プロローグ
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無事に見つかった首飾りを身につけ、帰り道を歩く。
先ほどの全力疾走で体力はほとんど残っていなかった。
また、暗い森への恐怖心はあったが、それよりも安堵の方が大きく、急ぐ気にもならなかった。
まあ、夜中だしみんな寝てるから大丈夫だよね。
「この首飾りもあるし、だいじょぶだいじょぶ!」
自分に言い聞かせるように呟き、歩を進める。
ーーー……
大分歩いただろうか、私はだんだん一人で歩くことに退屈を感じ始めた。
「あーー、疲れたなぁ」
そう言って思いっきり伸びをする。
うーーんと身体を反らせると、不意に夜空に大きく浮かぶ赤い月が目に飛び込んできた。
……?
今日の月はこんな色だっただろうか。
わずかな疑問が浮かび、思わず目を奪われる。
見たことのない月の色であったが、なぜか既視感がある。
私、どこかで……
「そうだ!クラピカの目に似ているんだ!」
そう、クラピカの緋色の目のようにその月は綺麗な色をしていた。
彼は滅多に緋色の目になることはなかったが、幼い頃に一度だけ見たことがある。
瞳の奥から溢れる、燃えるような輝き。
それは彼自身の持つ熱い想いを表しているようで、幼いながらも強く惹かれた。
だからだろうか、こんなに見入ってしまうのは。
いや、それとはまた違った感覚がする。
その輝きは心をざわつかせ、はやく戻れと私に警鐘を鳴らす”何か”を感じさせる。
嫌な予感がして私は急いで拠点へと向かった。
ーーーー
この坂道を越えれば、到着だ。
ここでふと我に返り、急いでいた足が重くなる。
なぜか、行ってはいけない気がする。
もう一人の自分が頭の中で叫んでいる。
”行ってはいけない”
”見てはいけない”
ーーなぜ?
その警告を無視し、ゆっくりと歩を進める。
しかし顔は上げられなくて、俯きながら進む。
ーきっと、私の考えすぎだろう。
ーだって、ちょっと赤い月が見慣れなかっただけで、嫌な予感がするなんて、やっぱりこどもなんだ。
ーそう、本の読み過ぎよ。
ーきっとそう。
ーだから、帰ったらお父さんやみんなに怒られちゃうな。
ーうーん、なにか良い言い訳はないかな?
ーそうだ、眠れなくて散歩してたとか…
色々考えるうちに坂のてっぺんまにたどり着きその光景を目にして、
私はあの予感が本物であったことを知った。
先ほどの全力疾走で体力はほとんど残っていなかった。
また、暗い森への恐怖心はあったが、それよりも安堵の方が大きく、急ぐ気にもならなかった。
まあ、夜中だしみんな寝てるから大丈夫だよね。
「この首飾りもあるし、だいじょぶだいじょぶ!」
自分に言い聞かせるように呟き、歩を進める。
ーーー……
大分歩いただろうか、私はだんだん一人で歩くことに退屈を感じ始めた。
「あーー、疲れたなぁ」
そう言って思いっきり伸びをする。
うーーんと身体を反らせると、不意に夜空に大きく浮かぶ赤い月が目に飛び込んできた。
……?
今日の月はこんな色だっただろうか。
わずかな疑問が浮かび、思わず目を奪われる。
見たことのない月の色であったが、なぜか既視感がある。
私、どこかで……
「そうだ!クラピカの目に似ているんだ!」
そう、クラピカの緋色の目のようにその月は綺麗な色をしていた。
彼は滅多に緋色の目になることはなかったが、幼い頃に一度だけ見たことがある。
瞳の奥から溢れる、燃えるような輝き。
それは彼自身の持つ熱い想いを表しているようで、幼いながらも強く惹かれた。
だからだろうか、こんなに見入ってしまうのは。
いや、それとはまた違った感覚がする。
その輝きは心をざわつかせ、はやく戻れと私に警鐘を鳴らす”何か”を感じさせる。
嫌な予感がして私は急いで拠点へと向かった。
ーーーー
この坂道を越えれば、到着だ。
ここでふと我に返り、急いでいた足が重くなる。
なぜか、行ってはいけない気がする。
もう一人の自分が頭の中で叫んでいる。
”行ってはいけない”
”見てはいけない”
ーーなぜ?
その警告を無視し、ゆっくりと歩を進める。
しかし顔は上げられなくて、俯きながら進む。
ーきっと、私の考えすぎだろう。
ーだって、ちょっと赤い月が見慣れなかっただけで、嫌な予感がするなんて、やっぱりこどもなんだ。
ーそう、本の読み過ぎよ。
ーきっとそう。
ーだから、帰ったらお父さんやみんなに怒られちゃうな。
ーうーん、なにか良い言い訳はないかな?
ーそうだ、眠れなくて散歩してたとか…
色々考えるうちに坂のてっぺんまにたどり着きその光景を目にして、
私はあの予感が本物であったことを知った。