－大広間－

「…」「…」

「用事はなんだ…」

悠が先に口を開いた。

「…」

「黙りを続けるなら帰っ…」

「早い物だな…」

兜馬はボソリと呟く

「紅葉が亡くなり、お前が出ていき…早5年」

「…」

悠は静かに話を聞く

「色々と話をしたいとは思っていた…」

「…」

「今日は久しく会えた事を嬉しく思っている。」

「…」

「お前は…悠はどうだ？」

兜馬は悠に視線を向ける。

「…怒り半分、疑問半分って所だ…」

「そうか…」

「けど…俺もガキじゃない…そろそろお互い腹割って話そうや…兜馬さん」

「そうだな…」

兜馬は僅かに笑う、とても…穏やかに…

「単刀直入に聞く…母さんの事を話せまずはそれからだ…」

「何が聞きたい？」

「全部…いや、１つづつ聞いていく…まず母さんの…死因は？」

「悪性腫瘍だ…」

「癌か………」

悠は顔を歪ませる…

「表向きはな…」

「どう言う意味だ？」

悠は目を見開くが

「その前に次は私の番だ…」

「…何だよ…」

「身体に不調は無いか？」

「ねぇよ…」

「最近入院したのだろ？」

「…監視でもしてたのか？喧嘩の怪我だ…」

「それを聞いて安心した…監視何かつけていたら合っては居ないだろ…轟(とどろき)さんから時折連絡を戴いている。」



－空き地－

「…とどろきさん？」

「誰だ？」

こなたとみさおは？マークを浮かべる。

「そんな人知ってる？」

「轟…轟…確か…」

亮が顎に手をそえる

「亮センパイ知ってるんですか？」

ゆたかが尋ねるが

「聞いた事があるんはずなんだが……」

「何が？」

「だから…轟って人だ…」

「轟ってお爺ちゃんの名前じゃないの？」

「そうだ！それだ、千草の爺さん、確か轟だ！」

亮が手を叩いて思い出す。

「それで、お爺ちゃんがどうかしたの亮？」

「いや、悠の事を兜馬さんに伝えてた人が轟さんだったって訳だ千草……！！？」

「「！！？」」

皆は一斉に声のした方に振り向くと。

「やほ～、何か面白そうな事をしてるわね～」

「て言うかアンタ等何してんの？」

「暑く無いの皆？」

千草、かがみ、つかさが居る。

「ち、千草こんな所で何を！」

「何をって亮が夕方悠の家行くって言ってたから行こうとしたら何か雁首揃えて居たから来たのよ」

「かがみとつかさは？」

「私等は偶然千草さんに会ったから一緒に来たのよ。」

「うん、そしたらこなちゃん達が居るのが見えてね…」

かがみ達が説明していると

【壊血病だと？】

「「！！？」」

突然聞こえた悠の声に三人は驚く。

「えっ…悠君の声が…」

「ちょっと一体何してんのよ、混ぜなさい！」

かがみと千草が近づき

「いや、その…」

亮が何て説明しようかと悩んで居ると

「盗聴だ。」

空気を読まない(読めない)柏が答える。

「はぁ？！盗聴！」

かがみは呆れ

「あれ！柏じゃないどうしたの！」

千草は驚き

「えっえ？」

つかさは話について行けないで居ると

「皆さん少し静かに！」

「「は、はい！」」

稲葉に一蹴される。