―道場―

シュッ!　シュッ!

亮は的確に俺に向って打ってくるが

「ほいっ」

「わっ!」

右手で亮の顔を隠して左足で亮を転ばす

ズテン!!

「いってて・・」

「言っただろ?攻め一方じゃ動きを読まれるって。」

俺は手をプラプラさせながら言う

「難しいな・・・」

「ほら、もう１回だ」

二人は再び構える。


「いや～凄いね～」

「そんなに凄いのあれ?」

「うん、私も格闘技やってたけど悠の動きは格別だね～」

「ふぇ～こんなの見てるとハラハラするよ」

「まるで映画みたいですね」

四人は組み手を見て感想を述べていると


「うわっっ・・」

ズテン!!

亮は再びこけさせられる。

「ふぅ・・ここまでにしとくか・・」

「まだ平気だ!!」

亮は慌てて起き上がる

「安心しろ、今から技の修行に入る今以上にしんどくなるけどな」

「は、ははお手柔らかに・・・」

「悪いがこなた達暫く出ててくれ」

俺はこなた達を道場から出して、１時過ぎまで亮に技を叩き込んでいた。


―大広間―

「悪い、昼飯今作るな!!」

俺は昼飯の事を忘れていて慌てて広間に戻るとカレーの匂いがしている。

「大丈夫だよ～」

「お疲れ様ゆうくん」

こなたとつかさがエプロン姿で出迎える

「もしかして作ってくれたのか?ってかカレーの材料なんて無かったはずだけど・・」

「かがみさんとみゆきさんが買ってきてくれたんだよゆうにぃ」

配膳をしながら月見ちゃんが教えてくれる。

「マジか・・色々悪いな皆・・」

「いいよ～宿題さえ見せてくれれば～」

にやにやしながらこなたが呟く。

「はは、わかったわかった、来週には終わらせとくから見に来い」

俺はこなたの頭をぽんぽんとして席に着くと

「あの、亮さんは・・?」

みゆきが亮が来ない事に気づく

「今ダウン中、多分夕方まで来ないと思うぞ」

「「(いったい何してたんだろ・・・)」」

全員が心の中で呟く

「旨そうだ、早く食べようぜ～」

俺はすでに腹ペコだ


―その頃道場―

「ハァハァ、体中痛って～・・・しかも動けね～・・」

亮は大の字で倒れている。


―大広間―

「「いただきまーす」」

こちらは食事を開始した。

「パクﾑｸﾞﾑｸﾞ、うん旨いな」

がつがつと一気にかきこむ

「よかった～」

「そりゃ私とつかさが作ったんだしね～」

つかさとこなたは嬉しそうだ。

「感謝してます。」

俺はそう言っておかわりしに行こうとすると

「あ、おかわりよそってくるよ」

かがみが代わりに行ってくれる

「はい」

「おお、サンキュ」

「う～ん、料理は出来ないけどこういう所で甲斐甲斐しいかがみんに萌え～」

「うっさいわね!」

「ほらほら、喧嘩すんなっての」

「ゆうにぃ、サラダ取って～」

その様子を見ていると

「ふふ、こうしていると何だか家族みたいですね」

みゆきが笑いながら言う。

「家族?」

俺は全員を見る。

「おお!!いいねその設定!!」

こなたが反応する。

「割り振ると～みゆきさんがお母さんで娘の長女がかがみ、三女がつかさで～」

「私が三女?こなちゃんは?」

「もちろん次女で旦那が悠、その娘が月見ちゃんって設定かな～」

「お～い、亮忘れてるぞ～」

「ちょっと!何で長女の私より先に、アンタが結婚してるのよ!!」

「長女から結婚するって事は無いし～」

「じゃ、じゃあ三女が結婚してるってのは～」

「いえ、やはり母親と父親と娘達の方が自然かと」

何かもめ出し始めてしまった。

「・・・クス」

俺はその様子を見ると笑ってしまう

「ゆうにぃどうしたの?」

「いや寧ろ、父親と手の掛かる娘達が打倒かなっておもってな」

「じゃあ、私は?」

「そりゃ、亮と千草夫婦の娘かな・・・くっははははは」

自分で言った物の想像してみてかなり絵になっていたので俺は大笑いしてしまった。