―男爵―

「はい、皆いらっしゃい!お茶会へようこそ!」

千草はクッキーやケーキ、スコーン等をテーブルの上に置いて各々に紅茶やコーヒーを振る舞いながら言う

「所でさ…千草ちゃん」

こなたが一口紅茶を飲み千草に声を掛ける

「ん?何?」

「何だこの集まりは?」

火口が頬杖をつきながら周りを見る

「たまには女性陣だけでお茶したいな～って思ってね!顔合わせ初めての人も居るだろうし～」

千草の提案により
こなた、かがみ、つかさ、みゆき、あやの、みさお、ゆたか、みなみ、パティ、ひより、久瀬、火口、古川は男爵に集まっていた…

「そ・れ・に皆悠の話聞きたくない?」

千草は椅子に掛け紅茶の入ったカップを傾ける

「「!!!」」「「???」」

驚いた顔をする組と？を浮かべる組二つの反応に分かれる

「あの…悠先輩が…どうかしたのですか?」

みなみが尋ねると

「え、あー…その…」

「何ていうかのか…」

かがみとあやのが困っていると

「あの馬鹿、今入院してるわよ」

千草はさらりと言う

「「「ええええ!」」」

一部のメンバーを除き皆が声を上げ千草の方に身を乗り出す

「ストレートだね千草ちゃん…」

流石のこなたも軽く呆れてしまった

「ど、どうしてだよ!!」

「じ、事故ですか?」

「病気っすか?」

火口、ゆたか、ひよりが一斉に質問する中

「いやいや、実はね…」

千草は有りのままを説明する…

「「「喧嘩ぁ!!」」」

話を聞き、皆呆れかえる…

「け、喧嘩かよ!!」

「Ｏｏ!男の美学デスネ!」

「ふふ、悠って馬鹿でしょ?」

千草は愉快そうに笑う

「ねーねー、千草ちゃん聞きたかったんだけど…」

こなたが挙手する

「はい、こなっちどうぞ！」

「悠さぁ何で最初から本気出さなかったの？」

「そう言えば…あの時負けたとか無敗記録が…って言ってたのは？」

こなたの質問に連鎖してかがみも質問する。

「あ～…あれはね…」

千草は二杯目の紅茶を入れながら

「悠の無敗記録はぶっちゃけると大嘘なのよね…」

「嘘？じゃあ、ことりくんは負けが多いの？」

久瀬はクッキーをかじりながら聞いてくる

「う～ん、一般には勝ちだけど悠にしたら負けなのよね…」

「「？？」」

全員が?マークを浮かべる

「それは…どう言う意味ですか？」

みゆきが首を傾げながら更に尋ねると

「悠のルールって言えばいいかな？悠は普段基本的に技を使わないのよ…使っても歩方術とガードの構え後は普通の蹴りと拳だけでね」

そこまで喋ると千草は一口紅茶を啜り

「それで、今回がいい例だけど、戦いで1・致命傷なダメージを受ける2・技を使わざる得ないの状況になったらその勝負は負けらしいわよ。」

「…じゃあ、あの決闘様に切り替えるって言うのは」
あやのが呟くと

「そうね、少しやる気を出した…って感じね」