ライラックが散るまで:3
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金田一が美雪を遮る。その焦った様子に、春葉だけではなく美雪も不思議そうな顔をした。
「今回は俺1人で行くからさ!美雪は留守番な!ほら、戻ってきたらすぐテストだろ?俺の分のノート作ってもらいたいな~なんて…」
「なぁに、それ!はじめちゃんが1人で行くのも心配だけど…ノートの進捗も気になるわね…」
「まぁ、この通りだよ。」
そう言って金田一が机の上に出したノートは前回のテスト範囲以降、見事に白紙だった。美雪と一緒にノートを覗き込んだ春葉もその白さに思わず固まった。
「は・じ・め・ちゃ・ん!」
「うわ~!怒らないでくれ!頼む!そしてどうかこの通り…!ノートを作るの手伝ってくれ…!」
「もう!明智さんからの協力依頼じゃなかったらこんなことしないんだからね!」
しぶしぶといった様子で美雪がそのノートを受け取る。すると、ひらりとノートの間から一枚のチラシが落ち、春葉がそれを拾った。
「…」
それは長野県のある宿泊施設のチラシだった。山中にあり、街とは離れているため綺麗な星空が見えることが有名なようだ。そしてそのチラシには金田一が行くと言っている日付と、その日に行われる演奏会についての告知があった。
「あ、それ俺のだわ。拾ってくれてありがとうな。」
金田一が差し出した手にそのチラシを返す。さっきの会話との流れを考えると、金田一が今週の休みに行くという長野の宿泊施設とはここのことなのだろう。
「…」
春葉の胸の中に、何か波紋が広がったような気がした。
じわじわと「ある想い」がこみ上げてきて、身体の末端に小さな電流が奔る。
「おわっ、もうすぐ朝のHR始まるな!」
「1限は移動教室だから早く準備しないと…!」
慌てる金田一と美雪がそれぞれの机へと戻る。2人が席につくと同時に鳴り響いたチャイム。
春葉はこっそりと先ほど見たチラシの宿泊施設の名前をメモ帳へと書き写した。
「今回は俺1人で行くからさ!美雪は留守番な!ほら、戻ってきたらすぐテストだろ?俺の分のノート作ってもらいたいな~なんて…」
「なぁに、それ!はじめちゃんが1人で行くのも心配だけど…ノートの進捗も気になるわね…」
「まぁ、この通りだよ。」
そう言って金田一が机の上に出したノートは前回のテスト範囲以降、見事に白紙だった。美雪と一緒にノートを覗き込んだ春葉もその白さに思わず固まった。
「は・じ・め・ちゃ・ん!」
「うわ~!怒らないでくれ!頼む!そしてどうかこの通り…!ノートを作るの手伝ってくれ…!」
「もう!明智さんからの協力依頼じゃなかったらこんなことしないんだからね!」
しぶしぶといった様子で美雪がそのノートを受け取る。すると、ひらりとノートの間から一枚のチラシが落ち、春葉がそれを拾った。
「…」
それは長野県のある宿泊施設のチラシだった。山中にあり、街とは離れているため綺麗な星空が見えることが有名なようだ。そしてそのチラシには金田一が行くと言っている日付と、その日に行われる演奏会についての告知があった。
「あ、それ俺のだわ。拾ってくれてありがとうな。」
金田一が差し出した手にそのチラシを返す。さっきの会話との流れを考えると、金田一が今週の休みに行くという長野の宿泊施設とはここのことなのだろう。
「…」
春葉の胸の中に、何か波紋が広がったような気がした。
じわじわと「ある想い」がこみ上げてきて、身体の末端に小さな電流が奔る。
「おわっ、もうすぐ朝のHR始まるな!」
「1限は移動教室だから早く準備しないと…!」
慌てる金田一と美雪がそれぞれの机へと戻る。2人が席につくと同時に鳴り響いたチャイム。
春葉はこっそりと先ほど見たチラシの宿泊施設の名前をメモ帳へと書き写した。