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レオナの後に付いて歩き水浴び場がある場所まで向かう
岩場がいくつもあり岩と岩の間に道があったり階段も岩で造られている所が多く、少し歩きづらいがレオナはひょいひょいと糸もたやすく進んで行く
『サバナクローもまた広い敷地ですね』
「そうか?夕焼けの草原と比べたら狭いくらいだが」
そりゃ本物の草原と同じとまではいかないと思うけども…
オクタヴィネル寮も凄く広かった
改めてナイトレイブンカレッジは名門なんだと認識せざるを得ない
「着いたぜ」
岩場を抜けると平地になっており、地面が削れた箇所に水が溜まり周りには南国っぽい木などが生えている
『わぁ〜!!プールって言うよりオアシスって感じですね!素敵!』
規模としてはプールと何ら遜色の無い大きさで、太陽の光を反射して水面がキラキラ光っている
『あ、今は他の寮生さんいないんですね…こんなに暑いのに』
「来る筈ねぇよ、ここは俺専用だ」
『えぇっこんな大きいのに!?』
「そんな驚くほどか?」
くっ…くそぅ、ガチセレブめ
そりゃ驚くよ
庭にプールが付いてる大豪邸と同じじゃん
『じゃあ貸切…』
そう言ってレオナの方を見ると上着を脱いでいる最中だった
『!!』
思わず顔を背けるが
そ、そっか貸切って事はレオナと2人きり…なんだよね
そういえば寝起きのところをラギー先輩に拉致られたから着替えも何も持ってきてない!
…ていうか下は水着みたいだけど、それでも裸直視出来ない
ドボンッー
レオナが水浴び場に飛び込んだ
「おい、何してんだ」
『あ…私やっぱりそこの木陰で涼もうかなぁって』
目が泳いでしまって顔が合わせられない
「……」
トプンッー
レオナが水の中に潜り見えなくなる
『え…』
着いて来といて入らないって言ったから怒らせちゃったかな…?
思わず水浴び場に近付いて底を覗き込むとレオナの両腕が伸びて来て水中に引き摺り込まれた
がぼっ
『…〜!ぷはぁっ…ゲホゲホ…ちょっと!何するんですか!』
「くく…これで入るしか無くなっただろ」
『着替え持ってきてないのに…』
「こんだけ暑けりゃすぐ乾くと思うが…まぁ乾かなけりゃ俺の服貸してやる」
もしかしてまた見抜かれたのかな
前に植物園で会った時、私の考え透けてるって言ってたもんなぁ…
『まぁいいや、濡れちゃったからには楽しもうっと!』
「ははは、そうだ俺様の水浴び場に入れてやったんだ
どうせなら楽しめよ」
『えいっ!』
「ぶっ」
指を絡めて組んでビュッーとレオナに向かって水鉄砲を顔面に撃った
「何すんだ」
手の平で顔を拭う
『お返しです!』
「…ったく」
トプンッー
またレオナが水中に潜って今度は勢いよく上がってきてバシャアッと大きな水柱を立てる
『うわぁっ!』
「へっ…どうだ」
ニヤリと見下ろすように笑う
『負けず嫌い!』
「お前もだろ」
どこか達観してる感じがすると思ってたけど、レオナにも子どもっぽいところあるんだ
こうしてると無邪気な青年って感じ
一頻り遊んで水浴び場の木陰で一息つく
『はぁ〜…プールで遊んだ後にまったりすると眠くなってくるなぁ』
「子どもかよ」
『だって私魔法使えないから飛行術はいつも見学したり用具閉まったりとか雑用してるだけだし
こんなに身体動かしたの久しぶり…』
「おい、もう日が落ちて来たからそんなとこで寝たら風邪引くぞ」
『うーん…でももうぐったりして動きたくない…』
「はぁ…しょうがねぇな」
フワッー
と身体が浮いたかと思うとレオナに持ち上げられていた
『!?』
ま、まさかのお姫様抱っこ…!
『れ、レオナ下ろして!やっぱり自分で歩く!』
「いいから捕まってろ」
ええええ…
つ、捕まれって何処に?
何これ何これ…!まさかレオナにお姫様抱っこされるとは思いもしなかった…
"どう考えてもレオナさんユウさんの事好きでしょ"
ふっー
とラギー先輩の言葉が蘇る
『わあああああっ!!!』
「!? なんだよ突然叫ぶな、落とすとこだったろ」
『違う…違う違う…多分違う…』
「何がだよ…それにしてもお前重いな」
『ほら違う!!…違う違う違う』
「怖ぇな、呪いかよ」
体格の良い筋肉に抱きかかえられてチラッと横を見ると凄い胸板…
あああ…ラギー先輩のせいで意識してしまうし何処見たらいいか分からないし…
重いって言う癖に下ろしてくれないし!
そもそも…
好きかどうかなんて、どこでどう判断すれば良いの?
ジェイド先輩みたいにストレートに好きって言ってくれたら流石の私でも分かるけど…
レオナが私をからかってるだけなのか、好きなのかなんて恋愛初心者の私には分からないよ…