ヨコハマ ギャングスタア パラダヰス
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指定された場所に行く途中、色々あった。
なぜか人々が騒いでいる。
ある建物の前に人が集まっていたので、
そちらへ向かうと
警察がいて、野次馬の前にコーンを置いたり、テープを貼ったりしている。
どうやらこの建物は爆破されたらしい。
中はぐちゃぐちゃになっているし、
かろうじて残っている壁には血痕が見える。
殺害した後に爆破したってところか。
何人が殺されたのかはわからないが、
もう死体も残らないほどに飛び散ってしまっただろう。
何か嫌な予感がする。
私は野次馬たちの隙間を通り抜け、
足早に龍君たちの元へ行くことにした。
念の為、警戒しながら路地裏に入った。
その時、ものすごい音がした。
何かを切り裂くような音。
銃を用意して、構えながら
角を曲がる。
すると、そこには龍君といっちゃんが
ちゃんといた。
でも戦っているのは虎だ。
白い大きな虎。
え、動物園から逃げ出した虎を確保する任務?
一瞬そう思ったが、
絶対にありえない。
だって、地面に二人の男女が転がっている。
血を流して。
それに、ポートマフィアに動物保護を依頼するなんて
どうかしてる。
なんだか龍君楽しそうだな。
しかし、少し押され気味に見える。
凄まじい戦いを見ながらも、
そんなことを思ってしまう私も大分やられている。
「おのれぇぇぇ」
龍君が吹っ飛ばされたのを見て
いっちゃんが銃を撃った。
その瞬間虎の標的がいっちゃんに変わる。
危ない、そう思って前に出ようとすると
「羅生門顎!」
龍君の羅生門が虎を真っ二つにした。
龍君は咳き込んでいる。
「生け捕りのはずが、、、」
私は何がなんだかわからないので、
とりあえず存在を知らせた。
「龍君!いっちゃん!」
「葉月!?なぜここに」
「葉月!」
龍君もいっちゃんも驚いている。
わけを説明するために二人の近くに行こうとすると、
虎が光を放って消えた。
「これは!今切り裂いたのは虚像か」
「えっなにそれ」
話についていけない。
すると下に転がっていた男の子が少し笑った。
「ではっ」
龍君は戦闘においての笑みを浮かべた。
「羅生門業!」
虎に向かって放つ。
すると虎も吠えながら羅生門に向かって走る。
ぶつかる!
そう思った時だった。
「はぁーいそこまでー」
先ほどまでの激しい戦闘には似合わない
間延びした声が聞こえた。
その瞬間虎と羅生門が青白く光って消えた。
「あ、、、」
虎はどうやら異能だったようだ。
そしてそれを消した人物を見たら
私はその場から動けなくなった。
「あなたは探偵社の!なぜここに!」
いっちゃんがその男に向かって言った。
「美人さんの行動は
気になっちゃうたちでね。
こっそり聞かせてもらった」
彼は相変わらず余裕そうな笑みを浮かべて答えた。
「まさかっ」
ああ、いっちゃん盗聴器仕込まれたのか、、、。
いかにもあの人がやりそうな手口だ。
いっちゃんはポケットに手を入れると
その手には盗聴器が握られている。
「あの時に!
では最初から私の計画を見抜いて!」
いっちゃんは手の中の機械を握りつぶした。
「ほらほら起きなさいよーあつしくぅん。
三人もおぶって帰るの嫌だよ私ぃ」
彼はそう言ってさっきの虎少年?を叩いた。
虎少年はおかしな格好で倒れ込んでいる。
「生きて返すと思っているのか!」
いっちゃんは銃を取り出して彼に向けた。
「いっちゃん」
「ふふふ、やめろ樋口。お前では勝てぬ」
私がいっちゃんを止めるために名を呼ぶのと同時に
龍君はいっちゃんを制した。
そして諦めたように笑っている。
「芥川先輩、でも」
いっちゃんは知らないのか、、、。
「太宰さん、今回は引きましょう。
しかし人虎の身柄は必ず
僕らポートマフィアが頂く」
龍君、、、。
「なんで?」
太宰さんもとい太宰君は、
地面に座ったまま
振り返って聞いた。
「簡単なこと。その人虎には
闇市で懸賞金がかかっている。
賞金の額は七十億。」
「それは随分と景気のいい話だね」
やっぱりこの話聞いてないよ。
「探偵社にはいずれまた伺います。
ポートマフィアは必ずその七十億を奪う」
丁寧に予告するあたり、龍君は本気だろう。
「では、武装探偵社と戦争かい?」
太宰君は立ち上がった。
「やってみたまえよ。
やれるものなら」
途端に目が昔のようになった。
私はその顔あんまり好きじゃない。
「ふん」
龍君は太宰君を睨む。
「零細企業如きが」
その様子を黙って見ていたいっちゃんが
声を震わせて言った。
「我々はこの街の暗部そのもの。
この街の政治、経済のことごとくに
根を張る。
たかが十数人の探偵社如き、
三日と待たず事務所ごと灰と消える!
我々に逆らって
生き残った者などいないのだぞ!」
いっちゃんは声を荒らげた。
怒っているようだ。
でも、、、太宰君は。
「知ってるよそのくらい」
やはり太宰君は面倒そうに答えた。
「然り。他の誰より
あなたはそれを承知している。
元ポートマフィアの太宰さん」
龍君にそう言われ、笑みを浮かべる太宰君。
「あのー、終わり、ましたか?」
完全に三人の世界ができあがっているようだったので、
恐る恐る声をかけてみた。
「葉月。
お前が来ることなど聞いていなかった。」
「いや、私もこの件に関しては、
今見ていた情報からしかわからない」
「葉月、怪我してない?」
先ほどはあんなに怒っていたいっちゃんは、
途端にいつものように心配そうな顔をした。
こういうところが嬉しい。
「私は大丈夫よ」
「そうか、なら良い」
いっちゃんに聞かれたのに、
龍君が答えたもんだからおかしかった。
龍君も心配してくれているのかな。
「やあ、久しぶりだね。葉月」
やっぱり話しかけられてしまった。
「あは、お久しぶりです。太宰君」
「以前にも増して美しくなったではないか!
ぜひ私と心中、」
「結構です」
「それは残念だ」
二言目には心中とうるさいところも、
変わっていないようだ。
ちっとも残念なんて思ってないくせに。
わざとらしく肩を落とす太宰君。
「元気そうで良かった」
「はい。皆さんのおかげでこの通り」
敵と話しているようにはとても思えない。
「ふふふ、あのちびっ子マフィアの心配性にもそろそろ呆れている頃じゃない?」
ちびっ子マフィア、、、。
十中八九中也君のことだろう。
「飽きたらさ、いつでもおいでよ」
太宰君は真剣な目をして私に言った。
この目が苦手だ。
どこからが冗談で、どこから本気なのか
判断し兼ねる。
吸い込まれそうで、
本当にそちらに行こうとすれば
きっと突き放される。
そういう太宰君なりの接し方に
私はいつまで経っても慣れない。
「太宰さん、
葉月を勧誘するのは、
やめていただきたい」
返事に困っていたら、
龍君が助けてくれた。
「はいはい。嫌だねぇ。
マフィアの人たちは皆、
葉月に対して過保護なんだもん」
太宰君は体をくねくねさせながら言った。
「行くぞ」
龍君は太宰君のその様子を見もせずに
歩き出した。
「あっ、待ってください!芥川先輩!」
いっちゃんは龍君の後を追いかけていった。
「じゃあ太宰君、またいつか」
「うん、今度はお茶くらいしようね」
「はい」
帰り際にチラッと倒れている男の子を見た。
太宰君の新しい部下なのかな?
それにしては、とても可愛がっているように見える。
あの時とは大違い。
どれが本当の太宰君なのだろうか。
やっぱり太宰君は変わったなぁ。
首領が私にここに行くことを命じたのは
多分、太宰君に会わせるためだからだと思う。
こうなることが予測できてて、
太宰君が来ることも、私と会うことも
計算済み。
あーあ、またあの人にやられちゃったな。
悔しい半分嬉しい半分。
太宰君に会えるのは嬉しい。
私は複雑な思いで、先を行く二人を追った。
そういえば人虎君可愛い顔してたな。
なぜか人々が騒いでいる。
ある建物の前に人が集まっていたので、
そちらへ向かうと
警察がいて、野次馬の前にコーンを置いたり、テープを貼ったりしている。
どうやらこの建物は爆破されたらしい。
中はぐちゃぐちゃになっているし、
かろうじて残っている壁には血痕が見える。
殺害した後に爆破したってところか。
何人が殺されたのかはわからないが、
もう死体も残らないほどに飛び散ってしまっただろう。
何か嫌な予感がする。
私は野次馬たちの隙間を通り抜け、
足早に龍君たちの元へ行くことにした。
念の為、警戒しながら路地裏に入った。
その時、ものすごい音がした。
何かを切り裂くような音。
銃を用意して、構えながら
角を曲がる。
すると、そこには龍君といっちゃんが
ちゃんといた。
でも戦っているのは虎だ。
白い大きな虎。
え、動物園から逃げ出した虎を確保する任務?
一瞬そう思ったが、
絶対にありえない。
だって、地面に二人の男女が転がっている。
血を流して。
それに、ポートマフィアに動物保護を依頼するなんて
どうかしてる。
なんだか龍君楽しそうだな。
しかし、少し押され気味に見える。
凄まじい戦いを見ながらも、
そんなことを思ってしまう私も大分やられている。
「おのれぇぇぇ」
龍君が吹っ飛ばされたのを見て
いっちゃんが銃を撃った。
その瞬間虎の標的がいっちゃんに変わる。
危ない、そう思って前に出ようとすると
「羅生門顎!」
龍君の羅生門が虎を真っ二つにした。
龍君は咳き込んでいる。
「生け捕りのはずが、、、」
私は何がなんだかわからないので、
とりあえず存在を知らせた。
「龍君!いっちゃん!」
「葉月!?なぜここに」
「葉月!」
龍君もいっちゃんも驚いている。
わけを説明するために二人の近くに行こうとすると、
虎が光を放って消えた。
「これは!今切り裂いたのは虚像か」
「えっなにそれ」
話についていけない。
すると下に転がっていた男の子が少し笑った。
「ではっ」
龍君は戦闘においての笑みを浮かべた。
「羅生門業!」
虎に向かって放つ。
すると虎も吠えながら羅生門に向かって走る。
ぶつかる!
そう思った時だった。
「はぁーいそこまでー」
先ほどまでの激しい戦闘には似合わない
間延びした声が聞こえた。
その瞬間虎と羅生門が青白く光って消えた。
「あ、、、」
虎はどうやら異能だったようだ。
そしてそれを消した人物を見たら
私はその場から動けなくなった。
「あなたは探偵社の!なぜここに!」
いっちゃんがその男に向かって言った。
「美人さんの行動は
気になっちゃうたちでね。
こっそり聞かせてもらった」
彼は相変わらず余裕そうな笑みを浮かべて答えた。
「まさかっ」
ああ、いっちゃん盗聴器仕込まれたのか、、、。
いかにもあの人がやりそうな手口だ。
いっちゃんはポケットに手を入れると
その手には盗聴器が握られている。
「あの時に!
では最初から私の計画を見抜いて!」
いっちゃんは手の中の機械を握りつぶした。
「ほらほら起きなさいよーあつしくぅん。
三人もおぶって帰るの嫌だよ私ぃ」
彼はそう言ってさっきの虎少年?を叩いた。
虎少年はおかしな格好で倒れ込んでいる。
「生きて返すと思っているのか!」
いっちゃんは銃を取り出して彼に向けた。
「いっちゃん」
「ふふふ、やめろ樋口。お前では勝てぬ」
私がいっちゃんを止めるために名を呼ぶのと同時に
龍君はいっちゃんを制した。
そして諦めたように笑っている。
「芥川先輩、でも」
いっちゃんは知らないのか、、、。
「太宰さん、今回は引きましょう。
しかし人虎の身柄は必ず
僕らポートマフィアが頂く」
龍君、、、。
「なんで?」
太宰さんもとい太宰君は、
地面に座ったまま
振り返って聞いた。
「簡単なこと。その人虎には
闇市で懸賞金がかかっている。
賞金の額は七十億。」
「それは随分と景気のいい話だね」
やっぱりこの話聞いてないよ。
「探偵社にはいずれまた伺います。
ポートマフィアは必ずその七十億を奪う」
丁寧に予告するあたり、龍君は本気だろう。
「では、武装探偵社と戦争かい?」
太宰君は立ち上がった。
「やってみたまえよ。
やれるものなら」
途端に目が昔のようになった。
私はその顔あんまり好きじゃない。
「ふん」
龍君は太宰君を睨む。
「零細企業如きが」
その様子を黙って見ていたいっちゃんが
声を震わせて言った。
「我々はこの街の暗部そのもの。
この街の政治、経済のことごとくに
根を張る。
たかが十数人の探偵社如き、
三日と待たず事務所ごと灰と消える!
我々に逆らって
生き残った者などいないのだぞ!」
いっちゃんは声を荒らげた。
怒っているようだ。
でも、、、太宰君は。
「知ってるよそのくらい」
やはり太宰君は面倒そうに答えた。
「然り。他の誰より
あなたはそれを承知している。
元ポートマフィアの太宰さん」
龍君にそう言われ、笑みを浮かべる太宰君。
「あのー、終わり、ましたか?」
完全に三人の世界ができあがっているようだったので、
恐る恐る声をかけてみた。
「葉月。
お前が来ることなど聞いていなかった。」
「いや、私もこの件に関しては、
今見ていた情報からしかわからない」
「葉月、怪我してない?」
先ほどはあんなに怒っていたいっちゃんは、
途端にいつものように心配そうな顔をした。
こういうところが嬉しい。
「私は大丈夫よ」
「そうか、なら良い」
いっちゃんに聞かれたのに、
龍君が答えたもんだからおかしかった。
龍君も心配してくれているのかな。
「やあ、久しぶりだね。葉月」
やっぱり話しかけられてしまった。
「あは、お久しぶりです。太宰君」
「以前にも増して美しくなったではないか!
ぜひ私と心中、」
「結構です」
「それは残念だ」
二言目には心中とうるさいところも、
変わっていないようだ。
ちっとも残念なんて思ってないくせに。
わざとらしく肩を落とす太宰君。
「元気そうで良かった」
「はい。皆さんのおかげでこの通り」
敵と話しているようにはとても思えない。
「ふふふ、あのちびっ子マフィアの心配性にもそろそろ呆れている頃じゃない?」
ちびっ子マフィア、、、。
十中八九中也君のことだろう。
「飽きたらさ、いつでもおいでよ」
太宰君は真剣な目をして私に言った。
この目が苦手だ。
どこからが冗談で、どこから本気なのか
判断し兼ねる。
吸い込まれそうで、
本当にそちらに行こうとすれば
きっと突き放される。
そういう太宰君なりの接し方に
私はいつまで経っても慣れない。
「太宰さん、
葉月を勧誘するのは、
やめていただきたい」
返事に困っていたら、
龍君が助けてくれた。
「はいはい。嫌だねぇ。
マフィアの人たちは皆、
葉月に対して過保護なんだもん」
太宰君は体をくねくねさせながら言った。
「行くぞ」
龍君は太宰君のその様子を見もせずに
歩き出した。
「あっ、待ってください!芥川先輩!」
いっちゃんは龍君の後を追いかけていった。
「じゃあ太宰君、またいつか」
「うん、今度はお茶くらいしようね」
「はい」
帰り際にチラッと倒れている男の子を見た。
太宰君の新しい部下なのかな?
それにしては、とても可愛がっているように見える。
あの時とは大違い。
どれが本当の太宰君なのだろうか。
やっぱり太宰君は変わったなぁ。
首領が私にここに行くことを命じたのは
多分、太宰君に会わせるためだからだと思う。
こうなることが予測できてて、
太宰君が来ることも、私と会うことも
計算済み。
あーあ、またあの人にやられちゃったな。
悔しい半分嬉しい半分。
太宰君に会えるのは嬉しい。
私は複雑な思いで、先を行く二人を追った。
そういえば人虎君可愛い顔してたな。