プロローグ
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辺りは静かになった。
クルタ族は誰一人動かなくなり、その目を抜き取られた。
襲っていた集団は私の家族の亡骸をゴミのように踏みつけ、立ち去っていった。
あいつらの下衆な笑いが耳にこびりついて離れない。
それからしばらくしてやっと現場へ歩くことができた。
動揺、怒り、絶望、悲しみが綯い混ぜになった、この大きな感情をどうしていいか分からず、立ち尽くした。
ーきっと
ーきっと、これは夢だ。
ー出発が寂しくて、こんな怖い夢をみたんだ。
ーだって、こんなのあり得ない。
そう思って目を閉じる。
ーーーー
目を開けると、そこはテントの中だった。
外からみんなの声がする。
「ほら、朝ご飯の準備手伝って!」
「うん!これどこに運ぶの?」
「お母さん、水汲んでくるね!」
「えぇ、お兄ちゃんも手伝ってあげて。」
「しょうがないなー。ほら、行くぞ!」
みんなの賑やかな話し声が聞こえてきた。
あぁ、やっぱり夢だったんだ。
「パイロ、ミアを起こしてあげて。」
「うん!」
テントの入り口が開き、パイロがにゅっと顔を出す。
「ミア、おはよう!」
いつも通りの明るい笑顔で私に笑いかける。
それは今までの出来事が夢であると理解するのに十分であった。
「・・・おはよう、パイロ。すっかり寝ちゃった~。」
「あはは、もうミアはお寝坊さんだね。」
「成長期だからしょうがない!」
二人で笑い合う。
外に出るとみんなもう活動をはじめていた。
ライアもミゼルもエールも、そしてお父さんもみんな笑顔で私に「おはよう。」と言う。
朝の少しの肌寒さと心地よい日差しを浴びて、やっと目が覚める。
「うん、おはよう!」
そう返すことの幸せを感じた。
朝ご飯を食べながらパイロに昨日の夢のことを話す。
「えー!それは怖い夢だね。」
目を丸くして、私を見る。
「パイロは…、ここにいるよね…?また一緒に遊べるよね…?」
夢は覚めたのに、確かめるように聞いてしまう。
「何言ってるのミア、そんなの当たり前だよ!」
そう眩しい笑顔で笑いかけるパイロを見て、ほっとした。
そして、
「そんなに心配なら、指切りしよ!」
とパイロは私の小指をとって、
「また、一緒に遊ぼうね。」
少し寂しそうな顔をする。
「うん、また、絶対一緒に遊ぼう。」
気付かないうちに涙が頬を伝う。
「ぜったい…、ぜったいだよ?」
ぼやける視界でそう呟く。
「 」
・・・?
パイロが何か言ってるのに聞こえない。
「パイロ?もうちょっと大きい声で言ってくれる?」
「ねえ、パイロ、「・・・ミア!ミア!!」
呼びかけにハッとする。
すると目の前には私の肩を掴むクラピカがいた。
「ミア、これは…、これはいったいどういうことだ?」
私を見つめる鳶色の瞳に私は何も言うことができなかった。
クルタ族は誰一人動かなくなり、その目を抜き取られた。
襲っていた集団は私の家族の亡骸をゴミのように踏みつけ、立ち去っていった。
あいつらの下衆な笑いが耳にこびりついて離れない。
それからしばらくしてやっと現場へ歩くことができた。
動揺、怒り、絶望、悲しみが綯い混ぜになった、この大きな感情をどうしていいか分からず、立ち尽くした。
ーきっと
ーきっと、これは夢だ。
ー出発が寂しくて、こんな怖い夢をみたんだ。
ーだって、こんなのあり得ない。
そう思って目を閉じる。
ーーーー
目を開けると、そこはテントの中だった。
外からみんなの声がする。
「ほら、朝ご飯の準備手伝って!」
「うん!これどこに運ぶの?」
「お母さん、水汲んでくるね!」
「えぇ、お兄ちゃんも手伝ってあげて。」
「しょうがないなー。ほら、行くぞ!」
みんなの賑やかな話し声が聞こえてきた。
あぁ、やっぱり夢だったんだ。
「パイロ、ミアを起こしてあげて。」
「うん!」
テントの入り口が開き、パイロがにゅっと顔を出す。
「ミア、おはよう!」
いつも通りの明るい笑顔で私に笑いかける。
それは今までの出来事が夢であると理解するのに十分であった。
「・・・おはよう、パイロ。すっかり寝ちゃった~。」
「あはは、もうミアはお寝坊さんだね。」
「成長期だからしょうがない!」
二人で笑い合う。
外に出るとみんなもう活動をはじめていた。
ライアもミゼルもエールも、そしてお父さんもみんな笑顔で私に「おはよう。」と言う。
朝の少しの肌寒さと心地よい日差しを浴びて、やっと目が覚める。
「うん、おはよう!」
そう返すことの幸せを感じた。
朝ご飯を食べながらパイロに昨日の夢のことを話す。
「えー!それは怖い夢だね。」
目を丸くして、私を見る。
「パイロは…、ここにいるよね…?また一緒に遊べるよね…?」
夢は覚めたのに、確かめるように聞いてしまう。
「何言ってるのミア、そんなの当たり前だよ!」
そう眩しい笑顔で笑いかけるパイロを見て、ほっとした。
そして、
「そんなに心配なら、指切りしよ!」
とパイロは私の小指をとって、
「また、一緒に遊ぼうね。」
少し寂しそうな顔をする。
「うん、また、絶対一緒に遊ぼう。」
気付かないうちに涙が頬を伝う。
「ぜったい…、ぜったいだよ?」
ぼやける視界でそう呟く。
「 」
・・・?
パイロが何か言ってるのに聞こえない。
「パイロ?もうちょっと大きい声で言ってくれる?」
「ねえ、パイロ、「・・・ミア!ミア!!」
呼びかけにハッとする。
すると目の前には私の肩を掴むクラピカがいた。
「ミア、これは…、これはいったいどういうことだ?」
私を見つめる鳶色の瞳に私は何も言うことができなかった。