嘩してるって教えてくれたから見に来た。まぁいいや…ついでに次の授業サボるから付き合わない？」

悠が笑いながらサボりに誘う。

「…なら、図書室だな。」
「OK…っー訳だみさお、知らせてくれてサンキュ」

悠がみさおに合図を送って亮と行こうとすると…

「あ、あのさーゆう…」

「ん？何だ？」

「え、えと…そのさ…休みの日にさー…」

みさおはまごまごしている。

「休みの日？今週は亮と鍛練に…」

ｸﾞｲｨｨ…

「痛！な、何する亮！」

亮に耳を引っ張られる…

「(悠…さっしてやれよ！)」

「(何がだよ！)」

「(みさおはお前と休みに遊びたいって言いたいんだよ…)」

亮は悠に耳打ちする

「(は？じゃあ何でそう言わないんだ？)」

悠がみさおの方に振り向くと

「あ…そかそか、悠忙しいよな～…」

みさおは笑顔でそう言う…

「…あーその、何だみさお休みに遊ぶ…か？」

「え…いいのか？」

みさおは亮を見る…

「ｺﾎﾝ…」

つん…

亮はｺﾂﾝと悠の脇腹を分からない様に突く…

「亮は自主鍛練だ。」

「そ、そか！じゃあまた連絡するよ！」

そう言うとみさおは嬉しそうに走って行く。

「…どゆこと？」

「さぁ、図書室行くぞ。」
「あ、待てこら！」

悠は亮を追いかけていく…

「痛っ…」
「あいつら俺等の事無視して行きやがって…」

やられた男達が立ち上がる。

「…これは何の騒ぎだ？」

「あん？あ、あんたは…」

… …