15章 プラスルとマイナン!

翌朝、タケシ特製のサンドイッチを食べたミズカ達は、次の町を目指して歩いていた。

「……プラ」

道中、微かにポケモンらしき声が聞こえた。何か助けを求めているような声に聞こえる。

「ねぇ。今、ポケモンみたいな声しなかった?」
「聞こえたかも……」

ミズカが問うとハルカが答えた。どうやら気のせではないらしい。

「あたしちょっと見てくる!」

当然、ポケモンが大好きなミズカはその助けを求める声が気になり、走り出した。

「おい! 待てよ!」

それをサトシが追い掛ける。二人はあっという間に、ハルカ達の前から消えた。

「え……、あたし達はどうするの?」

置いてかれたハルカ達は立ち止まっている。

「まぁ、あの二人なら大丈夫だろう!」

二人の性格をよく知ってるタケシは、かなり冷静だった。いつものこと。タケシはもう慣れっこだ。

「なんか、2人とも、後先何も考えないところが似てるね」

マサトが言うと、ハルカはうんうんと頷く。

「まぁ、余計な事にならなきゃいいんだが……」

タケシの心配はそこだけだった。とりあえず、三人はミズカとサトシが行った方向へ進み、探すことにした。


一方、ミズカとサトシは、さっきのポケモンの声を頼りに走っていた。

「ここら辺だよな?」
「だと思うけど……」

そう言いながら、ミズカとサトシは耳を澄ませた。

「プラ!」

さっきのポケモンの声が大きくはっきり聞こえた。どうやら、かなり近くにいるようだ。今の声で二人はどこにいるのかわかり、さっきより確信を持って走っていった。

すると、木々を抜けた先には崖があった。その前にプラスルがぽつんと立っている。

「プラプラ!」

プラスルはピカチュウに話かける。ピカチュウが真剣にプラスルの話を聞いた。

「ピカ!?」

ピカチュウは驚いた表情をして崖に近づいた。ピカチュウの様子を見て、ミズカとサトシも崖の下を覗いみる。

すると、マイナンが今にも落ちそうな格好で、崖にぶら下がっている。サトシは、うつ伏せになってマイナンを助けようとするが届かなかった。

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