6章 イーブイ進化

「まだやるのか?」
「むりだにゃ!」
「まあ、いいじゃない! 相手してあげるわよ!」

ロケット団はイーブイをバカにしたように言う。イーブイはなんとか攻撃を繰り出そうとするが、もう力のないイーブイはアーボックから攻撃される一方だった。

ミズカは自分の口を塞ぐコジロウの手に噛み付いた。

「痛いだろ!」

お構いなしに、ミズカは口を開く。

「イーブイ! こんなやつに負けちゃダメ!!」

しかし、その後、すぐにまたミズカはコジロウに口を押さえられてしまった。イーブイはミズカの言葉に、イーブイはゆっくり身体に力を入れる。

負けちゃダメ。

ミズカは他の手を借りようとしていない。自分の意志を尊重してくれる。自分のことを信じてくれる。こんなところで負けたくない。負けるなら、自分がミズカのパートナーになると決めた意味がない。

「ブイ……!!」

イーブイがゆっくりと身体を起こす。太陽が真上にある。暗い森が一瞬明るくなった。イーブイはその太陽のエネルギーを感じる。そして、体を光らせ始めた。

――これって……、まさか!

ミズカは目を見開いた。イーブイがスラリとした姿に変わっていく……。そして、光を放った。

「フィー!!」

イーブイは進化した。少しピンク混じりの薄紫色の毛、額にはルビーのようにキレイな赤い玉。太陽ポケモン、エーフィである。
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