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33章 苦渋の決断

「やぁ、起きたかい?」
「……は? なんであたし、シゲルにおんぶされてんの!?」

自分の状況に気づき、いきなり騒ぎ始めた。シゲル達は苦笑いを浮かべる。

「てか、重いでしょ? てか、もうポケモンセンター? なんで、あたし寝ちゃったの? お父さんどこ? たしか抱きついてて……?」
「ミズカ、落ち着きなさいよ……」

混乱しているミズカに、カスミがため息をつく。

「君は、悪夢でかなり体力を消耗していたらしい。だから、父親に抱きついたまま眠ってしまったんだよ」
「……なるほど。説明ありがとう。……もう歩けるから降ろして良いよ?」

どうやらミズカでも好きな人の前になれば、体重は気になるらしい。そんなミズカの乙女のような一面は、普段の本人からは考えられない。カスミとハルカは腹を抱えて笑い始めた。

「ミズカが……、似合わない!」
「ミズカが……、似合わないかも!」
「声を揃えなくてもいいじゃん!」

爆笑している二人にムッとした表情でミズカは見た。

「……もういいから降ろして。もうポケモンセンターの中に入るでしょ」

低い声のミズカを背に、これ以上乗せていると暴れそうだなとシゲルは思う。シゲルは大人しく彼女を降ろした。

「ミズカちゃん!」

ポケモンセンターに入ると、ジョーイが仁王立ちしていた。食事をするという話から、誰もいなくなったので、バレていたようだ。

「あはは。そんなに怒ってどうしたんですか?」
「誤魔化しても無駄です。お父さんに会いに行ったんでしょ!」
「……はい」

誤魔化しきれず、ミズカ達は苦笑いをすることしか出来なかった。ジョーイは大きくため息をつくが、口角を上げる。

「でも、無事で良かったわ……。どうやら、その表情だと解決したみたいね」

ミズカはニコッと笑って頷いた。

「昼食……って言わないわね。食事、出来てるわ。食堂へどうぞ」
「ありがとうございます!」

という事でミズカ達は食堂へ行った。ようやく、遅すぎる昼食をとれた。

「おいしい~!」
「あんたが一番お腹空いていたわけね」

サトシが一番かと思っていたが違った。一番食べているのはミズカだ。カスミは苦笑する。

悪夢でかなり体力を消耗していた話をシゲルがしていたのを思い出す。それを取り戻すような勢いで食べていた。
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