6章 ハナダジムの戦い

「君達は、占い師は組織の仲間だと勘違いしてるかもしれないけど、あいつは、組織の仲間じゃない」

ジンが気まずそうに話した。タカナオの鼓動が高鳴る。カスミ、ハルカ、ヒカリは首を傾げる。占い師と通じていたのはNWGのはず。しかし、目の前にいる人物はミズカを追う組織のはずだ。これはどういうことなのか。一旦、占い師が悪の組織側の人物であることを飲み込む。

「ボスは、最初から世界を破滅するつもりだった。だが、俺達にそのつもりはなかった。逆に止めるつもりだった。そこへ占い師が現れ、北風使いの生まれ変わりについて話したのだ。正直に言う、ボスは本気だ」
「弟君を狙っていた理由は、実は君達の思ってる通りじゃない」
「どういう事かも?」

リンクとジンの説明にハルカが聞く。ジンはチラッとエーフィを見てからため息をついた。

「エーフィ……、疲れてきてるよ。もう僕達は攻撃しない。だから、解放してくれないかな?」
「何言ってるのよ! そんなことダイジョバナイ!」

ヒカリはそう言うが、タカナオは、エーフィに解放するように言ってしまった。そして、エーフィにお礼を言い、モンスターボールに戻す。

「君らも……、辛かったんだね」
「まあね」

ジンは、タカナオの言葉に苦笑した。まさかここで同情されるとは思っていなかった。

「本題に戻るけど、たしかに僕達は人質として北風使いの弟君を捕まえようとしてる。だけど、もう一つある」
「な、何なのよ?」

ヒナが聞く。リョウスケも知らないらしく首を傾げていた。

「占い師が言うには、北風使いの弟君が組織を滅ぼす重要な役目を果たすらしい。だから、ボスは狙いを君にした」
「先に始末しておこうと思ったんだろうな。世界の破滅を実現させるために」
「そんな……、ぼ……僕が……」
「だが、リーグ優勝者のリョウスケ、グランドフェスティバル優勝者のヒナが旅について来るのは誤算だった。だから、最初にお前らの仲を割ろうとしたのだ」

リンクが言った。仲を割れば戦力が落ち、タカナオを捕まえやすくなる。そう考え、わざとリョウスケの事をバラしたのだろう。

「でもなんで、そんな大切なことを……」

自分達は敵同士だ。こんな事を話して、彼らは大丈夫なのだろうかと疑問に思った。

「間違えなく、クビが飛ぶよ。本物のね」

力なくジンが答えた。つまり、殺されるということだろう。

「だが、お前の言う通りだ。我々も未来を信じたくなった。だから、話す事にしたのだ」
「もし、占い師に逢いたいなら、クチバシティを目指すと良いよ。彼はそこにいる」

そう言いながら、彼らはゆっくり立ち上がった。ジンは内心、こうなってホッとしていた。
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