14章 ホウエンの地、サトシ達を探せ

「なら、こっちだって! 行け~アーボック!」
「シャー!」
「エーフィ! 金縛り!」
「フィ!」

ミズカはアーボックに金縛りを指示したつもりだったのだが、エーフィは許せないらしくロケット団ごと金縛りをした。

「な……動かないぞ!」
「なんかジャリガールとエーフィ強くなってるニャ!」
「あのね~、そりゃ、トレーナーなら強くなるわよ……。エーフィはエスパータイプなんだからそのくらい予測しなきゃね!」

ミズカも予測してなかった事なのだが……、つい調子に乗る。エーフィも口角を上げる。サイコキネシスでロケット団を空の彼方へ飛ばす気満々だった。

「ピピカ!」

そこへ、ピカチュウがミズカに何やら訴える。

「とどめを刺したいの?」
「ピッカ!」

ピカチュウはミズカの言葉に頷いた。ピカチュウはミズカの腕の中から降りると、エーフィの隣に来る。ピカチュウが攻撃できるならと、エーフィはピカチュウに、とどめを刺すのを任せることにする。

「よーし、ピカチュウ! 十万ボルト!!」

ミズカは口角を上げて、ピカチュウに十万ボルトを指示した。日頃アニメを観ているだけあって、タイミングはバッチリ。思いがけずサトシの真似ができたことに、ミズカは内心高揚していた。

「ピーカヂューウ!!」

ピカチュウの怒りは爆発。ロケット団にバチバチの十万ボルトを食らわせた。

「やな感じ〜!!」

ロケット団は空高く飛んで行った。
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