最終章 別れのとき
『短い間だったけど、凄く貴重な出来事だったわ。多分、ミズカは迷惑掛かけたって思ってるかもしれないけど、大丈夫! 皆、あなただから、助けたいと思ったの。どうか無茶はしないようにね。
また会いましょう!
ヒカリ』
『最初の頃を思い出すな。最後の最後に、お前の笑顔が見れて良かった。別れというのは、寂しいが、きっとまた会える。それまで、明るく元気で変わらないミズカでいてくれ。
無茶はほどほどにな。
タケシ』
ミズカは泣きながら吹き出す。ヒカリもタケシも無茶をするなと書いてある。
『ねぇ、ジョウト地方であたしとの別れの時、なんて言ったか覚えてる? ミズカ、ホウエン地方に来たら絶対に会いに行くって言ったのよ。だから、今度はあたしが約束するわ。ミズカがまたこの世界に来たら、絶対会いに行く! あんたの親友はあたしだけなんだから。
カスミ』
『ミズカに出会えて良かったよ。君の笑顔が周りを明るくする。僕もその一人。だから無茶する君を放って置けなかった。気づいていなかっただろうけど、もうジョウト地方の旅の時から、君のことが好きだった。次出会えた時も、また君を好きになりたい。
シゲル』
カスミを見ると、ちょっと照れた顔。ミズカは嬉しくてにこりと笑う。相変わらず、涙は止まってくれない。バグったままだ。
次にシゲルを見つめる。シゲルは目が合うと頷いてくれた。涙で声が出ない。「あたしも」と掠れたで答えた。ミズカだって、またシゲルを好きになりたい。
最後にサトシだった。
『お前はどう思ってるかわからないけど、オレはミズカに会えて良かったと思ってる。妹だと知ったときは、どうすれば良いかわからなかったけどな。でも、妹がミズカで良かった。もし、オレたちが出会えたのがキセキなら、また会えると思うんだ。それまで、元気でな!
サトシ』
サトシは帽子を被り直した。涙は止まった。顔を上げたサトシはニッとミズカに笑う。お互いにもう気まずさはない。ミズカは大粒の涙を地面に滲ませながら、大きく頷いた。
手が震える。
仲間たちの言葉が嬉しくて仕方ない。もう二度と会えないと言われているのにも関わらず、みんな、また会おうと書いてくれている。さよなら、という文字は一つも入っていなかった。
それが余計にミズカを泣かせに来ていた。もう上手くは話せない。
「せっかく……泣かない……で、別れ……ようと思って……いたの……に……」
止めどもなく溢れる涙。拭っても拭いきれない。しまいに手紙が濡れてきて、ミズカは封筒にしまった。ポケットにしまうと手で顔を覆う。
また会いましょう!
ヒカリ』
『最初の頃を思い出すな。最後の最後に、お前の笑顔が見れて良かった。別れというのは、寂しいが、きっとまた会える。それまで、明るく元気で変わらないミズカでいてくれ。
無茶はほどほどにな。
タケシ』
ミズカは泣きながら吹き出す。ヒカリもタケシも無茶をするなと書いてある。
『ねぇ、ジョウト地方であたしとの別れの時、なんて言ったか覚えてる? ミズカ、ホウエン地方に来たら絶対に会いに行くって言ったのよ。だから、今度はあたしが約束するわ。ミズカがまたこの世界に来たら、絶対会いに行く! あんたの親友はあたしだけなんだから。
カスミ』
『ミズカに出会えて良かったよ。君の笑顔が周りを明るくする。僕もその一人。だから無茶する君を放って置けなかった。気づいていなかっただろうけど、もうジョウト地方の旅の時から、君のことが好きだった。次出会えた時も、また君を好きになりたい。
シゲル』
カスミを見ると、ちょっと照れた顔。ミズカは嬉しくてにこりと笑う。相変わらず、涙は止まってくれない。バグったままだ。
次にシゲルを見つめる。シゲルは目が合うと頷いてくれた。涙で声が出ない。「あたしも」と掠れたで答えた。ミズカだって、またシゲルを好きになりたい。
最後にサトシだった。
『お前はどう思ってるかわからないけど、オレはミズカに会えて良かったと思ってる。妹だと知ったときは、どうすれば良いかわからなかったけどな。でも、妹がミズカで良かった。もし、オレたちが出会えたのがキセキなら、また会えると思うんだ。それまで、元気でな!
サトシ』
サトシは帽子を被り直した。涙は止まった。顔を上げたサトシはニッとミズカに笑う。お互いにもう気まずさはない。ミズカは大粒の涙を地面に滲ませながら、大きく頷いた。
手が震える。
仲間たちの言葉が嬉しくて仕方ない。もう二度と会えないと言われているのにも関わらず、みんな、また会おうと書いてくれている。さよなら、という文字は一つも入っていなかった。
それが余計にミズカを泣かせに来ていた。もう上手くは話せない。
「せっかく……泣かない……で、別れ……ようと思って……いたの……に……」
止めどもなく溢れる涙。拭っても拭いきれない。しまいに手紙が濡れてきて、ミズカは封筒にしまった。ポケットにしまうと手で顔を覆う。