29章 再会、ポケモンダンス団!

「ピチュピ」

その後を追ってきたピチューが、ミズカの肩に乗った。

「私からもお願いするわ。ピチューはミズカといた方が楽しいって! まあ、トップダンサーがいなくなるのは、キツイけどね」
「アイミ……」

後ろを振り向くとサトシ達もいた。

「俺からも頼むぜ。ピカチュウもまた一緒に旅をしたいだろうしさ」
「ピッカ!」
「あたしも! ピチューがいると楽しいそうだし」
「俺もだ」

サトシ達が口々に言う。ミズカはピチューを見た。

「ピチュ!」

ピチューは頷く。危険なことは承知らしい。ミズカは、困った表情で微笑んだ。

「もしかしたら、ロケット団の実験台より、嫌なことが待ってるかもしれないよ? それでも……、一緒にいてくれる?」

ミズカの言葉に、場の空気が明るくなった。みんな顔を見合わせて喜ぶ。

「ピッ……ピチュ!!」

ピチューはニコッと笑いミズカに抱きついた。嬉しくなり思わず、抱き返す。

またピチューと旅が出来る。そう思うと堪らなくワクワクしてきた。しかし、心配な部分がまた広がったのは言うまでもない。

「それじゃ、お世話になりました!」

お茶を貰い、暗くなる前にミズカ達一行は、次の町を目指す事にした。

「気をつけるのよ」

エリコに言われ、ミズカは頷いた。

「また、ダンス団に遊びに来てよ」
「うん!」

アイミの言葉に、力強く答える。そしてミズカ達はポケモンダンス団と別れた。

「……ところで、ピチューはモンスターボールに入れないの?」
「あ~、うん。前もそうしてたし……。ピカチュウとも話したいみたいだしね」

ヒカリの質問にミズカは肩に乗っているピチューを見ながらそう答えた。ピチューはニコッと笑った。

「あ、エーフィとも話したいでしょ!?」
「ピチュ!」
「じゃあ、そろそろ夕食にするか。ミズカもゆっくりと話したいだろう」

タケシの提案にミズカは嬉しそうに頷いた。もう日が沈み辺りは暗くなってきている。夕食にするにはいい時間だ。

「ありがとう」

ということで、夕食にした。

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