ワグボクで学パロ!
打ち上げパーティ
鉄板の上に、六つのお好み焼きがぎゅうぎゅうに並べられていた。白い煙が立ち、じゅうじゅうと小気味が良い音と共に焼けていく。
文化祭も終わり、ノエルはワグナスとボクオーンを除いたいつもの友人達とお好み焼き屋で打ち上げをしていた。
話題の中心はワグナスとボクオーンだった。これでまとまらなきゃもう世話は焼かないと、皆で笑いながら二人それぞれのことをこき下ろしていたところ、ロックブーケから連絡があり合流した。
彼女がワグナスに想いを寄せていることは皆も知っているので、ワグナス達の話題は厳禁となった。
「劇のロックブーケ、衣装も可愛いし歌も上手いしで、一番輝いてたっ。俺、すごく感動したよっ」
キラキラと瞳を輝かせて、クジンシーがロックブーケへの賛辞を声高々に語り続ける。
確かに、我が妹ながら舞台上の誰よりも存在感があり、観客の視線を釘付けにしていたと思う。
結局美味しいところは、あの二人に持って行かれたが、魔女役としては十分な活躍だったと思う。
「それにしても、ワグナスとボクオーンのキスシーンすごかったよなぁ。俺、生でキスを見たの、はじ……め、あ……」
言いながらしまったと思ったのか、クジンシーの声が不自然に途切れた。
じゅうじゅうという音だけが、やけに耳につく。
「お、もう焼けてんじゃね? クジンシー、お前の明太チーズと俺のシーフード交換しようぜ」
さりげなくスービエが話題を変え、クジンシーは上擦った声で応対する。
「お、おうっ。……四分の一な」
「俺の豚玉ともトレードすんぞ」
ダンターグも交えて三人でトレードしている様子を、ロックブーケはつまらなさそうに見つめていた。
ノエルがそんな妹の様子を伺っていると、金色の大きな瞳がこちらを向いた。
「私は、生徒会の出し物を成功させることに全力を尽くして、見事に成果を出しました。だから、褒めてください」
「そうだな……よくやったな、ロックブーケ。劇は大成功だった。お前の企画力と調整力はワグナスも感心していたよ。俺も、よくやっていたと思う」
優しく告げて頭を撫でると、ロックブーケは花が咲いたような可憐な微笑みを浮かべた。
本心はどうであれ、背筋を伸ばして凛と立つ妹は強く美しく、とても誇らしい。
焼けたお好み焼きをそれぞれの皿に盛り、一同は色とりどりのジュースが入ったグラスを手に取った。
「それじゃあ、改めて。文化祭、お疲れ様っ」
ノエルの号令と共に各自「お疲れ様ー」と声を上げ、グラスの鳴る音が響いた。