このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

33章 苦渋の決断

帰り道。複雑な道で覚えていなかった一行は、チルタリスの案内でポケモンセンターまで歩いていた。

「よく大事なことを聞き忘れて寝ちゃったわね……」
「まぁ、ミズカだからね」

ヒカリが呆れると、カスミは苦笑した。

「良いなぁ……。好きな人におぶられるって……。羨ましいかも」
「そうよね~。あたしならお姫様抱っこが良いわ。将来、そんな人が現れたら良いのに……」
「カスミ、お前はもう現れてるだろう」

ハルカとカスミが羨ましそうにすると、タケシがニヤリと笑いながらカスミに言う。ハルカとマサトも思わずニヤつきながら、サトシを見てしまった。

「はいはい、人の恋に首は突っ込まないでね~」

怒ったカスミはタケシの耳を引っ張り、先へ進んだ。

「こんなうるさくても熟睡してるって、悪夢で何を見たんだろう?」

ミズカの寝顔を覗きながら、マサトが呟く。

「相当、辛かったんだと思うよ」
「そうだね。後で聞いてみよう」

マサトの言葉をシゲルが拾う。マサトは好奇心で聞きたいのか、そう言うと進行方向へ視点を戻した。

「ねぇ、サトシ? もう身体は平気なの?」
「あぁ、まだちょっと痛いけど……。これくらいへっちゃらさ」

ハルカが思い出したようにサトシに聞いた。ノリタカがシゲルにミズカを託したのも、サトシの身体を気にしてだろう。サトシはだいぶ良いらしく、ニッと笑いながら答えた。

自分の身体のことはもう良いのか、サトシが話を変える。

「そういえばさ、父さんはどうやってダークライをゲットしたんだ……?」

ふいに湧いた疑問。ミズカは幻のポケモンだと言っていた。そんなポケモンをどうやってノリタカはゲットしたのか気になる。

「シンオウは、色んな神話があるからね。その神話を探していたら、偶然、出逢ったのかもしれない」
「それって、ダークライもシンオウの神話の一つにあるってこと?」

シゲルの考えに、ヒカリが突っ込んだ。彼は「おそらく」と返事した。

「お、もう着いたな」
「やった! もうお腹が……」

さっきまでダークライについて気になっていたくせに、ポケモンセンターについた途端、サトシの頭の中は食事になっていた。

シゲルは呆れつつも、平和になった証拠だと考える。

「……うぅ、なんかうるさい……」

そんなところでミズカが目を覚ました。あまりにも騒がしかったせいだろう。まだ眠いながらも、目を擦りながら、ゆっくりと目を開けた。
1/17ページ
スキ