23章 スイクン伝説

『夢の出来事については真実だ。おおよそ間違ってはいない。時期が来ればすべてがわかる』
「……」
『時期を待て。迷ったときには、お前には仲間がいる』
「スイクン……」
『では行くとしよう』

スイクンは森の中へ姿を消した。ミズカとサトシは顔を見合わせる。

「二人とも、何言われたの?」

ハルカに聞かれる。どうやら、ハルカとマサトには聞こえていなかったらしい。サトシが聞こえたということは、つまり、サトシも知る必要があるということだろう。

「ち、ちょっとね」
「そうそう、ちょっとな」

少し焦った表情で言った二人に、ハルカとマサトは首を傾げる。時期が来れば、すべてわかる……。いずれわかることだから、焦ることはないということだろうか。

だったら、少し待ってみよう。ミズカはそう思った。

「……あ!」

唐突にミズカは声を張り上げた。

「どうしたの?」

マサトに聞かれる

「さっきのパスワード、93187って……。読み方変えると、クサイハナになる!」

サトシ達は半ば呆れた表情で苦笑いを浮かべた。余計な発見をしたミズカであった。



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