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空を飛ぶ翼


ゆれる。
ゆれてる。
ふわふわ。ふわふわ。

いい匂い。落ちつくこの匂い。
イブリースの中の次くらいに落ちつく。

だんだんと頭がはっきりしてくる。
ここはどこなんだろう。
目を開ければいつもより高い目線。
頬に感じる自分じゃない人の髪の毛。


「起きた?」

私をおんぶしてくれてるのはミカさんだった。

「どこに行くの?」

「アンタの部屋」

___________________

「ここがベッド、寝るとこ。あとこっちはシャワー、身体洗うところ。それで、」

部屋に着くなりイブリースはこれは何??って質問攻めをしてきた。
オルガたちがいってたけど、イブリースはヒューマンデブリで知識がないのかも。
俺が人のこと言えたものじゃないけど。

イブリースは俺がいう言葉ひとつひとつを真面目に聞いてるみたいで、なんか楽しそう。
笑ってるとかじゃないけど、目がぐるぐる動いて心なしか身体がゆれてる感じがする。

「あとは気になることない?」

ぐるぐる動き回ってた目が俺に集中する。
赤い目をしてる。俺とは真逆なんだな、

「身体洗うの、一緒にしよ。」

使い方よくわからなそうだし、ミカさん身体洗ってない匂いするよ。

面倒だなと思ったのに、変な匂いがするっていわれて、アトラからもらったこれが変な匂いになったら嫌だから身体を洗うことにした。
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