15章 プラスルとマイナン!
「サトシ! サトシ!」
翌朝、ミズカはサトシの肩をバンバンと叩いていた。すごい勢いで起こす。
「なんだよ……」
サトシは、目を擦る。
「そんな寝ぼけてる場合じゃない! 目の前!」
ミズカは目の前を指差す。サトシは、ミズカの指差す方向を見て目が覚め、飛び起きる。
「逃げるよ!」
目の前にいたのはリングマだった。目は血走っている。腕を振り上げ、二人を攻撃しようとした。ミズカとサトシはそれを躱して逃げ出す。リングマは追いかけてきた。
「おい、ミズカ! 足大丈夫なのか?」
「まだ痛いけど、そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!」
「よし! 右の木に隠れるぞ!」
「わかった」
「せーの!」
二人は、木に隠れた。リングマは冷静さを欠いていたらしく、二人を見失って通り過ぎて行った。
「ふぅ……。助かった……いっ……」
ミズカは右足を押さえた。全力疾走で走ったため、痛みが襲ってくる。
「やっぱり、そう長くは歩けなさそうだな……」
渋い顔のミズカを見て、サトシが言った。
「まぁね……。昨日の今日だから……」
「荷物……」
「え……?」
「荷物持つよ。少しぐらい軽いほうがいいだろ?」
「ごめん……」
ミズカはサトシに自分の荷物を渡した。ここは昨日みたいに意地を張っている場合ではない。
「さて、そう休んでる暇はないみたい……」
「え……!?」
「ブ~ン……」
今度は何十体といるスピアーが襲ってきた。針に刺されるのを想像して、二人は青ざめ、そして再び逃げ始めた。
しかし、ミズカの足は早くも限界を迎える。走れなくなったミズカは、なんとか踏ん張って立つ。
「出てきて! プラスル! マイナン!」
ミズカはプラスルとマイナンを出して、戦闘に持ち込むことにした。
「プラスル! マイナン! 十万ボルト!」
「プ~ラ!!」
「マーイ!!」
二匹は強力な十万ボルトを放った。
「ブーン……」
「嘘……、なんで!? もしかしてここのポケモン、めちゃめちゃ強いの……?」
しかし、一体も倒れなかった。しかも、攻撃をくらったため余計に怒らしてしまった。 スピアーはより一層素早さを上げて迫ってくる。
「戻って!」
「ミズカ、頑張れ」
ミズカが二匹を戻したのを確認すると、サトシは少しでも早く走れるようにとミズカの腕を掴んで引っ張る。
2人とも自分の相棒を頭に思い浮かべる。もしエーフィがいたら。もしピカチュウがいたら。
そんな事を思いながら無我夢中で走った。しかし、ミズカの足はもう限界も限界だった。地面を踏むたびにまた激痛が走る。昨日よりも全然痛かった。ミズカはとうとう自分の体を支えきれず、その場に転んでしまった。
翌朝、ミズカはサトシの肩をバンバンと叩いていた。すごい勢いで起こす。
「なんだよ……」
サトシは、目を擦る。
「そんな寝ぼけてる場合じゃない! 目の前!」
ミズカは目の前を指差す。サトシは、ミズカの指差す方向を見て目が覚め、飛び起きる。
「逃げるよ!」
目の前にいたのはリングマだった。目は血走っている。腕を振り上げ、二人を攻撃しようとした。ミズカとサトシはそれを躱して逃げ出す。リングマは追いかけてきた。
「おい、ミズカ! 足大丈夫なのか?」
「まだ痛いけど、そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!」
「よし! 右の木に隠れるぞ!」
「わかった」
「せーの!」
二人は、木に隠れた。リングマは冷静さを欠いていたらしく、二人を見失って通り過ぎて行った。
「ふぅ……。助かった……いっ……」
ミズカは右足を押さえた。全力疾走で走ったため、痛みが襲ってくる。
「やっぱり、そう長くは歩けなさそうだな……」
渋い顔のミズカを見て、サトシが言った。
「まぁね……。昨日の今日だから……」
「荷物……」
「え……?」
「荷物持つよ。少しぐらい軽いほうがいいだろ?」
「ごめん……」
ミズカはサトシに自分の荷物を渡した。ここは昨日みたいに意地を張っている場合ではない。
「さて、そう休んでる暇はないみたい……」
「え……!?」
「ブ~ン……」
今度は何十体といるスピアーが襲ってきた。針に刺されるのを想像して、二人は青ざめ、そして再び逃げ始めた。
しかし、ミズカの足は早くも限界を迎える。走れなくなったミズカは、なんとか踏ん張って立つ。
「出てきて! プラスル! マイナン!」
ミズカはプラスルとマイナンを出して、戦闘に持ち込むことにした。
「プラスル! マイナン! 十万ボルト!」
「プ~ラ!!」
「マーイ!!」
二匹は強力な十万ボルトを放った。
「ブーン……」
「嘘……、なんで!? もしかしてここのポケモン、めちゃめちゃ強いの……?」
しかし、一体も倒れなかった。しかも、攻撃をくらったため余計に怒らしてしまった。 スピアーはより一層素早さを上げて迫ってくる。
「戻って!」
「ミズカ、頑張れ」
ミズカが二匹を戻したのを確認すると、サトシは少しでも早く走れるようにとミズカの腕を掴んで引っ張る。
2人とも自分の相棒を頭に思い浮かべる。もしエーフィがいたら。もしピカチュウがいたら。
そんな事を思いながら無我夢中で走った。しかし、ミズカの足はもう限界も限界だった。地面を踏むたびにまた激痛が走る。昨日よりも全然痛かった。ミズカはとうとう自分の体を支えきれず、その場に転んでしまった。