25章 突きつけられる真実
「あたし、水汲んでくるね」
ポケモンたちを出す前に、何か手伝おうと思いついたのが、それだった。バケツを持って川に向かう。川から水を汲むと腰をおろした。
「エーフィ……。あなたは今……、どこにいるの?」
返事なんて返ってこないのはわかっている。もう何度もエーフィに話かけている。
ポケモン世界にいて、エーフィがいなかったことなんてない。当たり前にいた存在が今はない。苦しくてどうにかなりそうだった。
後ろから足音がする。咄嗟に最近殴られたことを思い出して、勢いよく立ち上がり、振り向いた。
「誰!?」
「……俺だよ」
足音はサトシの物だった。こっそりミズカについてきたのだ。ミズカは胸を撫でおろした。
「エーフィを……、助けに来たんだろ? 船の中でオーキド博士に教えてもらった」
「……そっか。知ってたんなら先に言ってくれれば良かったのに……」
頭を掻くサトシはミズカに怒られると思ったのかもしれない。しかし、ミズカはとくに怒ることも驚くこともしなかった。シゲルが言わないまでも、オーキドが言うのではないかと想像はしていたのである。
ミズカは、昔の出来事がサトシにも深く関わりがあることを何となく察していた。
何が関わっているかはわからない。
だが、サトシに合流したら連絡するように言われた。ミズカ一人ではない。二人揃って初めてすべてを語るとオーキドは言ったのだ。
それにシゲルは記憶が残っていて、自分とサトシの記憶が消されたのも変な話だ。
だから、エーフィが盗まれたことを内緒にするには無理があったのだろうとミズカは思った。
「ピピカ」
サトシの肩から降り、ピカチュウはミズカの胸に飛び込んだ。心配そうに彼女を見上げる。
「ごめん……。心配させちゃって……」
ピカチュウの頭を撫でる。
「……俺達が見た夢。本当だったんだな……」
「うん。でもなんで、お父さんはあたしを殴って、エーフィを……」
それが気に掛かっていた。自分が見た夢は父はいつも通りに見えた。強いて言うなら最後にコダックで自分の記憶を消したところは変だったが。それとも、自分が見てない事柄があるのかもしれない。
とはいえ、エーフィを盗む理由にはならない。エーフィを盗んだとして、自分と接触を持とうとする真意は何なのか。わざわざポケモン世界で会おうとしているようにミズカは感じていた。
「さて、戻ろっか。あたし、食べたらエーフィを探しに行くよ」
ピカチュウを肩に促して、バケツを持った。そして、戻ろうと歩き始めた。
ポケモンたちを出す前に、何か手伝おうと思いついたのが、それだった。バケツを持って川に向かう。川から水を汲むと腰をおろした。
「エーフィ……。あなたは今……、どこにいるの?」
返事なんて返ってこないのはわかっている。もう何度もエーフィに話かけている。
ポケモン世界にいて、エーフィがいなかったことなんてない。当たり前にいた存在が今はない。苦しくてどうにかなりそうだった。
後ろから足音がする。咄嗟に最近殴られたことを思い出して、勢いよく立ち上がり、振り向いた。
「誰!?」
「……俺だよ」
足音はサトシの物だった。こっそりミズカについてきたのだ。ミズカは胸を撫でおろした。
「エーフィを……、助けに来たんだろ? 船の中でオーキド博士に教えてもらった」
「……そっか。知ってたんなら先に言ってくれれば良かったのに……」
頭を掻くサトシはミズカに怒られると思ったのかもしれない。しかし、ミズカはとくに怒ることも驚くこともしなかった。シゲルが言わないまでも、オーキドが言うのではないかと想像はしていたのである。
ミズカは、昔の出来事がサトシにも深く関わりがあることを何となく察していた。
何が関わっているかはわからない。
だが、サトシに合流したら連絡するように言われた。ミズカ一人ではない。二人揃って初めてすべてを語るとオーキドは言ったのだ。
それにシゲルは記憶が残っていて、自分とサトシの記憶が消されたのも変な話だ。
だから、エーフィが盗まれたことを内緒にするには無理があったのだろうとミズカは思った。
「ピピカ」
サトシの肩から降り、ピカチュウはミズカの胸に飛び込んだ。心配そうに彼女を見上げる。
「ごめん……。心配させちゃって……」
ピカチュウの頭を撫でる。
「……俺達が見た夢。本当だったんだな……」
「うん。でもなんで、お父さんはあたしを殴って、エーフィを……」
それが気に掛かっていた。自分が見た夢は父はいつも通りに見えた。強いて言うなら最後にコダックで自分の記憶を消したところは変だったが。それとも、自分が見てない事柄があるのかもしれない。
とはいえ、エーフィを盗む理由にはならない。エーフィを盗んだとして、自分と接触を持とうとする真意は何なのか。わざわざポケモン世界で会おうとしているようにミズカは感じていた。
「さて、戻ろっか。あたし、食べたらエーフィを探しに行くよ」
ピカチュウを肩に促して、バケツを持った。そして、戻ろうと歩き始めた。