1章 ポケモン世界へ!?
「どうしたの? 早く読みなさいよ」
「そうだぜ。なんかあったのか?」
さっきまで喧嘩していた癖に、カスミとサトシはいつも通りに戻っていた。二人を見て半ば呆れながらも、もう喧嘩はないのだとホッとし、ミズカは手紙を読み始めた。
「『ミズカへ
はじめにリュックの中に入っているモンスターボールにはイーブイが入っておる。そのイーブイはお前さんに育ててもらいたい。初めてのパートナーじゃ、大切にするんじゃ!
それともう一つ、手鏡が入っているはずじゃ。それはお前さんが住んでいる世界とここの世界を自由に往復できるものじゃ、大事に扱ってくれ!
使い方は自分でなんとかしてくれ……。そうそう、お前さんはもとの世界では八歳じゃろうが、ここでは十歳の体になっておる!
そこは気にすることはないぞ。では頑張るんじゃぞ!
Mr.Ⅹ より』だって……、書いてある……」
Mr.Xを名乗っているということは、この手紙の主は姿を表すつもりがないようだった。怪しさはあるのだが、リュックに沢山道具を詰め込んでくれ、さらにこちらの服まで用意してくれている。もとの世界と往来できる手段もくれている。Mr.Xをあまり怪しいとは思えなかった。
それにもし、こちらに呼んだのがMr.Xだとしても、わざわざ呼んだのだから、何か理由があるはずだとミズカは考えていた。
「……!? ミズカって八歳だったの?」
「あれ? 言ってなかったっけ?」
「言ってないぜ?」
「あはは、すっかり言ってるつもりでいた……」
ミズカは苦笑した。昨日の夜は色々と話したつもりだったが、年齢は言っていなかったらしい。
「とにかく、これはミズカのリュックみたいね!」
「うん! でも……、この手紙……、いったい誰が……。それにこの手鏡は……、どうやって使うのかな?」
「オーキド博士なら何か知ってるかもしれないぞ」
黙っていたタケシが言った。ミズカは「確かに」と呟く。オーキド博士はサトシの生まれ故郷、マサラタウンにいるポケモン権威の博士だ。ポケモン博士ならば、何か心当たりがあるかもしれない。
「そっか、知ってるかもしれないわね!」
「タケシ、次のポケモンセンターまでどのくらいだ?」
それには、カスミもサトシも乗り気になった。彼らの通信手段はポケモンセンターのテレビ電話しかない。だから、そこまではお預けになる。
「明日には着くぞ」
「よーし! じゃあ行こう!!」
ポケモンセンターに向かいミズカ達は再び歩き始めた。
「腹減った……」
「たしかにね……」
ミズカとサトシはお腹が空いていた。グーグーとお腹がなって、まるでニョロトノの合唱のようになっている。
「それじゃあ、この辺で昼食にしよう」
その二人を見てタケシが言った。
「やったー!!」
ミズカもサトシも飛び上がるように喜んだ。一行は、昼食をとることにした。
「今から、ご飯つくるから少し待っててくれ」
タケシは、昼食の準備を始めた。
そんなタケシを横目に、ミズカはさっきあまり中を見ていなかったリュックの中身をよく見てみることにした。
「ねぇ、ミズカ」
「何?」
リュックの中身を漁っていたミズカは手を止めてカスミを見た。
「イーブイ出さないの?」
ミズカが漁っていたリュックの中を覗きながら、カスミは言った。カスミも中身が気になっているらしい。ひょっとすると、Mr.Xを疑っているのかもしれない。
「今、モンスターボール出そうとしてるんだけど、見つからなくて……」
それもそのはず、リュックの中にはたくさん入っていて、何がなんだかわからなくなっていた。
「これじゃあ、無理もないわね……」
「うん……、とりあえず一個ずつ出してみるよ」
リュックの中には、本当に色々な物が入っていた。寝袋、寒いときの毛布、歯ブラシ、タオル、ロープ……。他にもたくさん入っていた。
「そうだぜ。なんかあったのか?」
さっきまで喧嘩していた癖に、カスミとサトシはいつも通りに戻っていた。二人を見て半ば呆れながらも、もう喧嘩はないのだとホッとし、ミズカは手紙を読み始めた。
「『ミズカへ
はじめにリュックの中に入っているモンスターボールにはイーブイが入っておる。そのイーブイはお前さんに育ててもらいたい。初めてのパートナーじゃ、大切にするんじゃ!
それともう一つ、手鏡が入っているはずじゃ。それはお前さんが住んでいる世界とここの世界を自由に往復できるものじゃ、大事に扱ってくれ!
使い方は自分でなんとかしてくれ……。そうそう、お前さんはもとの世界では八歳じゃろうが、ここでは十歳の体になっておる!
そこは気にすることはないぞ。では頑張るんじゃぞ!
Mr.Ⅹ より』だって……、書いてある……」
Mr.Xを名乗っているということは、この手紙の主は姿を表すつもりがないようだった。怪しさはあるのだが、リュックに沢山道具を詰め込んでくれ、さらにこちらの服まで用意してくれている。もとの世界と往来できる手段もくれている。Mr.Xをあまり怪しいとは思えなかった。
それにもし、こちらに呼んだのがMr.Xだとしても、わざわざ呼んだのだから、何か理由があるはずだとミズカは考えていた。
「……!? ミズカって八歳だったの?」
「あれ? 言ってなかったっけ?」
「言ってないぜ?」
「あはは、すっかり言ってるつもりでいた……」
ミズカは苦笑した。昨日の夜は色々と話したつもりだったが、年齢は言っていなかったらしい。
「とにかく、これはミズカのリュックみたいね!」
「うん! でも……、この手紙……、いったい誰が……。それにこの手鏡は……、どうやって使うのかな?」
「オーキド博士なら何か知ってるかもしれないぞ」
黙っていたタケシが言った。ミズカは「確かに」と呟く。オーキド博士はサトシの生まれ故郷、マサラタウンにいるポケモン権威の博士だ。ポケモン博士ならば、何か心当たりがあるかもしれない。
「そっか、知ってるかもしれないわね!」
「タケシ、次のポケモンセンターまでどのくらいだ?」
それには、カスミもサトシも乗り気になった。彼らの通信手段はポケモンセンターのテレビ電話しかない。だから、そこまではお預けになる。
「明日には着くぞ」
「よーし! じゃあ行こう!!」
ポケモンセンターに向かいミズカ達は再び歩き始めた。
「腹減った……」
「たしかにね……」
ミズカとサトシはお腹が空いていた。グーグーとお腹がなって、まるでニョロトノの合唱のようになっている。
「それじゃあ、この辺で昼食にしよう」
その二人を見てタケシが言った。
「やったー!!」
ミズカもサトシも飛び上がるように喜んだ。一行は、昼食をとることにした。
「今から、ご飯つくるから少し待っててくれ」
タケシは、昼食の準備を始めた。
そんなタケシを横目に、ミズカはさっきあまり中を見ていなかったリュックの中身をよく見てみることにした。
「ねぇ、ミズカ」
「何?」
リュックの中身を漁っていたミズカは手を止めてカスミを見た。
「イーブイ出さないの?」
ミズカが漁っていたリュックの中を覗きながら、カスミは言った。カスミも中身が気になっているらしい。ひょっとすると、Mr.Xを疑っているのかもしれない。
「今、モンスターボール出そうとしてるんだけど、見つからなくて……」
それもそのはず、リュックの中にはたくさん入っていて、何がなんだかわからなくなっていた。
「これじゃあ、無理もないわね……」
「うん……、とりあえず一個ずつ出してみるよ」
リュックの中には、本当に色々な物が入っていた。寝袋、寒いときの毛布、歯ブラシ、タオル、ロープ……。他にもたくさん入っていた。