15章 プラスルとマイナン!

「ミズカ、生きてるか?」
「地面に当たってたら死んでた……」

ミズカとサトシは木の上に引っ掛かっていた。ミズカは上から地面を見ながら苦笑した。そして、自分とサトシはなんて運が良いんだろうと思う。

「マイナン、大丈夫?」
「マイ!」
「プラスルも大丈夫か?」
「プラプラ!」

二人はマイナンとプラスルに怪我はないか聞く。2匹ともも大丈夫らしく、聞いてホッと一息ついた。

「さあ、降りようぜ!」
「うん」

先に、プラスルとマイナンに降りてもらい、その後で二人は木から降りようとする。

――まずいな……。落ちた時に変なふうに足打ったみたい……。

ミズカは、落ちた時に変に足を打って捻ったようだった。打った右足をかばいながら降りたため、ずいぶん掛った。

「ミズカ、大丈夫か?」
「え……、大丈夫よ! さ、とりあえずもとの道に戻ろ!」

一応歩けると思い、ミズカは歩き始めた。サトシもミズカの後に続いて歩いていった。

同時刻。ハルカ達は、エーフィとピカチュウの叫ぶ声を聞きつけ、崖の前に来ていた。いるのは、エーフィとピカチュウだけ、ミズカとサトシの姿は見当たらない。

「ねぇ、ミズカとサトシは?」

マサトが聞く。エーフィとピカチュウは顔を見合わせて崖の下を見た。

「まさか……、二人とも崖に落ちたの?」

ハルカが恐る恐る聞く。二匹は頷いた。

「なるほどな……」

2人の普段の行動と、崖を見てピンと来たタケシは困った表情を浮かべて、ため息をついた。

「どういうこと?」
「まったく意味わからないかも……」

マサトとハルカはタケシを見た。

「さっき、ポケモンの声がしただろう……。おそらく、そのポケモンを助けるために飛び込んだんだと思うぞ……。しかも、2人とも飛び込んだということは、ポケモンは二匹と言ったところか……」

そのタケシの言葉に、エーフィとピカチュウは頷いた。

「サトシがやりそうなのはわかるけど……、ミズカはそんな無鉄砲な子なの?」

ハルカが聞いた。

「前に、ロケット団のヘリコプターから飛び降りた前歴がある。それも、自分のポケモンを助けるためにな」
「え~!」

タケシからそれを聞いて、ハルカとマサトは目が点になった。

「大丈夫なのかな……」

マサトは二人が心配になってきた。

「わからない……。とにかく、この近くにポケモンセンターがある。そこに行こう」
「うん!」

三人はポケモンセンターへと向った。

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