「ふぅ…手荒い事は苦手ですのに♪」

梔は物凄く満足した顔で手をプラプラしている…

「す、凄いわ!!今の!!凄いです!梔おねえ様!!」

稲葉はギュっと梔の両手を握る。

「「「………」」」

余りの事にこなた、かがみ、つかさ、みなみ、ゆかた、亮は声を失っている…

「あー……そのね、くっちーって戦闘的な事には物凄くドSなのよ…」

千草が苦笑いを浮かべる…

「っと…呆けてる場合じゃねぇ…」

亮は起き上がる

「あ!まだ休んでたほうが…」

ゆたがが気づかうが…

「いや、始まるからな…悠と弥一さんの戦い…」


－中央－

「最初っから本気でいくぞ。」

『ふふ、いいから黙って来い!』

「すっーーはぁ!!」

シュン……

悠の姿が消える。

『馬鹿の一つ覚えじゃの!!』

グワッ!!

弥一は最初の時と同じように構えていたが

ギャリ!!

「てめぇがな!!」

悠は弥一を追い越す寸前で踏み込み縮地の入り(加速)に入る寸前でブレーキを掛けて踏みとどまり

『ぬっ!』

弥一は身を引こうとするが

ガシ!!

「逃がさねぇ!!オラッ!!!」

グィィ!ドコッ!!　
グィィ!!ドゴォン!!
グィィィ!!!ボゴォォン!!

悠は弥一の腕を引き近づいた瞬間に打ち込み!!
弥一は後ろに飛ぶ!!

しかし

悠は掴んだままの腕を引き打ち込む!!
後ろに飛ぶ!!を繰り返し!!

「っだりゃあぁぁぁ!!!」

とどめに力いっぱい腕を引き、肘を水月に打ち込む!!!

ゴギン!!ボォゴオォォォォン

弥一はかなりの勢いで吹っ飛び壁にぶち当たる!!

「はぁはぁ…どうだ…この野郎!」

悠は肩で息をする。

「やっ……たーー!」

「うんうん!!勝ったね!!」

こなたとつかさは手を取り合って喜び

「すっげー!!柊今の見た!!!ゆうワイアーあくしょんみたいな動きだったぞ!!」

「ちょ!落ち着きなさいよ!!もう…」

みさおとかがみも大喜びする。

「はは…強いな悠わ…」

「ああ!!やっぱ化け物だな悠は!!なぁ摩耶!!っか何でんなヘロってんだ亮??」

「こ、金剛君苦し…!」

金剛は亮と摩耶の首に腕を回して騒ぎ

「へへ…」「かないませんね…」

卯天と氷室も笑顔になる

「へっ余裕だよ!」

悠はグッと親指を立てるが…

しかし!!

「「悠(ちゃん)!!油断してんじゃねぇ(たらあきまへん)!!」」

『甘いのぉ…』

ズガン!!

悠の姿が消え鈍い音が広がる…

「がはっ…」

「「「えっ…」」」

『…』

悠は弥一に頭を押さえられてうつぶせに倒れている…

『どうした?決着つけるんじゃなかったのか?』

「っなろ!!」

びっゅ

悠は裏拳を叩き込もうとするが…

グィィ!
ガン!

「ぶぁ!!」

『何も…』

グィィ!!
ガン!!ガン!!

『解かっておらんな…』

弥一は何度も悠の頭を畳に叩きつける…

「ごはっ…」

『ふん!!』

ブン!!

弥一は悠を放り投げる…

ドタ…ごろごろ…

「ごはっ…ごふ…」

悠は何とか起き上がり鼻血と口の中が切れ垂れる血を拭う…

『悠どうした…終わりか?』

「ざっけんじゃねぇ!!」

シュッパ…ドゴ!!

「ゴボッ!!」

『縮地に頼りすぎじゃ…入りの雑な縮地じゃ動きも読める…』

弥一は足を横に向け、悠は弥一の膝に体当たりして自爆してしまう…

「へ、へへ…これなら…どうだぁ!!」

悠は左手で弥一の脹脛を右手で腿の辺りを掴み

パァン!!

横に投げ飛ばすが!!

ドゴォン!!「!!～～～…」

悠の視界が歪む…

「な・にが…(当たった?何が?何処に?どうなった?俺は立てって入るのか?爺は?)」

『顎の守りは注意しろと教えたはずじゃが?』

弥一の声が横から聞こえる…

トン…

ドタン…

悠は弥一に軽く押されて倒れるように座ってしまう…

「～～(そっか…投げた時その勢いで顎殴られたんだ…)」

グッ…
一度強く目を閉じ

バッ!意識を回復させ目を開けると

ビシュッ

「!!」

ピタリ…

『目を閉じるとは余裕じゃな…』

弥一の蹴りが目の前すれすれで止まる…