「そうだ！　出てきてエーフィ！」
「フィ！」
「エーフィ、サイコキネシスでマイナンを助けられる？」

ミズカが聞くとエーフィは頷いた。サトシはその手があったと、感心する。

「お願いね！」
「フィ～」

マイナンは持ち上がった。エーフィは落とさないように慎重になりながら持ち上げる。緊張感があり、ピンと何かが張り詰めた空気だ。

「ミズカ～！　サトシ～！」
「どこ～！」

と、急にハルカとマサトの声がした。その瞬間、エーフィは驚いて集中を切らしてしまった。プラスルがビックリしてバランスを崩して崖から落ちる。そして、マイナンも落ちていく。

まずいと思ったミズカとサトシは二匹を助けるため崖へ飛込んでしまった。そして、ミズカはマイナンを、サトシはプラスルを抱くとそのまま崖に落ちて行ってしまった。

「フィ！」
「ピカピ！」

残された、エーフィとピカチュウは心配した表情で叫ぶ。しかし、ミズカとサトシからの返事はなかった。