2章 ポケモン達を救え!?

翌日、三人が起きた時にはすでにミズカは起きていた。やはり、草の上で寝るのは慣れないらしい。

「おはよう!!」
「おはよう! もう起きてたの?」

カスミは、ミズカをまじまじと見つめた。寝不足だったため、てっきり爆睡してるもんだと思っていた。

「やっぱり、草の上で寝るのは慣れなくて……」

ミズカは苦笑する。

「そっか。でも、慣れるとあんな風になるかもね!」

カスミは、そう言ってサトシを見た。
サトシはあくびをした。まだ眠いらしく、ボーっとしている。ミズカは、また苦笑した。

「三人とも、もう朝食できたぞ!」
「はーい!」
「いっただっきまーす!!」

タケシが作ってくれた朝食を食べ始める。あっという間に食べ終わったのはサトシとミズカだった。サトシはいつもの事だが、ミズカの早食いにはビックリした。

「あんた達……。もうちょっとゆっくり食べなさいよ」
「いいじゃん別に、ごちそうさま!」
「そうそう、人には人のペースがあるんだから! ごちそうさま!!」

昨日まで、そこまで早食いではなかったミズカにカスミもタケシも開いた口が塞がらない。

「ミズカ……。あんた実はいつもそうなの?」
「え? まあ、だいぶこの世界に慣れたから……。いつもの調子になったって感じかな?」

最初は慣れず、家にも帰れるかは不安だったが、吹っ切れたからか急に調子が戻った。どうやら、これがミズカのいつも通りらしい。

「あ……、そう……」

カスミはやれやれという顔をした。

「そうだ!? タケシ、ポケモンセンターには夕方に着くんだよね?」
「ああ、そうだが……」
「だったら、今日の昼食作らせて!」
「ミズカ、料理できんの?」

カスミはミズカを見る。食べる専門だと思っていたところで、まさか昼食を作ると申し出るとは思わなかった。それはタケシも同じで、唐突な申し出に少し驚いていた。

「まあね! 助けてもらったお礼したいの。いい?」
「別にいいが」
「よし決まり!!」

タケシが頷くのを見て、ミズカは喜ぶ。

「何作るの?」

カスミはミズカの作る料理が気になった。

「お楽しみ」

ミズカはニヤリとして言った。何を作るのか。別に秘密にする必要はないが、お楽しみにしたほうが楽しそうだと思った。
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