R風味
冷房のない、扇風機だけが弱く唸る俺の部屋。
蒸し返すような熱気の中、志摩の首筋から胸元、お腹までうっすらと汗が光っていた。
「っ、ぁ…ん…」
押し倒した布団の上、太ももを抱え上げてゆっくりと腰を沈めると志摩はたまらず甘い声を漏らした。
扇風機の風が、濡れた肌を撫でるたびにぞくりと震える。
「志摩、こっち向いて」
片手で頬を包んで、顔を寄せる。
唇を重ねて熱い舌を絡めると、志摩の呼吸はより荒くなった。
「ん…っ、ぁ、ん…あっ…」
「かわいー、汗だくだねぇ」
指先で汗をなぞると、志摩は身をよじって切ない声を上げる。
唇を離して首筋に舌を這わせ、汗と熱を舐めとるようにすると、志摩の背中が跳ねた。
「ゃ、ら…きたな、ぁ……っ」
「志摩ちゃんエロい」
汗ばむ肌が重なるたび、ぬるりと滑る感触。
お互いの熱がぶつかり合って、息苦しいほどなのに離れたくない。
腰を打ちつけると、志摩はびくびくと震えて、甘い声を抑えきれずに上げる。
「ぁっ、んっ……い、っ、だめ、きもち、いい……っ」
「かわいー、ぅわ、絡んでくんねぇいいこ」
耳元で囁くと、志摩は顔を真っ赤にして手を握りしめた。
奥を抉るように、さらに深く何度も突き上げていると、志摩の身体が熱に浮かされたみたいに跳ねた。
「あっ、あっ、んッ…ッ」
扇風機の風が、二人の汗まみれの身体をなぞる。
汗と熱の甘ったるい匂いが部屋中に漂って、もう気が狂いそうなくらいに淫靡だ。
「ぃうき、たんない」
一度達したのにまだ息も荒いまま、俺の胸に擦り寄ってきた。
扇風機がかすかに唸る音と、二人の荒い息遣いだけが部屋に残る。
「先にお水飲もうねぇ」
俺はそっと汗で張り付く志摩の髪の毛を避けて、すぐ傍に置いていたペットボトルを手に取った。
キャップを開けて、冷えきってないぬるい水を自分の口に含む。
そのまま志摩の顔を両手で包むと、志摩はぼんやりした目で俺を見上げて、察したように唇を開いた。
その隙間に自分の口から水をそっと流し込む。
「ん、んく…は、ぁ…ん、、」
ほんの少しだけ零れた水が、口角を伝い首筋へと流れた。
もう一度、俺は口に水を含んで志摩に流し込む。
ただの水なのに、熱に浮かされた身体には甘くて媚薬のようにすら感じた。
「んん…ッ、ぃう、き…っ、、」
蕩けた声で名前を呼ばれれば、身体の奥から志摩が欲しくてたまらなくなる。
甘えた声で縋ってくる志摩の腰を掴んで、さらに奥を突く。
「んぁ、っ、い、ぁん、ん……ッ」
乳首に甘噛みすると、背中を反らして声を上げる。
両手で俺の背中に爪を立てて、涙で濡れた目を潤ませた。
「ぃ、ぁッ、、ぃうき、しゅき…っ」
腕の中、汗に濡れて蕩けた顔で俺の名前を呼ぶ志摩を見て限界を感じる。
深く一度突き上げて、ゴム越しに熱を流し込んだ。
「ッッん…ぁ、つっ……いぅき、なかあつい…んへへ」
「もぅ、なんでそんなかわいーの」
繋がったまま至る所に唇を落とせば、志摩の身体は痙攣しながら甘い声を上げてくれる。
終わらない夏の夜。
扇風機の風が、二人の熱くなった肌を優しく撫でていた。
翌朝の余談
「志摩ちゃん、夏に俺の部屋でヤるの好きだよね」
「悪い、お前は嫌いだったか?」
「んもーそんなこと言ってない!いつもよりおねだりされちゃってすげぇ滾んの…身体痛くない?」
「へーき。お前の部屋冷房ないからすげぇ暑いし、お前の匂いと声だけが部屋いっぱいにあって無我夢中で求めんの獣みたいで興奮する」
「なんてこと言うの志摩ちゃん、、」
