2章 姉
「まあ……」
タカナオは苦笑した。
「お前さん、とりあえず、わしらのことはわかっておるじゃろう」
「……はい。オーキド博士、……シゲル、カスミ、……そしてサトシ。アニメで知ってます。あ、僕はタカナオって言います。よろしく……」
オーキド博士の言葉に、恐る恐る答えた。彼らはニコッと笑い頷く。
「ピィ~カ~!」
「フィフィ」
そこへ部屋の外から何やら言い争っているポケモンの声がした。何かが部屋へ飛び込んで来る。太陽ポケモン、エーフィである。その後を追いかけて、サトシの一番の相棒ピカチュウも入って来た。
「あちゃー、来ちゃったわね」
「話が終わるまで入って来るなって言ったのにな……」
カスミとサトシはエーフィを見てため息をついた。どうやらピカチュウが部屋に入るのを止めていたらしい。タカナオはこのエーフィが疑問に思えた。
ピカチュウは、誰のポケモンか言われなくてもわかっている。サトシのポケモンだ。しかし、エーフィは誰のポケモンなのかピンと来ない。
「エーフィ、ミズカさんに会いたいってのはわかる。けどな、今は行方不明でほんのちょっと尻尾を掴めただけなんだ。知ってんだろ?」
「……フィ……」
リョウスケの言葉に、エーフィは寂しそうに頷いた。飼い主が行方不明らしい。
――ミズカ……。
タカナオは、そのエーフィの飼い主の名前に引っ掛かる。知らないはず。なのに、心の奥底にいる自分が知っていると言っている。
「聞き覚えあるかい? ミズカって名前」
シゲルに聞かれ、返答に迷った。知っていると言えば、嘘になるし、知らないと言っても嘘になる気がした。
「いや、その……」
「やっぱり少しは聞き覚えがあるんだな」
口を吃らすタカナオに、サトシが言った。
「思い出せないかしら? ミズカって、貴方のお姉さんなのよ」
カスミの言葉に耳を疑った。お姉さん……。さっきから聞いている言葉だ。あの金髪の少女にも、自分には、姉などいないのに、お姉さんに似ているとわけのわからない事を言われた。きっと、その彼女が理由でタカナオはこの世界へ連れて来られたのだろう。
「……っ」
わからない。彼女を知っている気はするが、自分はずっと一人っ子として生まれ、育って来たはずだ。姉の存在などあるはずがない。
それなのに心は思い出せと自分に語りかけてくる。脳裏に流れてくるのは、知らない記憶。
タカナオは苦笑した。
「お前さん、とりあえず、わしらのことはわかっておるじゃろう」
「……はい。オーキド博士、……シゲル、カスミ、……そしてサトシ。アニメで知ってます。あ、僕はタカナオって言います。よろしく……」
オーキド博士の言葉に、恐る恐る答えた。彼らはニコッと笑い頷く。
「ピィ~カ~!」
「フィフィ」
そこへ部屋の外から何やら言い争っているポケモンの声がした。何かが部屋へ飛び込んで来る。太陽ポケモン、エーフィである。その後を追いかけて、サトシの一番の相棒ピカチュウも入って来た。
「あちゃー、来ちゃったわね」
「話が終わるまで入って来るなって言ったのにな……」
カスミとサトシはエーフィを見てため息をついた。どうやらピカチュウが部屋に入るのを止めていたらしい。タカナオはこのエーフィが疑問に思えた。
ピカチュウは、誰のポケモンか言われなくてもわかっている。サトシのポケモンだ。しかし、エーフィは誰のポケモンなのかピンと来ない。
「エーフィ、ミズカさんに会いたいってのはわかる。けどな、今は行方不明でほんのちょっと尻尾を掴めただけなんだ。知ってんだろ?」
「……フィ……」
リョウスケの言葉に、エーフィは寂しそうに頷いた。飼い主が行方不明らしい。
――ミズカ……。
タカナオは、そのエーフィの飼い主の名前に引っ掛かる。知らないはず。なのに、心の奥底にいる自分が知っていると言っている。
「聞き覚えあるかい? ミズカって名前」
シゲルに聞かれ、返答に迷った。知っていると言えば、嘘になるし、知らないと言っても嘘になる気がした。
「いや、その……」
「やっぱり少しは聞き覚えがあるんだな」
口を吃らすタカナオに、サトシが言った。
「思い出せないかしら? ミズカって、貴方のお姉さんなのよ」
カスミの言葉に耳を疑った。お姉さん……。さっきから聞いている言葉だ。あの金髪の少女にも、自分には、姉などいないのに、お姉さんに似ているとわけのわからない事を言われた。きっと、その彼女が理由でタカナオはこの世界へ連れて来られたのだろう。
「……っ」
わからない。彼女を知っている気はするが、自分はずっと一人っ子として生まれ、育って来たはずだ。姉の存在などあるはずがない。
それなのに心は思い出せと自分に語りかけてくる。脳裏に流れてくるのは、知らない記憶。
