2章 姉
「でも、どうして僕を?」
「一番、戦力がないからだ。ポケモンを持っていなければ、ポケモンの世界すら在ることを知らない。君が一番、捕らえやすいと彼らは考えたんだよ」
シゲルが答えた。なるほど、納得がいく。
「だけど、俺が助けに行った」
「組織は必ず、またタカナオを捕らえに来るわ。凄い戦力でね」
リョウスケとヒナの言葉に不安が過る。タカナオは顔を歪めた。つまり、このままオーキド研究所にとどまっていれば必ず見つかるわけだ。外に出ていてうろちょろしていた方が、見つかっても逃げ道はある。
「心配すんなって、俺達が助けてやるからさ!」
「助けるって……」
果たして彼らを巻き込んで良いのだろうか。眉間にシワを寄せる。
「あ、俺達が弱いと思ってんだろ!?」
「そういうわけじゃ……」
「大丈夫よ。こう見えて、リョウスケはリーグの優勝経験があるから」
ヒナの言葉に驚いた。リョウスケをまじまじと見る。照れたのか、リョウスケは鼻を人差し指で擦った。
「ちなみに、あたしはグランドフェスティバルの優勝経験があるわ。サトシさん達の代わりにあたし達が君を助ける」
「俺達は、その間にミズカの消息を調べる。だから心配しなくても……」
「僕も探す!」
サトシの言葉を遮りタカナオが言った。まさか、遮られると思ってなかったらしく、彼は驚いた表情をした。
「君は狙われているんだよ。探すということは、君は敵に近づくということだ」
シゲルが言うと、タカナオは首を横に振った。
「関係ない。僕はお姉ちゃんを探したい」
タカナオは自分の言葉に驚いた。こんなにも姉が心配だとは、何より会いたいなどと思っていたとは、思っていなかった。
「あなたは簡単に探したいと思っているかもしれない。だけど、貴方の姉を探すということは、知らない真実をたくさん受け止めなきゃならないのよ。わかる?」
「だったら尚更だ。僕にはその真実を知る権利があると思う」
カスミの説得にも強気で返す。
真剣な眼差しで言われ、サトシ、カスミ、シゲルの三人は顔を見合わせた。たしかに、彼の言う通りだ。権利はある。
サトシ達がなぜこんなに姉を気軽にミズカと呼んでいるのか。真実はわからないが、わかっていることがある。それはミズカとサトシ達が親しいということだ。
タカナオは、2年前の記憶を遡る。
「二年前、お姉ちゃんは不登校になった」
「え?」
「だけど、ある日、お姉ちゃんは学校へ行くと言い出した
。お姉ちゃんが学校へ行った日、お姉ちゃんは友達を連れてきていた。不登校の身だったのに、急に友達を連れてきてたから、どんな友達か気になって、僕はお姉ちゃんの部屋のドアを少し開けて覗いた」
その言葉に、彼らは驚いた。サトシ達には心当たりがある。
「そこには、……サトシ達がいた」
タカナオは、サトシ、カスミ、シゲルに向かって言った。三人は彼と顔を合わせようとしない。タカナオが、姉の不登校の時を思い出したのは、この三人の記憶が深く残っていたからだろう。
何故、彼らは自分の世界に来たのだろう。姉に何があったのだろう。
「一番、戦力がないからだ。ポケモンを持っていなければ、ポケモンの世界すら在ることを知らない。君が一番、捕らえやすいと彼らは考えたんだよ」
シゲルが答えた。なるほど、納得がいく。
「だけど、俺が助けに行った」
「組織は必ず、またタカナオを捕らえに来るわ。凄い戦力でね」
リョウスケとヒナの言葉に不安が過る。タカナオは顔を歪めた。つまり、このままオーキド研究所にとどまっていれば必ず見つかるわけだ。外に出ていてうろちょろしていた方が、見つかっても逃げ道はある。
「心配すんなって、俺達が助けてやるからさ!」
「助けるって……」
果たして彼らを巻き込んで良いのだろうか。眉間にシワを寄せる。
「あ、俺達が弱いと思ってんだろ!?」
「そういうわけじゃ……」
「大丈夫よ。こう見えて、リョウスケはリーグの優勝経験があるから」
ヒナの言葉に驚いた。リョウスケをまじまじと見る。照れたのか、リョウスケは鼻を人差し指で擦った。
「ちなみに、あたしはグランドフェスティバルの優勝経験があるわ。サトシさん達の代わりにあたし達が君を助ける」
「俺達は、その間にミズカの消息を調べる。だから心配しなくても……」
「僕も探す!」
サトシの言葉を遮りタカナオが言った。まさか、遮られると思ってなかったらしく、彼は驚いた表情をした。
「君は狙われているんだよ。探すということは、君は敵に近づくということだ」
シゲルが言うと、タカナオは首を横に振った。
「関係ない。僕はお姉ちゃんを探したい」
タカナオは自分の言葉に驚いた。こんなにも姉が心配だとは、何より会いたいなどと思っていたとは、思っていなかった。
「あなたは簡単に探したいと思っているかもしれない。だけど、貴方の姉を探すということは、知らない真実をたくさん受け止めなきゃならないのよ。わかる?」
「だったら尚更だ。僕にはその真実を知る権利があると思う」
カスミの説得にも強気で返す。
真剣な眼差しで言われ、サトシ、カスミ、シゲルの三人は顔を見合わせた。たしかに、彼の言う通りだ。権利はある。
サトシ達がなぜこんなに姉を気軽にミズカと呼んでいるのか。真実はわからないが、わかっていることがある。それはミズカとサトシ達が親しいということだ。
タカナオは、2年前の記憶を遡る。
「二年前、お姉ちゃんは不登校になった」
「え?」
「だけど、ある日、お姉ちゃんは学校へ行くと言い出した
。お姉ちゃんが学校へ行った日、お姉ちゃんは友達を連れてきていた。不登校の身だったのに、急に友達を連れてきてたから、どんな友達か気になって、僕はお姉ちゃんの部屋のドアを少し開けて覗いた」
その言葉に、彼らは驚いた。サトシ達には心当たりがある。
「そこには、……サトシ達がいた」
タカナオは、サトシ、カスミ、シゲルに向かって言った。三人は彼と顔を合わせようとしない。タカナオが、姉の不登校の時を思い出したのは、この三人の記憶が深く残っていたからだろう。
何故、彼らは自分の世界に来たのだろう。姉に何があったのだろう。
