－大広間－

「…その2日後紅葉は静かに息を引き取った…」

「…母さんらしいな…」

「「……」」

「なぁ…」

「何だ？」

「母さん…綺麗だったか？」

「ああ…」

「最後まで…優し…かったか？」

「ああ…」

「そ、うか…なぁ…どうしたら良いんだよ…」

「何がだ？」

「俺は母さんを思って……今までアンタを怨んできた…どうしたら良いんだよ…そんな…話聞いて…」

ポタッ…ポタッ…

悠は声を震わし涙を流しながらも兜馬を確りと見る。

「悠…私は今でも許してもらえるとは思って居ない、気が済むまで憎んでくれ。」

「…」

悠は目を閉じる

「…だが…もし少しでも許してもらえるなら…また、父親を名乗らせてくれ…」

「！？……すぐに…全部は受け止められない…俺馬鹿だから…けど…ありがとう…お、親父」

悠は精一杯の一言を伝える

「ありがとう…悠…」

二人は握手をかわす。



－空き地－

「グスグス…」

「ﾋｯｸﾋｯｸ…」

「良かった…」

つかさとゆたかはみなみに撫でられながら泣き

「な、泣かないでよ…」

「か、かがみこそ…」

「二人とも顔ひどいな…」
「あ、アンタだって…」

かがみ、こなた、みさおも顔を真っ赤にして泣いている。


「一件落着…だな」

「そうね…」

亮は安心した顔で笑う

「おい！良かった柏おい！」

金剛が後ろ向きで居る柏の肩を叩く

「…ああ」

「どうした嬉しくしく無いのか？」

「んなわけ無いだろ…」

「なら喜べよ！」

肩を引き金剛は柏を振り向かせると

「「ああ！」」

「み、見んじゃねえ！」

柏はここに居る誰よりも目を真っ赤に腫らして泣いている。

「あはは、お前泣いてんのか！」

「ふふ、優しいですね。」
「うるせー！見んじゃねえ！」

金剛、氷室は柏の肩を持つ


「ｸｽ、皆嬉しそうね」

「稲葉ちゃんも嬉しそうだけど？」

「あら嬉しいわよ？そう言う貴方達も笑顔よ？」

「「あはは」」

稲葉、摩耶、卯天は受信機の近くでいると

【はい、お茶入りましたえ…】


－大広間－

「はい、お茶入りましたえ」

梔が悠と兜馬の前にお茶を置く。

「く、梔姉さん！居たんだ」

「ややわぁお茶入れに行くいいましたやろ？」

梔は悠の涙をそっと指で拭い

「ちゃあんと…つけれましたな…けじめ。」

「言ったでしょ？ただの親子喧嘩だって。」

悠は少し恥ずかしそうに梔から視線を外す。

「ん～♪ホンマ悠ちゃんはかわええなぁ♪」
「わっ//梔姉さん！」

梔は悠をギュと抱き締める。