ミスとキス
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「シャーイニーングー♪」
林檎先生の元気な掛け声と共にいっせいに引っ張られたパートナーを決める運命の糸
私の赤い糸の先にいたのは、聖川真斗様
あの大財閥の跡取り息子で、男性とは思えぬほどとても整った綺麗な顔立ちの方でした
こんな素敵な方とパートナーになれてとっても幸せです
これから一緒にがんばっていきたい、と強く思います
時計を見ると針が14時、10分前を指していた
(そろそろ行かなきゃ…)
次の時間はレコーディングルームの予約が取れていて、聖川様と一緒に練習する予定になっている
課題曲の楽譜とノートを持って、私は廊下に出た
「春歌」
名前を呼ばれて振り返ると、後ろに聖川様が歩いてこちらに近づいてきた
「次の時間、レコーディングルームでの練習だったな。せっかくだ、一緒に行こう」
「は、はい!」
嬉しい!
聖川様とはパートナーになれてもうすぐ2ヶ月が過ぎようとしているけれど、機材がしっかり整ったレコーディングルームは大人気でなかなか予約が取れず、あまり一緒に練習できずにいた。
だから、こうして少しでも聖川様と一緒にいられるのをとても嬉しく思う
レコーディングルームに着くと、聖川様はすぐ奥の部屋へ入って行ってしまった
もう少しお話したかったな…
でもレコーディングルームは人気でなかなか予約が取れないし、時間を無駄にできないよね!
いざミキサー機械の前に立つ
マイクを押して聖川様にスタートの合図を送り、音楽を流し始める
音楽に合わせて聖川様が歌いだす
なんて綺麗な歌声だろう
優しくて
繊細で
温かい声…
聞いているだけで落ち着く
そんな歌声
ガラスの向こうの歌う聖川様を見つめながら、聖川様の奏でる歌に聞き惚れる
すると聖川様が怪訝そうな表情でこちらをちらりと見る
「!」
ハッと気付いた時にはもう遅かった
聖川様の歌に集中しすぎて自分の仕事を忘れてしまっていた
なんてことだろう
私のせいで一から録り直しになってしまった
ドアを開けて聖川様がこちらへやってくる
「どうした?調子でも悪いのか」
「ご、ごめんなさい!!!」
私は勢いよく頭を下げて謝る
(私、何やってるんだろう…!!)
「誰にでもミスはある、気にするな。それより…」
ああっなんて優しいんだろう…
ミスをした申し訳なさと聖川様の優しさになんだか複雑な気持ちになる
ふっと顔に影がさして顔を上げると、目の前に聖川様の顔が…!!
聖川様の綺麗で長い指が私のおでこに当てられる
(!!!)
驚きすぎて思わず言葉を失う
「ああああ、あの、あの…っ」
「やはり熱があるようだな、少し熱い」
近距離で聖川様の綺麗な瞳にまっすぐ見つめられて目眩がしそう
(どこを見たらいいか分からない…!)
思わずぎゅううっと目を強く瞑る
「そ、それは聖川様の顔が近くにあるからで…ねね、熱があるわけじゃ…」
「そうか、具合が悪いわけではないのならいい。ただ…」
(…?)
チュッ
「隙だらけだ」
「!!!」
驚いて目を開けると聖川様が不敵に微笑む
ああ、なんて素敵なんだろう
思わず胸がきゅん、と締め付けられる
でもでも…!
「ひ、聖川様…!!」
こんなことしたら…っ
そう言おうとしているのを感じ取った様子で
「すまない。頭では分かっているのにお前を前にすると自制心が利かないらしい…以後気をつける。さぁ練習を続けよう」
軽く私に頭を下げて微笑んだ後、
またレコーディングルームへと戻っていく
その日
聖川様はきちんと気持ちを入れ替えて変わらず素敵な歌声を奏でたのに
私はキスの余韻から頭が離せなく、その後何回もミスを繰り返した
林檎先生の元気な掛け声と共にいっせいに引っ張られたパートナーを決める運命の糸
私の赤い糸の先にいたのは、聖川真斗様
あの大財閥の跡取り息子で、男性とは思えぬほどとても整った綺麗な顔立ちの方でした
こんな素敵な方とパートナーになれてとっても幸せです
これから一緒にがんばっていきたい、と強く思います
時計を見ると針が14時、10分前を指していた
(そろそろ行かなきゃ…)
次の時間はレコーディングルームの予約が取れていて、聖川様と一緒に練習する予定になっている
課題曲の楽譜とノートを持って、私は廊下に出た
「春歌」
名前を呼ばれて振り返ると、後ろに聖川様が歩いてこちらに近づいてきた
「次の時間、レコーディングルームでの練習だったな。せっかくだ、一緒に行こう」
「は、はい!」
嬉しい!
聖川様とはパートナーになれてもうすぐ2ヶ月が過ぎようとしているけれど、機材がしっかり整ったレコーディングルームは大人気でなかなか予約が取れず、あまり一緒に練習できずにいた。
だから、こうして少しでも聖川様と一緒にいられるのをとても嬉しく思う
レコーディングルームに着くと、聖川様はすぐ奥の部屋へ入って行ってしまった
もう少しお話したかったな…
でもレコーディングルームは人気でなかなか予約が取れないし、時間を無駄にできないよね!
いざミキサー機械の前に立つ
マイクを押して聖川様にスタートの合図を送り、音楽を流し始める
音楽に合わせて聖川様が歌いだす
なんて綺麗な歌声だろう
優しくて
繊細で
温かい声…
聞いているだけで落ち着く
そんな歌声
ガラスの向こうの歌う聖川様を見つめながら、聖川様の奏でる歌に聞き惚れる
すると聖川様が怪訝そうな表情でこちらをちらりと見る
「!」
ハッと気付いた時にはもう遅かった
聖川様の歌に集中しすぎて自分の仕事を忘れてしまっていた
なんてことだろう
私のせいで一から録り直しになってしまった
ドアを開けて聖川様がこちらへやってくる
「どうした?調子でも悪いのか」
「ご、ごめんなさい!!!」
私は勢いよく頭を下げて謝る
(私、何やってるんだろう…!!)
「誰にでもミスはある、気にするな。それより…」
ああっなんて優しいんだろう…
ミスをした申し訳なさと聖川様の優しさになんだか複雑な気持ちになる
ふっと顔に影がさして顔を上げると、目の前に聖川様の顔が…!!
聖川様の綺麗で長い指が私のおでこに当てられる
(!!!)
驚きすぎて思わず言葉を失う
「ああああ、あの、あの…っ」
「やはり熱があるようだな、少し熱い」
近距離で聖川様の綺麗な瞳にまっすぐ見つめられて目眩がしそう
(どこを見たらいいか分からない…!)
思わずぎゅううっと目を強く瞑る
「そ、それは聖川様の顔が近くにあるからで…ねね、熱があるわけじゃ…」
「そうか、具合が悪いわけではないのならいい。ただ…」
(…?)
チュッ
「隙だらけだ」
「!!!」
驚いて目を開けると聖川様が不敵に微笑む
ああ、なんて素敵なんだろう
思わず胸がきゅん、と締め付けられる
でもでも…!
「ひ、聖川様…!!」
こんなことしたら…っ
そう言おうとしているのを感じ取った様子で
「すまない。頭では分かっているのにお前を前にすると自制心が利かないらしい…以後気をつける。さぁ練習を続けよう」
軽く私に頭を下げて微笑んだ後、
またレコーディングルームへと戻っていく
その日
聖川様はきちんと気持ちを入れ替えて変わらず素敵な歌声を奏でたのに
私はキスの余韻から頭が離せなく、その後何回もミスを繰り返した
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