7章 シャイルとミズカ
――四ヶ月前。偶々、カルナが北風使いを連れてくると聞いたマルナは、急いでノリタカに助けを求めた。その間にも、北風使いのミズカはすでにカルナに会っていた。
光を通って連れて来られたポケモンの世界。ミズカは辺りを見回した。見知らぬ森の中。アリアドスの糸に捕まり、身動きが取れない。しかし、足までは巻かれていないことに気がついた。ミズカはカルナの様子を伺い、隙をついて走り出した。
とにかく夢中だった。迫り来るわけのわからない恐怖に逃げる事しか出来ない。素手で戦うのは馬鹿だけだ。今の自分が、まだ冷静で良かった。そういう思いを駆け巡らせながら、見知らぬこの地をただひたすら真っ直ぐに走った。
「こっちです!」
走っていると 金髪のツインテールの少女に話しかけられた。よく見ると手招きしている。助けてくれるのだろうか。それとも敵なのだろうか。考えてみても答えは出ない。
「コダック、催眠術だ」
後ろから男性の声がしたが、誰かはわからず、コダックの催眠術によってミズカは気を失ってしまった。気がつくと、そこは見知らぬ家の中だった。
「大丈夫ですか?」
いきなり声を掛けられ、先程のことを思い出した。勢いよく立ち上がり、身構える。目の前に立っていたのは、先程の金髪のツインテールの少女だった。
「あ、あんた! さっきの奴の仲間でしょ!」
「はい。しかし、あなたの味方です」
意味がよくわからず、首を傾げる。少女の後ろから父親が出てきた。
「お……、お父さん!?」
驚いてそれしか言えなかった。何年ぶりに見る顔だろうか。ミズカの母はノリタカと離婚し、今は別の人と再婚している。ミズカはもうノリタカとはだいぶ昔に別れているのだ。
なぜ。ノリタカがこんなところにいるのか。
光を通って連れて来られたポケモンの世界。ミズカは辺りを見回した。見知らぬ森の中。アリアドスの糸に捕まり、身動きが取れない。しかし、足までは巻かれていないことに気がついた。ミズカはカルナの様子を伺い、隙をついて走り出した。
とにかく夢中だった。迫り来るわけのわからない恐怖に逃げる事しか出来ない。素手で戦うのは馬鹿だけだ。今の自分が、まだ冷静で良かった。そういう思いを駆け巡らせながら、見知らぬこの地をただひたすら真っ直ぐに走った。
「こっちです!」
走っていると 金髪のツインテールの少女に話しかけられた。よく見ると手招きしている。助けてくれるのだろうか。それとも敵なのだろうか。考えてみても答えは出ない。
「コダック、催眠術だ」
後ろから男性の声がしたが、誰かはわからず、コダックの催眠術によってミズカは気を失ってしまった。気がつくと、そこは見知らぬ家の中だった。
「大丈夫ですか?」
いきなり声を掛けられ、先程のことを思い出した。勢いよく立ち上がり、身構える。目の前に立っていたのは、先程の金髪のツインテールの少女だった。
「あ、あんた! さっきの奴の仲間でしょ!」
「はい。しかし、あなたの味方です」
意味がよくわからず、首を傾げる。少女の後ろから父親が出てきた。
「お……、お父さん!?」
驚いてそれしか言えなかった。何年ぶりに見る顔だろうか。ミズカの母はノリタカと離婚し、今は別の人と再婚している。ミズカはもうノリタカとはだいぶ昔に別れているのだ。
なぜ。ノリタカがこんなところにいるのか。