―男湯―

「ふぅ・・・」

頭から熱いシャワーを浴びるとしつこく残った睡魔もそぎ落ちて覚醒していく・・・

「うっし!!OK」

体と頭を洗い終えて俺は広間に戻ると・・・

―大広間―

「あれ・・・?金剛達と千草は?」

広間にはこなた達と月見ちゃんが居て千草達は見当たらない・・

「二人なら電話が掛かって出てって、千草ちゃんは月見ちゃんに会えたから帰るって言ってたよ～」

「そか・・電話!!」

俺は慌てて机の携帯を取りディスプレイを見る。

不在着信１件

「やっぱりか・・・まっ金剛と摩耶が居たらいいだろう・・」

俺は携帯をポケットに入れソファに掛け

「っでこなた達は結局何しにきたんだ?」

「実は悠にお願いが有って来たんだけど～」

こなたはそう言いながら後ろから首に手を回してくる。

「はぁ～」

俺はため息をつき、左手でデコピンをしようと構えるが

「はい!!飲み物ですどうぞ!!」

こなたの前にグラスが突き出される。

「あ、ありがと」

こなたは少し動揺してグラスを受け取り

「いいえ!!はい、ゆうにぃもどうぞ」

「サンキュ」

俺もグラスを受け取るが少し笑顔が怖かった・・・

「皆さんもどうぞ」

月見ちゃんは皆の前にも飲み物を
置いて俺の横に座る。

「えっーと、お願いって何だ?」

「うん、宿題見せて!!」

こなたは親指を立てる。

「あのな～・・かがみかみゆきに教えてもらえ、つかさも期待した目で見ない」

俺は額を押さえる。

「え～～～」

「えーじゃない、っか俺まだ宿題やってないし」

「そうなの?」

かがみが意外って顔で見てくるが

「言っとくが俺は後回し、後回しにして最後の休みで泣くタイプだぞ」

腕を組んで威張る。

「まったく自慢にならないわね・・」

かがみは冷たい視線を向けてくる

「で、でしたら、早めに終わらすと言うのは如何ですか?」

みゆきがフォローを入れてくれる。

「う～んけど・・今は色々とやることあるからな・・」

「色々って?」

つかさが聞いてくる。

「そりゃ、亮の特訓にランカ・・・」

俺はハッと口を塞ぐが

「ランカって何ぃ～?悠～」

こなたがかなり興味深々に聞いてくる。

「なんでも無い、さぁてちょっと亮の様子見てくるかな～」

俺はごまかして道場に向う。