話していると俺達目掛けて男がバットを振り下ろしてきて


男は椅子を殴り壊した。

「なっ・・ぐぁ・・」

「どうやら探す手間省けたかな」

「ですね」

すでに俺と氷室は椅子から離れて男の後ろに回って締め上げ、氷室は周りを見ていた。

「(この二人いつの間に・・)」

亮は横に飛びのくので精一杯だった用だ・・

「結構いますね・・・」

「お手並み拝見させて貰うぜ?」

俺は締め落とした奴を床に寝かして氷室に背を向ける。

「こちらこそ・・・」

ダッ・・・

二人は同時に走りだす。

―悠側―

「死ねーー」

「うわぁっ・・・」

ランカーが壁に追いやられていていて鉄パイプを振り下ろされる直前

ガシっ!!

「長物は横振りが基本だぞ?」

俺は鉄パイプを掴み腹に膝蹴りを打つ。

「ぐはっ・・」

ドサッ倒れた奴の首に腕をかけ

ゴキッ!!一応落としとく

「平気か?」

「は、はい!!」

「なら、引いてろ・・」

俺は次、次と沸いてくる雑魚に睨みを効かす。

「うらっ!!」「フン!!」

二人同時に鉄パイプで狙ってくるが

「よっと」

その二人の間を走りぬけ

クキィン!!

右の奴の顎を肘で打ち

グリン、ボゴォ!!

そのまま腕を伸ばし半回転して左の奴の顔面に拳をぶつける

「まだ、やる?」

俺は拳についた血を払いながら聞く・・・


―氷室側―

「亮君・・もし抜かれたらお願いするね?」

「は、はい。」

氷室は中央に立ちはだかる、氷室をどかさないと通れ無い狭さの通路だ

「さて、ランカー狩り君達お相手するよ・・」

氷室は手をポケットに入れ一歩分だけ足を前に出す。

「やろうがぁーなめやがってぇ」

頭の悪そうな事を言いながら男が向ってくるが

パシーン!!
ドタ・・・

「えっ・・・?」

何が起こったか亮は理解出来ていないが

スパーン、ピシーン、パシーン

ドタ・・・ドタ・・・ドタ・・

鞭で叩いたような音とともに次々と氷室の足元に倒れていく・・・

「な、何が・・・」

「ふぅ、こんな物かな・・・」

気がつくと向ってきたものはすべて倒れて動かなくなっている

「さて、悠さんの方は・・・どうやら不味いみたいだね・・・」

「えっ・・ああ!!」

亮と氷室は悠の方に走っていく。

―悠側―

「へへ・・優しいランカー様だな・・」

無精ひげを生やした男は少年を腕に抱えナイフを出している。

「おい、そいつを放せよでないと気絶じゃすまないぞ?」

悠は射程を見計らいながら少しづつ近づく

「おっと・・それ以上近づくと刺しちゃうよ?」

無精ひげはナイフの先を少年の喉に軽く当てる。

「・・・っち」

悠は動きを止める

「悠」「悠さん」

後ろから亮と氷室が来る

「おっと・・おたく等も動くなよ」

「「・・・」」

俺達は動きを止める

「へへ・・じゃ・・・あばよ」

ドンっと少年前に突き飛ばし無精ひげが逃げ出そうとするが

ガシッ

俺は少年を受け止め

「平気か?」

「はい・・・」

返事を聞くと同時に無精ひげの後を追う


「ハァハァ・・くそ、しつこい奴めうぉっ」

無精ひげは後ろを見ていたため

「わきゃ!!」

ドン!!!

誰かとぶつかりその場にこける

「クソ!邪魔しゃがって!!」

「なんだとぉ～ぶつかったのはそっちじゃんかよ!!」

「追いついたぞ、こら・・・ってみさお?」

俺が追いつくと無精ひげとみさおがこけている。

「っち、うらっ!」

ピッ・・

無精ひげは立ち上がると同時にナイフを下から振り上げてきて頬にかする・・・

「ゆう!!」

スッ

俺は傷を指でなぞり血をふき取る

「どうした?ビビったか?」

無精ひげはナイフを右・左と持ち替えている。

「いや・・・少し体が鈍ったようだな・・」

悠はそう呟くと

ヒュン　バチン!!

「なっ!!」

ナイフを持った右手を蹴りで弾き

「俺も修行しなくちゃな」

ゴシャ!!
人中に右拳を打ち込む・・

「むがっ・・・」

無精ひげは倒れこむ

「「悠(さん)!!平気か(ですか)?」」

亮と氷室が追いついて声を揃える

「おう、捕まえたぞ!っととみさお平気か?」

俺はみさおに手を伸ばす

「ゆう～何してんだよ、今危なかったぞぉ!!」

「悪い悪い!まさか、みさおとぶつかるとは夢にも思わなくて・・・」

みさおを立ち上がらせると同時に

「危ない!!」

声が聞こえた方を向くと

「ジネ゛ーー!」

無精ひげが鼻と口から血を飛ばしながらナイフを構えて俺ではなくみさおに向って突っ込んでくる。

「なぁ!!」

ブシャァアァァ・・・・