気持ちの境界線
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植物園でハーブに水やりを終え、オンボロ寮に帰宅すると
門の前にジェイド先輩が立っていた
「ユウさん」
『こ、今日は』
う…気まずい
私があんな態度取ったせいなんだけど
「今日は謝罪に参りました」
『え!』
意外だ
こんなションボリした先輩の顔は初めて見る
「貴女が…
好きだと伝えたのにも関わらず隙だらけで他の男性とも親しくしている様を目の前で見せられ非常に腹立たしかったとはいえ、早く自分だけのものにしようと軽率な行動を取ってしまいました」
『……謝ってる…んですよね?』
「? ええ、真剣に」
『…ぷっ、あははは!』
そっか、そうなんだ
先輩はこういう人なんだ
ちょっと私の考え方とは違うけど、本人に悪気は無かったし今も皮肉めいて聞こえちゃうけどジェイド先輩は真剣なんだ
『あー、おかしい!』
「何処か笑うところがありましたか」
『あ、ごめんなさい笑って。馬鹿にしてるとかじゃなくて』
「…許して頂けないでしょうか」
私よりもずっと背の高い先輩がションボリ肩を落として眉毛を下げてるのが
なんだか可愛らしく感じた
『許します。というか私こそごめんなさい』
「ではお付き合いして頂けるのですね?」
ああ…!
こんな時でも押しの強さは変わらないっ
『いや、そうじゃなくて…っ
お友達からじゃダメですか?』
「友達…ですか?」
『やっぱり私付き合うって言われてもよく分からないし…
それにジェイド先輩のことも殆ど何にも知らないんです。
先輩は付き合ってから知っていけばいいと言ってたけど、私は好きになってからじゃないとなんか違うなって思うんです』
「…分かりました。では友達から、改めて宜しくお願いします」
『こちらこそ』
良かった
話を全然聞いてくれないって思ってたけど、真剣に向き合えば理解してくれるんだ
「では好きになって頂けるよう最大限の努力をさせて頂きます」
…やっぱりどこか怖いけど。