君の夢を捕まえに
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「頭、お願いがあるんだけど…」
「あ?」
それは、いつもと何ら変わらない朝食での一幕だった。
めったにお願いをしてこないクルー、セアラは、顔の前で手を合わせて拝むように言った。珍しい姿に、ついキッドは椅子から背を浮かせるほどだった。
「…言ってみろ」
「大変申し上げにくいのですが…お金頂戴!」
「こりゃあまた、珍しいことがあるもんだな」
「だめ…?」
「だめも何も、今までてめぇが受け取らなかった配当金が俺の部屋にたんまりあんぞ。キラーにでも手伝ってもらっていい加減部屋に運べ。だいぶ邪魔だ」
「あ、もしかして換金してないアレ…?」
「ああ」
セアラは、そういえばそんなものあったなぁ、とばかりに何かを思い浮かべるしぐさをして、そしてニコリと笑った。
「じゃあ好きに使っていいんだ!」
「おう、なんだかしらねぇが使え使え。ため込んでたら略奪した甲斐がないってもんだ」
「キラーさんには悪いからヒートにでもお願いしてこよ! ありがとう頭!」
セアラはうきうきしたように言って、残りの朝食を腹に収め始めた。キッドはコーヒーカップに口をつけながらその様子を見る。自分の分の金なのだから勝手に使えば良いのに、わざわざ許可を取ってくるのもセアラらしいが、それもそうだ。本当に彼女は、最低限しか金を使わないのだ。あんまりに無欲だから、キッドが適当に服を買い与えたことも多々ある。
そのたび彼女は嬉しそうにスキップして、キッドが買ってきた服を着るのだ。おしゃれに無頓着というわけではないらしい。
正直無欲な彼女が何を欲しているのか気になるところだが、詮索すれば遠慮してしまうかもしれない。キッドは何も言わずにいることにした。
「あ?」
それは、いつもと何ら変わらない朝食での一幕だった。
めったにお願いをしてこないクルー、セアラは、顔の前で手を合わせて拝むように言った。珍しい姿に、ついキッドは椅子から背を浮かせるほどだった。
「…言ってみろ」
「大変申し上げにくいのですが…お金頂戴!」
「こりゃあまた、珍しいことがあるもんだな」
「だめ…?」
「だめも何も、今までてめぇが受け取らなかった配当金が俺の部屋にたんまりあんぞ。キラーにでも手伝ってもらっていい加減部屋に運べ。だいぶ邪魔だ」
「あ、もしかして換金してないアレ…?」
「ああ」
セアラは、そういえばそんなものあったなぁ、とばかりに何かを思い浮かべるしぐさをして、そしてニコリと笑った。
「じゃあ好きに使っていいんだ!」
「おう、なんだかしらねぇが使え使え。ため込んでたら略奪した甲斐がないってもんだ」
「キラーさんには悪いからヒートにでもお願いしてこよ! ありがとう頭!」
セアラはうきうきしたように言って、残りの朝食を腹に収め始めた。キッドはコーヒーカップに口をつけながらその様子を見る。自分の分の金なのだから勝手に使えば良いのに、わざわざ許可を取ってくるのもセアラらしいが、それもそうだ。本当に彼女は、最低限しか金を使わないのだ。あんまりに無欲だから、キッドが適当に服を買い与えたことも多々ある。
そのたび彼女は嬉しそうにスキップして、キッドが買ってきた服を着るのだ。おしゃれに無頓着というわけではないらしい。
正直無欲な彼女が何を欲しているのか気になるところだが、詮索すれば遠慮してしまうかもしれない。キッドは何も言わずにいることにした。
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