あなたを鳥にしたい。(連載中)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「おわったああああ!!!すげええええ甲板で揺れる洗濯物たち!!!その見事な極悪さ!!! 極悪な洗濯物なんてみたことない!!!」
自分でもつい、あまりにおぼつかない手つきにソワソワして手伝っちまったが、よ。うやく終わった後そんな能天気なことを言う。
カヤ。
昨日突然、このキッド海賊団の見習いになった女。歳はいくつだろう、聞いちゃいないがたぶんまだ十代のガキだ。どういうことか、キッドの頭はホーキンスの頼みでこの女を船に置くという。
キッドの頭が言うならばかまわねぇが…雑用として乗ったわりに、こいつは洗濯すら初めてだという。まったく呆れちまう。
「さぁ、ヒート殿手伝ってくださってありがとうございます! あやうく洗濯だけで一日終わってしまうところでした!」
「大げさに聞こえないのが怖えよ…」
「そう、わたくしまだまだできることは少ないのですが…ぜひ、ヒート殿からも舎弟のお仕事をいただきたく存じます!」
「舎弟のお仕事?」
「お洗濯はキッド様が私に授けてくれた「舎弟の仕事その1」なのです! 手伝ってくださったお礼に、「その2」を捧げます!」
洗濯できねぇ女になに頼めばいいんだ、クソめんどくさい。
しかし、あいつは目を輝かせてオレの指示を待っている、こっちもつい考えちまう。
……ああ、そうだ。
「お前、さすがに掃除くらいはできんだろ?? それともお前の世界とやらには掃除も自動でこなすものがあるのか?」
「あります」
「あるんかよ」
「でも、もちろん手で掃除することだってあります。雑巾とか箒とかブラシとか使って」
「よし、じゃ決まりだ。俺たちが夕方風呂に入る前に掃除してこい! ついでに自分のことも洗ってこい」
「え、それお気づかいですか!? ヒート殿、マジ男…! 頑張って掃除して自分のことも磨いてきます! イエス!私は輝く女になるのよ!」
「あ、おい……いっちまったか…」
あいつあっという間に掃除ってこと忘れてそうだが大丈夫なのか?今まで何度か見習いがこの船に乗ったことはあるが、こんなに俺を不安にさせる奴ははじめてだぞ…。
風呂の場所、しってるんだろうか…。
「ま、いっか。そのうちたどり着くだろ」
俺があいつを見つけるのと、あいつが風呂を見つけるの、どちらが早いかと言えば…どっちもどっちだな。
***
うおおおおお風呂掃除いいいいい!!!
いええええええええあああああああ!!!
と、気合を入れて走り出したものの、早々迷子になっちまった!どこだここは! ここは食堂か! あ、そういえばご飯食べてないや…
ぎゅるるるる
「…ううう」
ぎゅるるるるる
「ううう…」
気が付いてしまった、めっちゃ空腹だ。
そっと食堂を除くと、まばらに人がいる。昼食は時間が決まっているわけでもなく、気まぐれらしい。
なにか恵んでいただけないかなと思っていると、私に気が付いた網タイツのワイヤーさんが食堂の奥に消えていき、そして無言でおにぎりを渡してくださった。
「ワイヤー氏…なぜわかったのですか、私の願望…」
「腹をすかせた犬…」
「……」
それだけいって消えてしまった。なんだ、地味にショック。そんなかわいそうに見えたのかな…。なにはともあれ食事はとれたので、戦にまいります!!
自分でもつい、あまりにおぼつかない手つきにソワソワして手伝っちまったが、よ。うやく終わった後そんな能天気なことを言う。
カヤ。
昨日突然、このキッド海賊団の見習いになった女。歳はいくつだろう、聞いちゃいないがたぶんまだ十代のガキだ。どういうことか、キッドの頭はホーキンスの頼みでこの女を船に置くという。
キッドの頭が言うならばかまわねぇが…雑用として乗ったわりに、こいつは洗濯すら初めてだという。まったく呆れちまう。
「さぁ、ヒート殿手伝ってくださってありがとうございます! あやうく洗濯だけで一日終わってしまうところでした!」
「大げさに聞こえないのが怖えよ…」
「そう、わたくしまだまだできることは少ないのですが…ぜひ、ヒート殿からも舎弟のお仕事をいただきたく存じます!」
「舎弟のお仕事?」
「お洗濯はキッド様が私に授けてくれた「舎弟の仕事その1」なのです! 手伝ってくださったお礼に、「その2」を捧げます!」
洗濯できねぇ女になに頼めばいいんだ、クソめんどくさい。
しかし、あいつは目を輝かせてオレの指示を待っている、こっちもつい考えちまう。
……ああ、そうだ。
「お前、さすがに掃除くらいはできんだろ?? それともお前の世界とやらには掃除も自動でこなすものがあるのか?」
「あります」
「あるんかよ」
「でも、もちろん手で掃除することだってあります。雑巾とか箒とかブラシとか使って」
「よし、じゃ決まりだ。俺たちが夕方風呂に入る前に掃除してこい! ついでに自分のことも洗ってこい」
「え、それお気づかいですか!? ヒート殿、マジ男…! 頑張って掃除して自分のことも磨いてきます! イエス!私は輝く女になるのよ!」
「あ、おい……いっちまったか…」
あいつあっという間に掃除ってこと忘れてそうだが大丈夫なのか?今まで何度か見習いがこの船に乗ったことはあるが、こんなに俺を不安にさせる奴ははじめてだぞ…。
風呂の場所、しってるんだろうか…。
「ま、いっか。そのうちたどり着くだろ」
俺があいつを見つけるのと、あいつが風呂を見つけるの、どちらが早いかと言えば…どっちもどっちだな。
***
うおおおおお風呂掃除いいいいい!!!
いええええええええあああああああ!!!
と、気合を入れて走り出したものの、早々迷子になっちまった!どこだここは! ここは食堂か! あ、そういえばご飯食べてないや…
ぎゅるるるる
「…ううう」
ぎゅるるるるる
「ううう…」
気が付いてしまった、めっちゃ空腹だ。
そっと食堂を除くと、まばらに人がいる。昼食は時間が決まっているわけでもなく、気まぐれらしい。
なにか恵んでいただけないかなと思っていると、私に気が付いた網タイツのワイヤーさんが食堂の奥に消えていき、そして無言でおにぎりを渡してくださった。
「ワイヤー氏…なぜわかったのですか、私の願望…」
「腹をすかせた犬…」
「……」
それだけいって消えてしまった。なんだ、地味にショック。そんなかわいそうに見えたのかな…。なにはともあれ食事はとれたので、戦にまいります!!