Murder on D Street
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今日は買い物に出かけていた。
しかもわざわざ電車に乗って。
家に飾る花や、切らしてしまったコーヒーやら買うものがたくさんある。
中也君も私もこだわりが強いから、
一度良いと思ったものはそのお店でしか買えなくなってしまう。
それがたまたま違う街だったというわけだ。
久々の非番だしゆっくりしよう。
そう思っていたはずだったのに、、、。
河川敷の近くを歩いていたら、
パトカーが何台も止まっているのが見えた。
工場群だし、あまり寄る必要はなかったが、
仕事柄ついついこういう場所を見たくなってしまう。
こういうところに悪い人とか変な人が真っ先に出てくる。
中也君に言ったら「手前が言うな!」と言われそうだが。
案の定、何か事件があったようだ。
気になるので聞いてみることにした。
私は警察に顔が割れてないので、そこは大丈夫。
「あのー何があったんですか?」
「誰だ貴様は」
「この近くをたまたま通りかかったもので」
我ながら阿呆みたいだった。
適当に嘘でも言っておくか。
「探偵になりたくて、勉強中です。
少し捜査を見せていただけませんか?」
こんな嘘簡単に信じられたら逆に怖いな。
そんなことを思いつつも言ってみた。
「はぁ。仕方ない、少しだけだぞ」
えっ、いいの?
不安になったが、いいと言われたならこっちのもの。
あたりを見渡すとブルーシートがかけてあるところがあった。
すぐに人が死んでいるのだとわかる。
すでにブルーシートをかけてある遺体の元へ行き、シートをめくった。
すると、若い女性が胸に三つの穴をあけて横たわっていた。
被弾したのだとわかる。
それにしてもこれって。
そう思った時だった。
「遅いぞ、探偵社」
先ほどの警察の声がした。
探偵社!?
まさか、あの探偵社じゃないよね。
そう思って振り返ると、
そこにいたのはハンチング帽を被ったお兄さんと、
なんとあの人虎君であった。
私は自らの悪運?にため息をついた。
「あれ、君誰?安井さんは?」
ハンチング帽さんの後ろで縮こまる人虎君。
兄弟みたいで可愛い。
「俺は箕浦。安井の後任だ。
本件はうちの課が仕切ることになった。
よって貴様と探偵社はもう不要だ」
あらら、私を入れてくれたのに
彼らにはあたりが強いなぁ。
「莫迦だなぁ。この世の難事件は須く名探偵の仕切りに決まっているだろう」
ん?こちらのハンチング帽さんも中々やるなぁ。
強面の箕浦さんは苛立っているように見える。
「今日は探偵になど頼らない。
殺されたのは俺の部下だからな」
そうだったのか、、、。
そして探偵社の二人と箕浦さんは遺体のある方へ歩いてきた。
あっまずい。
「あれ、君は?」
「あっ、あの、私はたまたま通りかかって、それで」
「ふーん」
ハンチング帽さんに問われ答ええようとしたのに、
彼はあまり興味はないようだった。
「すみません!
乱歩さん聞いたんだから、
ちゃんと最後まで聞いてくださいよ!」
人虎君がペコペコと頭を下げている。
「あ、いえ、ところであなたたちは?」
「うん?僕は名探偵だよ!」
「探偵、ですか」
「ちがーう!"名"探偵!」
人虎君はあの時気を失っていたから、
私のことは見ていないのか。
それならちょうどいい。
ハンチング帽さんは名探偵らしい。
自分で名探偵と言っちゃうあたり、
彼の人柄をうかがえる。
まあ、可愛いいからいいか。
ブルーシートを外された遺体を見ると、
乱歩さんと呼ばれた彼は帽子を取った。
「ご婦人か」
そう言った彼は先ほどとは打って変わって、
名探偵らしくなっている。
人虎君は口元に手をあてて眉根を寄せている。
死体を見ることはそうそうないだろう。
「今朝川を流されているところを発見されました」
若いこれまた可愛らしい警察の一人が言った。
「胸部を銃で三発。
殺害現場も時刻も不明。
弾丸すら発見できない。」
箕浦さんはしゃがみこんで遺体を見ながら、言った。
「犯人の目星は?」
「わからん。
職場での様を見ていた限りは
特定の交際相手もいなかったようだ。」
乱歩さんに問われた箕浦さんは静かに答えた。
「それってさ、
何もわかってないって言わない?」
帽子を再び被った乱歩さんは笑いながら言った。
この人、少し怖いな。
箕浦さんは目を鋭くし、乱歩さんを睨んでいる。
「だからこそ、
素人上がりの探偵などに任せられん」
箕浦さんは立ち上がりそう言った。
一触即発の雰囲気に、
人虎君も私もただ立ち尽くしていた時だった。
「おおい!網に何かかかったぞ!」
「なんです、あれ」
向こうの方から声がして、人虎君が尋ねる。
「証拠が流れていないか、
川に網を張って調べているのですが」
若い警察官が答える。
「人だ!人がかかっているぞ!」
「何!?」
「まさか第二の被害者!?」
まさか、被害者が複数いるとでも言うのか?
私たちは焦りながら、
網が引きあがるのを待つ。
箕浦さんたちは網の方へ駆け寄った。
そして、引き上がった網を見る。
「え」
そこにいたのは、
あの自殺愛好家太宰君だった。
誰もが顔を顰め、眉をぴくぴくさせている。
「やあ、敦君」
網に引っかかって、ぶら下がりながら、
太宰君は人虎君に手を振った。
頭に血がのぼりそうな格好だ。
「これは奇遇だねぇ」
そう言われた人虎君はもう呆れている。
「ま、また入水自殺ですか」
「いや、一人で自殺なんてもう古いよ、敦君。
私は確信した。
やはり死ぬなら美人との心中に限る!
はぁぁ心中!この甘美な響き!
それに比べ一人この世を去る寂しさのなんと虚しいことだろう。
というわけで一緒に心中してくれる美女を、ただいま募集中!」
「え?じゃあ今日のこれは?」
「ふっ。これは単に川を流れていただけ」
「なるほど、、、」
いちいちオーバーにアクションしながら話す太宰君。
人虎君も相当振り回されているらしい。
でも、そこに昔みたいな闇が混ざってないことに私は安心する。
乱歩さんはその様子を見てニコニコと笑っている。
「ところで敦君、こんなところで何してるの?」
「仕事ですけど、、、」
「仕事?何の?」
しかもわざわざ電車に乗って。
家に飾る花や、切らしてしまったコーヒーやら買うものがたくさんある。
中也君も私もこだわりが強いから、
一度良いと思ったものはそのお店でしか買えなくなってしまう。
それがたまたま違う街だったというわけだ。
久々の非番だしゆっくりしよう。
そう思っていたはずだったのに、、、。
河川敷の近くを歩いていたら、
パトカーが何台も止まっているのが見えた。
工場群だし、あまり寄る必要はなかったが、
仕事柄ついついこういう場所を見たくなってしまう。
こういうところに悪い人とか変な人が真っ先に出てくる。
中也君に言ったら「手前が言うな!」と言われそうだが。
案の定、何か事件があったようだ。
気になるので聞いてみることにした。
私は警察に顔が割れてないので、そこは大丈夫。
「あのー何があったんですか?」
「誰だ貴様は」
「この近くをたまたま通りかかったもので」
我ながら阿呆みたいだった。
適当に嘘でも言っておくか。
「探偵になりたくて、勉強中です。
少し捜査を見せていただけませんか?」
こんな嘘簡単に信じられたら逆に怖いな。
そんなことを思いつつも言ってみた。
「はぁ。仕方ない、少しだけだぞ」
えっ、いいの?
不安になったが、いいと言われたならこっちのもの。
あたりを見渡すとブルーシートがかけてあるところがあった。
すぐに人が死んでいるのだとわかる。
すでにブルーシートをかけてある遺体の元へ行き、シートをめくった。
すると、若い女性が胸に三つの穴をあけて横たわっていた。
被弾したのだとわかる。
それにしてもこれって。
そう思った時だった。
「遅いぞ、探偵社」
先ほどの警察の声がした。
探偵社!?
まさか、あの探偵社じゃないよね。
そう思って振り返ると、
そこにいたのはハンチング帽を被ったお兄さんと、
なんとあの人虎君であった。
私は自らの悪運?にため息をついた。
「あれ、君誰?安井さんは?」
ハンチング帽さんの後ろで縮こまる人虎君。
兄弟みたいで可愛い。
「俺は箕浦。安井の後任だ。
本件はうちの課が仕切ることになった。
よって貴様と探偵社はもう不要だ」
あらら、私を入れてくれたのに
彼らにはあたりが強いなぁ。
「莫迦だなぁ。この世の難事件は須く名探偵の仕切りに決まっているだろう」
ん?こちらのハンチング帽さんも中々やるなぁ。
強面の箕浦さんは苛立っているように見える。
「今日は探偵になど頼らない。
殺されたのは俺の部下だからな」
そうだったのか、、、。
そして探偵社の二人と箕浦さんは遺体のある方へ歩いてきた。
あっまずい。
「あれ、君は?」
「あっ、あの、私はたまたま通りかかって、それで」
「ふーん」
ハンチング帽さんに問われ答ええようとしたのに、
彼はあまり興味はないようだった。
「すみません!
乱歩さん聞いたんだから、
ちゃんと最後まで聞いてくださいよ!」
人虎君がペコペコと頭を下げている。
「あ、いえ、ところであなたたちは?」
「うん?僕は名探偵だよ!」
「探偵、ですか」
「ちがーう!"名"探偵!」
人虎君はあの時気を失っていたから、
私のことは見ていないのか。
それならちょうどいい。
ハンチング帽さんは名探偵らしい。
自分で名探偵と言っちゃうあたり、
彼の人柄をうかがえる。
まあ、可愛いいからいいか。
ブルーシートを外された遺体を見ると、
乱歩さんと呼ばれた彼は帽子を取った。
「ご婦人か」
そう言った彼は先ほどとは打って変わって、
名探偵らしくなっている。
人虎君は口元に手をあてて眉根を寄せている。
死体を見ることはそうそうないだろう。
「今朝川を流されているところを発見されました」
若いこれまた可愛らしい警察の一人が言った。
「胸部を銃で三発。
殺害現場も時刻も不明。
弾丸すら発見できない。」
箕浦さんはしゃがみこんで遺体を見ながら、言った。
「犯人の目星は?」
「わからん。
職場での様を見ていた限りは
特定の交際相手もいなかったようだ。」
乱歩さんに問われた箕浦さんは静かに答えた。
「それってさ、
何もわかってないって言わない?」
帽子を再び被った乱歩さんは笑いながら言った。
この人、少し怖いな。
箕浦さんは目を鋭くし、乱歩さんを睨んでいる。
「だからこそ、
素人上がりの探偵などに任せられん」
箕浦さんは立ち上がりそう言った。
一触即発の雰囲気に、
人虎君も私もただ立ち尽くしていた時だった。
「おおい!網に何かかかったぞ!」
「なんです、あれ」
向こうの方から声がして、人虎君が尋ねる。
「証拠が流れていないか、
川に網を張って調べているのですが」
若い警察官が答える。
「人だ!人がかかっているぞ!」
「何!?」
「まさか第二の被害者!?」
まさか、被害者が複数いるとでも言うのか?
私たちは焦りながら、
網が引きあがるのを待つ。
箕浦さんたちは網の方へ駆け寄った。
そして、引き上がった網を見る。
「え」
そこにいたのは、
あの自殺愛好家太宰君だった。
誰もが顔を顰め、眉をぴくぴくさせている。
「やあ、敦君」
網に引っかかって、ぶら下がりながら、
太宰君は人虎君に手を振った。
頭に血がのぼりそうな格好だ。
「これは奇遇だねぇ」
そう言われた人虎君はもう呆れている。
「ま、また入水自殺ですか」
「いや、一人で自殺なんてもう古いよ、敦君。
私は確信した。
やはり死ぬなら美人との心中に限る!
はぁぁ心中!この甘美な響き!
それに比べ一人この世を去る寂しさのなんと虚しいことだろう。
というわけで一緒に心中してくれる美女を、ただいま募集中!」
「え?じゃあ今日のこれは?」
「ふっ。これは単に川を流れていただけ」
「なるほど、、、」
いちいちオーバーにアクションしながら話す太宰君。
人虎君も相当振り回されているらしい。
でも、そこに昔みたいな闇が混ざってないことに私は安心する。
乱歩さんはその様子を見てニコニコと笑っている。
「ところで敦君、こんなところで何してるの?」
「仕事ですけど、、、」
「仕事?何の?」