悪戯な贈り物
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一十木くんの呼びかけでSクラスの皆さんも昼休み屋上へと足を運んでくれた
「いいですか、音也…」
『はい』
「貴女じゃありません、貴方です!」
「えっ俺?」
「彼女の姿で廊下猛ダッシュは二度としないように」
「え、ちょっと走っただけだよ?」
「いや、ちょっとという速さではなかったぞ…」
「女性なんですから!分かりますね!?」
一ノ瀬さんが顔を真っ赤にして怒っている
? どういうことだろう?
「えっトキヤ見たの!?」
「私じゃありません!他の男子生徒達もいるでしょう!!!」
『?』
「レディは特に気をつけた方がいいかもね、人気みたいだし」
「え!」
(やっぱり俺以外にも春歌を好きな奴いるんだ…)
『そ、そんなことあるはずないですっ!モテたことないですもんっ!!』
「レディはその可愛さと鈍さがまた男心をくすぐってるんだよ」
『告白されたこと1度もないですよ…??』
「クスッ…告白したのに気付いて貰えなかったって話、聞いたことあるよ」
『えぇ!?……………私って…鈍いですか?』
聖川さんに聞くと、困った表情をして俯かれた
(わ、私って鈍いんだ……!!知らなかった…)
「それと…貴方達2人共、まず話し方と一人称を直さないといけませんね」
「そっか、確かに俺女の子らしい話し方できてなかったかも」
「おっ音也バツイチ~!」
「えっな、なに!?」
「間違えた奴は那月のクッキー1回につき1枚食うことな!」
「えぇっ!?」
『わぁっ四ノ宮さんが作ったクッキー食べていいんですか!?』
「頑張って作ったのでた~くさん食べていいですよぉ♪」
「では、少し練習しましょうか。私のことはトキヤと呼んでください」
『え…い、いいんですか?』
「えぇ、音也が馴れ馴れしくそう呼んでいたのですから仕方ありません」
「ちょっ酷いよ!トキヤだって俺のこと音也って呼ぶくせに~!」
「いくら一十木さんと呼んでも貴方が変わらずトキヤと呼ぶからでしょう。貴方がトキヤと呼んで、私が一十木さんでは何か不公平な感じがしますからね」
「ふぅ~ん…ほんとは嬉しいくせにさー!」
「有り得ません」
クスッ
2人のやり取りがなんだか微笑ましくて思わず笑うと、一ノ瀬さんと目が合った
『あ……と、トキヤ……さん』
「さん、は要りません」
『と、トキヤ』
「それでいいです」
もじもじしながら下の名前で呼ばせてもらうと、一ノ瀬さ…違う、トキヤがニコッと微笑んでくれてドキッとした
「オレはレンって呼んで」
『れ、レン…』
「………んー、中身はレディだけど見た目がイッキなのがほんと…残念だな」
『え』
「元に戻っても、レンて呼んでくれたら嬉しいな」
『は、はい…』
「もっと気軽に話していいんだよ?」
『う、うん…?』
「そうそう、いい調子!」
「じゃあっ次は俺様だな!いいか、俺様のことは来栖様と呼べ!もしくは翔様!」
『はい、来栖様』
「ちょっと翔!俺、翔様なんて呼んだことないよ!!」
「い、いいだろ?これからはそう呼べば!っていうか…春歌の姿であんまり近づくな!」
「ええ~っ!?じゃあ翔も俺のこと音也様って呼んでよ!」
「嫌だ!!!」
「それこそ不公平だよっ!」
「わぁ~翔様に音也様って…2人共王子様みたいですね!」
「だ、だから…俺は王子なんだっつーの!」
「自分で言って照れないでくれるかな、おチビちゃん」
「照れてねーよっ!!」
「気にしないでください。彼のことは翔、と」
『は、はい。じゃあ翔…って呼びますね』
「俺は先程も呼べていたので問題ないと思うが、一十木からはマサと呼ばれているのでそう呼んでくれ」
『は、はい!』
「僕のことは那っちゃん、て呼んでくださいね♪」
『那っちゃん』
「お前も呼び方ちげーだろ!」
ぺしっと来栖くんが四ノ宮さんの頭を叩いた
「俺は那月って呼んでたよ」
『あ、そういえばそうだね!』
「那っちゃんの方が可愛いと思うんですけど…」
四ノ宮さんが残念そうにこちらを見つめてくる
『う…』
まるで小動物のような眼差しにひるんでしまう
「可愛いかどうかじゃなくて、音也らしいかどうかの呼び方だろ!?」
「おや、分かっていたんですか」
「う…」
「じゃあ翔様もダメだね?」
「わ、分かってるよ…!」
「じゃあ春歌が俺達を呼ぶときの呼び方も教えて貰っていいかな?」
『うん、私は皆基本苗字にさんを付けて呼んでたかな』
「そっかぁ~じゃあ一ノ瀬さん…とか言わないといけないんだね」
「なんですか、その不満そうな顔は」
「ええ~だって不公平じゃん」
「では、練習してみよう。1人ずつ名前を呼んでみてくれ」
『は、はい!えっと…トキヤ、レン、翔、マサ、那月……で合ってますか?』
「あぁ、完璧だな」
(うぅ…下の名前で急に皆さんを呼ぶなんてドキドキするよ)
「じゃあ次はイッキの番だね」
「トキヤ、神宮寺さん、来栖さん、聖川さん、四ノ宮さん!」
「待ちなさい!私だけ名前になってますよ!わざとですね?」
「いやだなぁ~わざとじゃないって」
「音也…?」
『あ、あとすみません、しょ、翔は来栖くんて呼んでました』
「あぁ、そういえばそうだなー」
「えっそ、そっか…」
(俺も一十木くんて呼ばれてたけど…翔もくん付けだったんだ…。そういえば翔と楽しそうに話してるの見たことあるかも…もしかして2人は仲良いのかな)
「春歌?」
『はい』
「いや、お前じゃなくて…おい、音也」
「え、何?翔」
「何考え事してんのか知らねーけど!はい、お前ら2人共全然なってねーからクッキー食え!」
来栖くんがニヤニヤと楽しそうに笑いながらクッキーへと視線を向けた
『わぁ、美味しそう…っ!それにとっても可愛いですね、ひよこちゃんだ~♪』
「うわぁ…音也が可愛い発言してるとちょっとキモいな」
「キモいとか言わないでよ翔!それ俺にも春歌にも失礼だからね!?」
『頂きまーす♪』
「うぅ……」
パクッ
私が目を覚ましたのは次の日の昼過ぎだった
私は一十木くんを完璧に演じて見せると固く心に誓った
「いいですか、音也…」
『はい』
「貴女じゃありません、貴方です!」
「えっ俺?」
「彼女の姿で廊下猛ダッシュは二度としないように」
「え、ちょっと走っただけだよ?」
「いや、ちょっとという速さではなかったぞ…」
「女性なんですから!分かりますね!?」
一ノ瀬さんが顔を真っ赤にして怒っている
? どういうことだろう?
「えっトキヤ見たの!?」
「私じゃありません!他の男子生徒達もいるでしょう!!!」
『?』
「レディは特に気をつけた方がいいかもね、人気みたいだし」
「え!」
(やっぱり俺以外にも春歌を好きな奴いるんだ…)
『そ、そんなことあるはずないですっ!モテたことないですもんっ!!』
「レディはその可愛さと鈍さがまた男心をくすぐってるんだよ」
『告白されたこと1度もないですよ…??』
「クスッ…告白したのに気付いて貰えなかったって話、聞いたことあるよ」
『えぇ!?……………私って…鈍いですか?』
聖川さんに聞くと、困った表情をして俯かれた
(わ、私って鈍いんだ……!!知らなかった…)
「それと…貴方達2人共、まず話し方と一人称を直さないといけませんね」
「そっか、確かに俺女の子らしい話し方できてなかったかも」
「おっ音也バツイチ~!」
「えっな、なに!?」
「間違えた奴は那月のクッキー1回につき1枚食うことな!」
「えぇっ!?」
『わぁっ四ノ宮さんが作ったクッキー食べていいんですか!?』
「頑張って作ったのでた~くさん食べていいですよぉ♪」
「では、少し練習しましょうか。私のことはトキヤと呼んでください」
『え…い、いいんですか?』
「えぇ、音也が馴れ馴れしくそう呼んでいたのですから仕方ありません」
「ちょっ酷いよ!トキヤだって俺のこと音也って呼ぶくせに~!」
「いくら一十木さんと呼んでも貴方が変わらずトキヤと呼ぶからでしょう。貴方がトキヤと呼んで、私が一十木さんでは何か不公平な感じがしますからね」
「ふぅ~ん…ほんとは嬉しいくせにさー!」
「有り得ません」
クスッ
2人のやり取りがなんだか微笑ましくて思わず笑うと、一ノ瀬さんと目が合った
『あ……と、トキヤ……さん』
「さん、は要りません」
『と、トキヤ』
「それでいいです」
もじもじしながら下の名前で呼ばせてもらうと、一ノ瀬さ…違う、トキヤがニコッと微笑んでくれてドキッとした
「オレはレンって呼んで」
『れ、レン…』
「………んー、中身はレディだけど見た目がイッキなのがほんと…残念だな」
『え』
「元に戻っても、レンて呼んでくれたら嬉しいな」
『は、はい…』
「もっと気軽に話していいんだよ?」
『う、うん…?』
「そうそう、いい調子!」
「じゃあっ次は俺様だな!いいか、俺様のことは来栖様と呼べ!もしくは翔様!」
『はい、来栖様』
「ちょっと翔!俺、翔様なんて呼んだことないよ!!」
「い、いいだろ?これからはそう呼べば!っていうか…春歌の姿であんまり近づくな!」
「ええ~っ!?じゃあ翔も俺のこと音也様って呼んでよ!」
「嫌だ!!!」
「それこそ不公平だよっ!」
「わぁ~翔様に音也様って…2人共王子様みたいですね!」
「だ、だから…俺は王子なんだっつーの!」
「自分で言って照れないでくれるかな、おチビちゃん」
「照れてねーよっ!!」
「気にしないでください。彼のことは翔、と」
『は、はい。じゃあ翔…って呼びますね』
「俺は先程も呼べていたので問題ないと思うが、一十木からはマサと呼ばれているのでそう呼んでくれ」
『は、はい!』
「僕のことは那っちゃん、て呼んでくださいね♪」
『那っちゃん』
「お前も呼び方ちげーだろ!」
ぺしっと来栖くんが四ノ宮さんの頭を叩いた
「俺は那月って呼んでたよ」
『あ、そういえばそうだね!』
「那っちゃんの方が可愛いと思うんですけど…」
四ノ宮さんが残念そうにこちらを見つめてくる
『う…』
まるで小動物のような眼差しにひるんでしまう
「可愛いかどうかじゃなくて、音也らしいかどうかの呼び方だろ!?」
「おや、分かっていたんですか」
「う…」
「じゃあ翔様もダメだね?」
「わ、分かってるよ…!」
「じゃあ春歌が俺達を呼ぶときの呼び方も教えて貰っていいかな?」
『うん、私は皆基本苗字にさんを付けて呼んでたかな』
「そっかぁ~じゃあ一ノ瀬さん…とか言わないといけないんだね」
「なんですか、その不満そうな顔は」
「ええ~だって不公平じゃん」
「では、練習してみよう。1人ずつ名前を呼んでみてくれ」
『は、はい!えっと…トキヤ、レン、翔、マサ、那月……で合ってますか?』
「あぁ、完璧だな」
(うぅ…下の名前で急に皆さんを呼ぶなんてドキドキするよ)
「じゃあ次はイッキの番だね」
「トキヤ、神宮寺さん、来栖さん、聖川さん、四ノ宮さん!」
「待ちなさい!私だけ名前になってますよ!わざとですね?」
「いやだなぁ~わざとじゃないって」
「音也…?」
『あ、あとすみません、しょ、翔は来栖くんて呼んでました』
「あぁ、そういえばそうだなー」
「えっそ、そっか…」
(俺も一十木くんて呼ばれてたけど…翔もくん付けだったんだ…。そういえば翔と楽しそうに話してるの見たことあるかも…もしかして2人は仲良いのかな)
「春歌?」
『はい』
「いや、お前じゃなくて…おい、音也」
「え、何?翔」
「何考え事してんのか知らねーけど!はい、お前ら2人共全然なってねーからクッキー食え!」
来栖くんがニヤニヤと楽しそうに笑いながらクッキーへと視線を向けた
『わぁ、美味しそう…っ!それにとっても可愛いですね、ひよこちゃんだ~♪』
「うわぁ…音也が可愛い発言してるとちょっとキモいな」
「キモいとか言わないでよ翔!それ俺にも春歌にも失礼だからね!?」
『頂きまーす♪』
「うぅ……」
パクッ
私が目を覚ましたのは次の日の昼過ぎだった
私は一十木くんを完璧に演じて見せると固く心に誓った