33章 苦渋の決断
ミズカが復帰した日に自分たちは転校生として来た。友達が誰もいないのかと思っていたが、まったく違う。ミズカが来たことで、みんな嬉しそうにしていた。ミズカが自信がなく、自分に対しては非常にネガティブなだけで、彼女には味方がたくさんいる。
学校の先生も、ミズカを気に掛け、前を向けるようにしていた。遠くから見れば、友達と楽しそうに話すミズカの姿。それは自分たちといるときとまるで同じだった。
それから家へ行ったときには、ミズカの母に会った。ミズカとの関係は良好だと一瞬でも感じた。ミズカの家だから、当然かもしれないが遠慮がない。素を見た気がする。
それを見てしまってから、シゲルは覚悟していた。きっと彼女は、解決をしたら、向こうの世界を選ぶだろうと。それに、向こうの世界のミズカに関わる人たちを見て、自分は引き止めてはいけないことも理解した。
ミズカを引き止めたら、ノリタカと同じことをさせることになる。
告白して、そのままの理由もそれがあったからだ。ミズカを死なせない。絶対に向こうの世界へ帰す。密かにシゲルはそう思っていた。告白はその覚悟を表していた。
ミズカはシゲルに言われた通り、全てを話した。このまま、こちらと向こうを往復できないこと。時空間が歪んでしまうこと。そもそも自分は向こうの住民であること。向こうの家族や友達も大切だということ。
話をしている最中、サトシとシゲルは何も言っては来なかった。シゲルは黙って冷静に聞き、サトシは少し混乱気味だった。
すべてを話し終わったあと、ミズカは俯いた。話は終始、声が震え、言葉につっかえながら話した。涙も出てきた。それくらい彼女には辛い決断だったのだ。
「本当はこれからもポケモン世界と往復できたら良かったんだけど……。でも、しょうがないよね」
頭を掻いて無理に笑った。しかし、やはり二人の顔は見られなかった。
サトシは、動揺していた。
てっきり、解決したら、もとの生活に戻ると思っていた。ミズカとまたバトルができる。もしかしたら公式戦で試合ができるかもしれないと考えていた。
とはいえ、確かに、自分とミズカは住む世界が異なる。ミズカはミズカの生活があることを、向こうの世界へ行ってわかってもいた。
そもそもミズカは、向こうの世界が大変だと、こちらの世界には全然来なかった。いつでも行けるというのがあったにせよ、ミズカの生活の主軸が向こうの世界であることは明白だ。
ミズカを見る。ミズカは別れの辛さもあれば、自分たちへの後ろめたさもあるのだろうか。
もちろん、サトシも辛い。今だってまだ動揺している。でも、ミズカが前を向いて選んだ選択を悪いとは思えない。何より、ミズカにとって危険がなくなった証拠……。
学校の先生も、ミズカを気に掛け、前を向けるようにしていた。遠くから見れば、友達と楽しそうに話すミズカの姿。それは自分たちといるときとまるで同じだった。
それから家へ行ったときには、ミズカの母に会った。ミズカとの関係は良好だと一瞬でも感じた。ミズカの家だから、当然かもしれないが遠慮がない。素を見た気がする。
それを見てしまってから、シゲルは覚悟していた。きっと彼女は、解決をしたら、向こうの世界を選ぶだろうと。それに、向こうの世界のミズカに関わる人たちを見て、自分は引き止めてはいけないことも理解した。
ミズカを引き止めたら、ノリタカと同じことをさせることになる。
告白して、そのままの理由もそれがあったからだ。ミズカを死なせない。絶対に向こうの世界へ帰す。密かにシゲルはそう思っていた。告白はその覚悟を表していた。
ミズカはシゲルに言われた通り、全てを話した。このまま、こちらと向こうを往復できないこと。時空間が歪んでしまうこと。そもそも自分は向こうの住民であること。向こうの家族や友達も大切だということ。
話をしている最中、サトシとシゲルは何も言っては来なかった。シゲルは黙って冷静に聞き、サトシは少し混乱気味だった。
すべてを話し終わったあと、ミズカは俯いた。話は終始、声が震え、言葉につっかえながら話した。涙も出てきた。それくらい彼女には辛い決断だったのだ。
「本当はこれからもポケモン世界と往復できたら良かったんだけど……。でも、しょうがないよね」
頭を掻いて無理に笑った。しかし、やはり二人の顔は見られなかった。
サトシは、動揺していた。
てっきり、解決したら、もとの生活に戻ると思っていた。ミズカとまたバトルができる。もしかしたら公式戦で試合ができるかもしれないと考えていた。
とはいえ、確かに、自分とミズカは住む世界が異なる。ミズカはミズカの生活があることを、向こうの世界へ行ってわかってもいた。
そもそもミズカは、向こうの世界が大変だと、こちらの世界には全然来なかった。いつでも行けるというのがあったにせよ、ミズカの生活の主軸が向こうの世界であることは明白だ。
ミズカを見る。ミズカは別れの辛さもあれば、自分たちへの後ろめたさもあるのだろうか。
もちろん、サトシも辛い。今だってまだ動揺している。でも、ミズカが前を向いて選んだ選択を悪いとは思えない。何より、ミズカにとって危険がなくなった証拠……。
