謎会話ログ≪1≫

【それは下卑た色恋沙汰とは一線を画す崇高なる信仰心だと彼は告げる】


真波「ねぇねぇ!」
満「ん?」
マサナ「藤咲先生、一つ訊いていいですか?」
満「いいけど、何かな?」
真波「噂で聞いたんだけど、藤咲先生とSearch先生が中学生時代の同級生で、しかもこの近くの学校の生徒だってホントなの?」
満「あぁ……その事なら本当だよ。僕もSearchちゃんも、この第二中の学区域と隣接する学区域を持つ第一中に居たんだ。」
マサナ「おぉ、噂って当てになる時もあるんだなぁ。」
真波「ねー!中学で同級生だった2人が先生になってから中学校で再会、ってラブロマンス感じちゃうよねー!」
マサナ「確かにそれっぽいよなー。」
未彩「オイオイ、お前等はまたそうやって……」
満「……は?ラブロマンス?」
未彩「(あぁもう、言わんこっちゃない……)スミマセン、飽く迄もコイツ等が勝手に勘違いや妄想をしているだけなので……」
真波「えぇー?だって藤咲先生って普段からSearch先生と仲良いし、中学校も一緒だったんでしょ?勘違いも何も」
満「……世迷言も程々にしなよ。」
マサナ「えっ?」
未彩「(あー……)」
真波「またまたぁ、照れなくて良いんだって!大人が青春しちゃいけない決まりなんてないん」

満「Searchちゃんと僕の関係は一神教の宗教における神と信奉者の関係に等しい。……君達は、キリスト教信者の女性はイエス・キリストと恋仲になる事を夢想しているものだとでも思っているの?」

真波「え?は……?それ、どーいう……」
マサナ「……よくわかんないけど、藤咲先生怒ってるみたいだし、もうやめとこうぜ……。」
未彩「……。」
満「とにかく……そういう事だから、僕とSearchちゃんがデキてるとか、或いは何方かがそれを望んでいるとか、変な勘違いはしないでよね。」
真波「あっ……」
マサナ「行っちゃった……。」

真波「ねぇ……あれ、どういう意味?」
マサナ「うーん、とりあえず藤咲先生とSearch先生はカップルじゃないって事は確かだと思うけど……それとキリスト教に何の関係が……?」
未彩「……お前達、本当に分からないのか?」
マサナ「え?清上院、分かるの?」
未彩「簡単な話じゃないか。藤咲先生にとってのSearch先生は『信仰対象』であり、恋愛対象ではないという事だ。キリスト教の話は飽く迄も例えの一つだな。」
真波「シンコータイショー……?」
未彩「……要するに、Search先生は藤咲先生にとって『神様』同然の存在という事だ。そして、藤咲先生に神と恋をする趣味は無い、という話……此処まで言えば流石に分かるだろう?」
真波「えー?何それ?ワケわかんない。」
未彩「お前なぁ……。」
マサナ「うーん、なんとなく分かる部分も増えたけど、やっぱ分かんない部分の方が多いかなぁ……てか、一番分かんないのは清上院が藤咲先生の言った事を理解してるっぽいってとこかも……。」
未彩「旗見……さり気なく酷くないか?」


登場人物:
藤咲 満 (思想は勿論、言い回しすらも独特の厨二センス過多なので重要な事ほど一般層には伝わらない事が多発する陰キャ)
桜木 真波 (満の発言は言い回しという意味でも思想という意味でも理解できない陽キャ)
旗見 マサナ (満にSearchへの恋情が無い事は理解したが、それ以上はあまり理解できなかった穏健派の陽キャ)
清上院 未彩 (言い回しも思想も理解する彼女は恐らく満と類友案件の陰キャだが、本人に指摘しても直ぐには認めない事だろう)
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