8章 交差
タカナオはエーフィとバタフリーを出し、エーフィを隣に座らせた。どうやらゼニガメの最初の相手はバタフリーらしい。
「ゼニガメ、準備は良いか?」
「ゼニ!」
「バタフリーは?」
「フリフリ~」
2匹の返事を聞き、早速特訓を開始した。ゼニガメも強くなったが、バタフリーも同じくらい強くなっている。
「バタフリー、銀色の風! ゼニガメは、アクアテール!」
バタフリーが銀色の風を繰り出すと、その風を切るようにゼニガメがアクアテールを出した。
「そのまま、水鉄砲だ」
「ゼーニュ~!」
すぐさま、隙をつき、ゼニガメはバタフリーを攻撃するが、かわされる。
「よし、バタフリー。いい判断だよ」
「フリィ~」
それが嬉しかったのか、バタフリーは特訓中にも関わらず、タカナオの頭に乗った。
「特訓中だって……」
バタフリーを見て苦笑する。ゼニガメも、タカナオと同じ気持ちらしく、ため息をついた。
「エーフィ、頼んでも……」
「ちょっとストーップ!」
タカナオがエーフィにゼニガメの相手をお願いしようと口を開くが、誰かに遮られた。タカナオ達の前にメガネをかけた一人の少年が出てくる。
「どうせなら、僕とバトルしようよ」
「え……、あ!」
バトルを申し込んで来た少年に心当たりがあるのか、タカナオは驚いた表情を浮かべた。
「もう……、もうちょっと早く来てくれれば、昼食作らずに済んだのに……」
ムッとした表情で、カスミは言った。
「お前達……、その歳なんだから料理の一つや二つくらい作れるようにならないのか」
ため息をついたのはタケシだ。今、合流したばかりらしく、荷物のリュックを背負ったままだ。
「作れるわよ。オムライスとおにぎり」
カスミの言葉に同調して、ヒカリとハルカも横で頷いた。それに、ヒナとリョウスケは苦笑。タケシは再度ため息をついた。
「まあ、そんなことだろうと思って、こっちへ来たんだがな」
「どうして?」
ヒカリは首を傾げる。
「サトシはシゲルがいるだろう。それにミズカが合流したなら、食料は安心だ」
「何よそれ。まるであたし達が料理を作れないみたいかも!」
「そうじゃないですか……」
ハルカが反論すると、横からリョウスケがボソッと言った。ヒナはリョウスケの足を踏む。あまりにも痛すぎて声にもならず、足を抑える。
「まあ、良いわ。それで……、マサトは?」
このままでは、話がそれたままになると思い、ヒカリが聞いた。待っていた少年とは、ハルカの弟、マサトだったのだ。
「タカナオとバトルをしてくると言って、特訓中のタカナオに会いに行ったぞ」
タケシからそれを聞き、姉のハルカは呆れた表情で「まったく……」と呟いた。
「タカナオ、今頃戸惑ってんじゃねぇか?」
「大丈夫、大丈夫。別に敵に見つかったわけじゃないんだから」
「そうね。ほら、バトルを見に行くわよ」
リョウスケの疑問にヒカリが答えると、カスミも頷いた。彼女たちの言葉に「それもそうか」と思い、みんなでタカナオとマサトの所へ行こうとするのだが、タケシに呼び止められた。
「片付けはどうするんだ?」
そう聞かれ、彼らは顔を合わせるが、「後でやる」と適当に返事をし、行ってしまった。
「まったく……」
彼は、ここに来て何度したであろうため息をして、一人昼食の後片付けをし始めた。
「ゼニガメ、準備は良いか?」
「ゼニ!」
「バタフリーは?」
「フリフリ~」
2匹の返事を聞き、早速特訓を開始した。ゼニガメも強くなったが、バタフリーも同じくらい強くなっている。
「バタフリー、銀色の風! ゼニガメは、アクアテール!」
バタフリーが銀色の風を繰り出すと、その風を切るようにゼニガメがアクアテールを出した。
「そのまま、水鉄砲だ」
「ゼーニュ~!」
すぐさま、隙をつき、ゼニガメはバタフリーを攻撃するが、かわされる。
「よし、バタフリー。いい判断だよ」
「フリィ~」
それが嬉しかったのか、バタフリーは特訓中にも関わらず、タカナオの頭に乗った。
「特訓中だって……」
バタフリーを見て苦笑する。ゼニガメも、タカナオと同じ気持ちらしく、ため息をついた。
「エーフィ、頼んでも……」
「ちょっとストーップ!」
タカナオがエーフィにゼニガメの相手をお願いしようと口を開くが、誰かに遮られた。タカナオ達の前にメガネをかけた一人の少年が出てくる。
「どうせなら、僕とバトルしようよ」
「え……、あ!」
バトルを申し込んで来た少年に心当たりがあるのか、タカナオは驚いた表情を浮かべた。
「もう……、もうちょっと早く来てくれれば、昼食作らずに済んだのに……」
ムッとした表情で、カスミは言った。
「お前達……、その歳なんだから料理の一つや二つくらい作れるようにならないのか」
ため息をついたのはタケシだ。今、合流したばかりらしく、荷物のリュックを背負ったままだ。
「作れるわよ。オムライスとおにぎり」
カスミの言葉に同調して、ヒカリとハルカも横で頷いた。それに、ヒナとリョウスケは苦笑。タケシは再度ため息をついた。
「まあ、そんなことだろうと思って、こっちへ来たんだがな」
「どうして?」
ヒカリは首を傾げる。
「サトシはシゲルがいるだろう。それにミズカが合流したなら、食料は安心だ」
「何よそれ。まるであたし達が料理を作れないみたいかも!」
「そうじゃないですか……」
ハルカが反論すると、横からリョウスケがボソッと言った。ヒナはリョウスケの足を踏む。あまりにも痛すぎて声にもならず、足を抑える。
「まあ、良いわ。それで……、マサトは?」
このままでは、話がそれたままになると思い、ヒカリが聞いた。待っていた少年とは、ハルカの弟、マサトだったのだ。
「タカナオとバトルをしてくると言って、特訓中のタカナオに会いに行ったぞ」
タケシからそれを聞き、姉のハルカは呆れた表情で「まったく……」と呟いた。
「タカナオ、今頃戸惑ってんじゃねぇか?」
「大丈夫、大丈夫。別に敵に見つかったわけじゃないんだから」
「そうね。ほら、バトルを見に行くわよ」
リョウスケの疑問にヒカリが答えると、カスミも頷いた。彼女たちの言葉に「それもそうか」と思い、みんなでタカナオとマサトの所へ行こうとするのだが、タケシに呼び止められた。
「片付けはどうするんだ?」
そう聞かれ、彼らは顔を合わせるが、「後でやる」と適当に返事をし、行ってしまった。
「まったく……」
彼は、ここに来て何度したであろうため息をして、一人昼食の後片付けをし始めた。