21章 バシャーモの森

「バシャーモ……。どうして?」
「バシャ!」
「ミズカについて行きたいみたいだな」

不思議がっているミズカに、サトシが言う。ミズカはバシャーモに駆け寄った。

「そうなの?」

バシャーモに聞くと頷いた。人の心に触れ、人と旅をしてみるのも楽しいかもしれないと思ったようだった。

ミズカはモンスターボールを出す。そして、モンスターボールをバシャーモに軽く当てた。バシャーモはモンスターボールの中へ素直に入っていった。

「バシャーモ、ゲット!」

バシャーモをゲットできたということは、あの森のバシャーモ達に少し変化が起きはじめているのかもしれない、とミズカ達は思った。

――バシャーモの森のバシャーモ達……。人を恐れなくなってるといいな! あたしも、部活の同級生を恐れちゃいけないよね?

ミズカは、急にソワソワし出して走りだした。サトシ達は慌てて追いかける。今はもう少し、もとの世界でのことは忘れていたかった。
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