あなたを鳥にしたい。(連載中)
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「キッド様!あなたの翼にしてください!」
と、気が付いたときには言っていた。
あ、沈黙した。ごめんなさい。
「……っ…」
「あのホーキンスさん我慢しなくていいんですけど、どうぞ笑ってください!」
「…っいや、止めておく」
「そんなに自分のキャラが大事ですか。もういいです沈黙するくらいならいっそ殺してくれ! リペってくれ!」
ああ、終わった。唐突に言い過ぎた。もっと前置きを入れてから言えば良かったのに、前座なしで一発芸したらすべった感じと超似てる! やべぇはずい!
「リペるって…。っぉし、おいホーキンス。クルーにするかどうかはわからねぇが、乗せてやらねぇこともねぇ」
「え――マジすか」
「おぅ。一ヶ月先に海鳴りも呼んで会議することになってるだろう。そんときまでに正式なクルーにするか試させて貰うぜ。まぁ、もっともこいつが生きていられる保証はねぇが」
「ま、マジ!?」
「安心しろ。その女は見かけよりも強い」
「え、マジ!?それこそ初耳なんですけどアザス!」
正式ではないにしろ…頭の船に! 頭の船に乗れるってことなのか!? そうなのか神よ!
「よし、四十秒で支度しろ」
「え、パズーの奇跡を私におこせと!?」
「冗談だ。5分で荷物まとめろ」
「はい頭、命にかけて!」
「いちいち大げさな女だな…」
てかこっちの世界でもジ●リあんのか! パズー通じたんですけど! てか頭がジブ●ネタとかホント、ごちそうさまです!
部屋に飛び込んだ私はまたこの日のために買っておいたでっかいバッグに着替えと、数少ない頭グッズをつめこんだ。早くしないと置いていかれる!とあわてて支度をして、忘れ物がないか確認しようと部屋を見回した。
そういえば私、急に来たのにちゃんとした部屋与えられてたんだなぁなんて、いまさら考える。頭の元へ行けるのは嬉しいけれど、つまりここにいるみんなとはしばらく会えないと言うことなんだ。いや…もしも敵襲であっけなく死んでしまったら、もう会えないんだ。
これから私が向かう世界は、そういうところなんだ。
それでも。
私の世界は、私に未練を感じさせなかった。だけど短期間の間にもこの船は私に未練を与えてくれた。
だからこそ、私は生き残る。私のあたらしいこの世界で、私は今度こそ目的を持って生きようと決心した。
「支度できましたー!」
「女の割には準備が早いじゃねぇか」
「キッド様を待たせるわけないです! でも、みんなに挨拶してきていいですか」
「ああ。先行ってるから、終わり次第来い」
「あざっす」
頭が船に戻って、私が振り向くとクルーのみんながそろって並んでいた。やべっ、涙ホロリなんですけど。
「あの、皆さん。短い間でしたけどお世話になりました。一緒にご飯食べたり、掃除したり、稽古に付き合って貰って、それがすっごい楽しかったです。一ヶ月後に、また会いましょうね」
「うっ…うおぉぉお!行かないでくれカヤちゃぁああん!」
「馬鹿! 止めるんじゃねぇ! あいつはユースタスに会うためにここまで頑張ってきたんじゃねぇか! 男なら送り出してやれ!」
「そういいつつお前も泣いてるじゃねぇか!」
「ちょ、みなさんやめて私もらい泣いちゃう! キッド様の船に行く前にブサイクになっちゃう!」
「大丈夫だ元からブスだから!」
「ふぇえーん最低だよ私が居なくなっても洗濯サボらないでくださいねぇえええ!」
「うるせーとっとといっちまえバカヤロー!」
「ざようならぁああ!」
私は船縁に向かって走った。
「お前の運勢は良好だ」
「はいっ、お世話んなりましたっ」
ホーキンスさんなりの激励だと思う、それに返事をして私はキッド海賊団の船に飛び移った。がらりと、世界が変わったきがした。空気が重い。ここが、キッド様の船の上。
「っ……」
「おいおい乗ったそばから死にそうな顔してんじゃねぇよ」
あきれ顔でそう言ったキッド様に目を向けて、私は「よろしくおねがいしゃあっす!」と声を上げ深く頭を下げた。
甲板にいた船員たちがどんな表情かわからないけれど、必ずここで生き残ってみせるぜええ!
「キッド。それが新しいクルーか」
「ぎゃあぁああ! きらっ、きらきらっきらきらのキラーしゃん…!」
「…?」
「ああ! あっちにドレッドヘアのヒートさんと、ああんワイヤーさんガチの網タイツっ…! うおぉぉ! ついに来た!ついに来たぞキッド海賊団! 死ねる! 切に死ねる!」
「ばーか、意味ねぇだろうが。とりあえず生きとけ」
「きゃああぁあ!キッド様に生きろって言われた! 全力で生きます!」
「…キッド、大丈夫なのか」
「…まぁ、なんとかなんだろ」
「はぁ…」
なんだかキラーさんため息付いているけれど、ここは一つご挨拶をしようと思う。甲板に膝をついて「ふつつかものですがよろしくお願いします」とあいさつした。
「…なんかちげぇ」
「ああ、もうホントのっけてもらってアザマス!」
「おぅ。お前、なにができんだ」
何が出来る…? なんもできなくねぇか私…
「飛ばせます! 飛びます!」
「それ以外だ」
「え、か、家事でしたら一通り」
「よし、じゃあ雑用な」
「アザマス! なんでもします! 一か月後に下ろされないことを目標にキッド様の奴隷になります!!」
「いいのかよそれで…」
と、気が付いたときには言っていた。
あ、沈黙した。ごめんなさい。
「……っ…」
「あのホーキンスさん我慢しなくていいんですけど、どうぞ笑ってください!」
「…っいや、止めておく」
「そんなに自分のキャラが大事ですか。もういいです沈黙するくらいならいっそ殺してくれ! リペってくれ!」
ああ、終わった。唐突に言い過ぎた。もっと前置きを入れてから言えば良かったのに、前座なしで一発芸したらすべった感じと超似てる! やべぇはずい!
「リペるって…。っぉし、おいホーキンス。クルーにするかどうかはわからねぇが、乗せてやらねぇこともねぇ」
「え――マジすか」
「おぅ。一ヶ月先に海鳴りも呼んで会議することになってるだろう。そんときまでに正式なクルーにするか試させて貰うぜ。まぁ、もっともこいつが生きていられる保証はねぇが」
「ま、マジ!?」
「安心しろ。その女は見かけよりも強い」
「え、マジ!?それこそ初耳なんですけどアザス!」
正式ではないにしろ…頭の船に! 頭の船に乗れるってことなのか!? そうなのか神よ!
「よし、四十秒で支度しろ」
「え、パズーの奇跡を私におこせと!?」
「冗談だ。5分で荷物まとめろ」
「はい頭、命にかけて!」
「いちいち大げさな女だな…」
てかこっちの世界でもジ●リあんのか! パズー通じたんですけど! てか頭がジブ●ネタとかホント、ごちそうさまです!
部屋に飛び込んだ私はまたこの日のために買っておいたでっかいバッグに着替えと、数少ない頭グッズをつめこんだ。早くしないと置いていかれる!とあわてて支度をして、忘れ物がないか確認しようと部屋を見回した。
そういえば私、急に来たのにちゃんとした部屋与えられてたんだなぁなんて、いまさら考える。頭の元へ行けるのは嬉しいけれど、つまりここにいるみんなとはしばらく会えないと言うことなんだ。いや…もしも敵襲であっけなく死んでしまったら、もう会えないんだ。
これから私が向かう世界は、そういうところなんだ。
それでも。
私の世界は、私に未練を感じさせなかった。だけど短期間の間にもこの船は私に未練を与えてくれた。
だからこそ、私は生き残る。私のあたらしいこの世界で、私は今度こそ目的を持って生きようと決心した。
「支度できましたー!」
「女の割には準備が早いじゃねぇか」
「キッド様を待たせるわけないです! でも、みんなに挨拶してきていいですか」
「ああ。先行ってるから、終わり次第来い」
「あざっす」
頭が船に戻って、私が振り向くとクルーのみんながそろって並んでいた。やべっ、涙ホロリなんですけど。
「あの、皆さん。短い間でしたけどお世話になりました。一緒にご飯食べたり、掃除したり、稽古に付き合って貰って、それがすっごい楽しかったです。一ヶ月後に、また会いましょうね」
「うっ…うおぉぉお!行かないでくれカヤちゃぁああん!」
「馬鹿! 止めるんじゃねぇ! あいつはユースタスに会うためにここまで頑張ってきたんじゃねぇか! 男なら送り出してやれ!」
「そういいつつお前も泣いてるじゃねぇか!」
「ちょ、みなさんやめて私もらい泣いちゃう! キッド様の船に行く前にブサイクになっちゃう!」
「大丈夫だ元からブスだから!」
「ふぇえーん最低だよ私が居なくなっても洗濯サボらないでくださいねぇえええ!」
「うるせーとっとといっちまえバカヤロー!」
「ざようならぁああ!」
私は船縁に向かって走った。
「お前の運勢は良好だ」
「はいっ、お世話んなりましたっ」
ホーキンスさんなりの激励だと思う、それに返事をして私はキッド海賊団の船に飛び移った。がらりと、世界が変わったきがした。空気が重い。ここが、キッド様の船の上。
「っ……」
「おいおい乗ったそばから死にそうな顔してんじゃねぇよ」
あきれ顔でそう言ったキッド様に目を向けて、私は「よろしくおねがいしゃあっす!」と声を上げ深く頭を下げた。
甲板にいた船員たちがどんな表情かわからないけれど、必ずここで生き残ってみせるぜええ!
「キッド。それが新しいクルーか」
「ぎゃあぁああ! きらっ、きらきらっきらきらのキラーしゃん…!」
「…?」
「ああ! あっちにドレッドヘアのヒートさんと、ああんワイヤーさんガチの網タイツっ…! うおぉぉ! ついに来た!ついに来たぞキッド海賊団! 死ねる! 切に死ねる!」
「ばーか、意味ねぇだろうが。とりあえず生きとけ」
「きゃああぁあ!キッド様に生きろって言われた! 全力で生きます!」
「…キッド、大丈夫なのか」
「…まぁ、なんとかなんだろ」
「はぁ…」
なんだかキラーさんため息付いているけれど、ここは一つご挨拶をしようと思う。甲板に膝をついて「ふつつかものですがよろしくお願いします」とあいさつした。
「…なんかちげぇ」
「ああ、もうホントのっけてもらってアザマス!」
「おぅ。お前、なにができんだ」
何が出来る…? なんもできなくねぇか私…
「飛ばせます! 飛びます!」
「それ以外だ」
「え、か、家事でしたら一通り」
「よし、じゃあ雑用な」
「アザマス! なんでもします! 一か月後に下ろされないことを目標にキッド様の奴隷になります!!」
「いいのかよそれで…」