5章 初めてのジム戦、リョウスケの苦悩

「リョウスケ?」

ヒナに話しかけられ、我に返った。

「なんだよ」
「話聞いてなかったの?」
「あ、わりぃ……」

すっかり話の内容がわからなくなっていた。ヒナはそんなリョウスケにため息をつく。

「タカナオは、次ハナダシティに行きたいんだって。良いわよね?」

彼らの話は、とっくにNWGの話を終えていたらしい。話が掴めたリョウスケは、ヒナの言葉に頷いた。

「もしかしたら、怪しい二人組にも会えるかもしれないから」

タカナオが言うと、「そうだな」とリョウスケは軽く返した。彼は同じくNWGにいた二人組には会いたくない。深くため息をついたのだった。

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