7章 シャイルとミズカ
「なんで今まで黙ってたの?」
「ミズカさんに、それだけは嫌だって強く言われたんだ。知らない自分を知っている人達に会いたくないって。それに、昔、仲間だったのなら、この事件には尚更巻き込んじゃいけない。必要最低限にしたいって。タカナオについては仕方なくって感じで」
タカナオが聞くと、リョウスケはそう答えた。彼の話に、カスミ、ハルカ、ヒカリはため息をつく。
「さすがというか、なんというか……」
「記憶が戻ってなくても、やっぱりミズカかも」
ヒカリとハルカが、ケーキを口に入れながら言った。彼女の性格が変わっていなくて、ホッとしたが、逆に心配にもなった。
「行くわよ。クチバシティへ」
カスミは静かに立ち上がり、そう言った。他の五人は驚いた。
「そうよ。あの男二人に任せていらんないじゃない。……それに」
「早く占い師にも会いに行きたいってこと?」
タカナオも立ち上がるとニコッと笑い、彼女に聞いた。カスミは頷く。しかし、彼女にはもう一つ理由があった。
『ミズカがまたこの世界に来たら、絶対会いに行く!』
8年前、カスミはミズカと約束をした。ミズカとの旅の記憶がなくなると言われても、また記憶が戻ると信じていたし、二度と会えないと言われながらも、また会えると信じていた。そして今、彼女は8年前の約束を果たす時がきたのだ。
カスミにとっては、記憶がないことは関係ない。
彼らは、それぞれの思いを胸に、クチバシティへと旅立った。
「ミズカさんに、それだけは嫌だって強く言われたんだ。知らない自分を知っている人達に会いたくないって。それに、昔、仲間だったのなら、この事件には尚更巻き込んじゃいけない。必要最低限にしたいって。タカナオについては仕方なくって感じで」
タカナオが聞くと、リョウスケはそう答えた。彼の話に、カスミ、ハルカ、ヒカリはため息をつく。
「さすがというか、なんというか……」
「記憶が戻ってなくても、やっぱりミズカかも」
ヒカリとハルカが、ケーキを口に入れながら言った。彼女の性格が変わっていなくて、ホッとしたが、逆に心配にもなった。
「行くわよ。クチバシティへ」
カスミは静かに立ち上がり、そう言った。他の五人は驚いた。
「そうよ。あの男二人に任せていらんないじゃない。……それに」
「早く占い師にも会いに行きたいってこと?」
タカナオも立ち上がるとニコッと笑い、彼女に聞いた。カスミは頷く。しかし、彼女にはもう一つ理由があった。
『ミズカがまたこの世界に来たら、絶対会いに行く!』
8年前、カスミはミズカと約束をした。ミズカとの旅の記憶がなくなると言われても、また記憶が戻ると信じていたし、二度と会えないと言われながらも、また会えると信じていた。そして今、彼女は8年前の約束を果たす時がきたのだ。
カスミにとっては、記憶がないことは関係ない。
彼らは、それぞれの思いを胸に、クチバシティへと旅立った。