【意味を考えると怖いかもしれない会話】


満「……未彩ちゃん、何を見てるの？」
未彩「あぁ、コレですか？藤咲先生も見てみます？」
満「どれどれ……？成程、犬動画か……小さくてフワフワしていて可愛らしいよね。」
未彩「犬、お好きなんですか？」
満「そうだね、こういう小型犬が飼い主の後を健気に追いかけて回る様子を見るのは好きかな。」
未彩「あぁ、分かります。幸せそうな犬って良いですよね。」
満「だよね、こういう小犬の姿は現代社会の波に揉まれて荒んだ心に沁みわたるよ。」
未彩「少々大げさな気もしますけど、割と分かります。……そう考えると、この動画の犬達と同じ種族でありながら人間に近い職を持って人間社会に直接貢献している犬達も居るという事実は中々に凄いと言うか、尊敬に値しますよね。」
満「未彩ちゃんはそういう犬も好きなの？」
未彩「はい。犬達が真剣に働く姿はとても格好良いですからね……俺も見習わないと、と思います。まぁ、そういう場所に多く居る大型犬も好き、という単純な話もありますが。」
満「成程ね……。」
未彩「……もしかして、大型犬は苦手、もしくはお嫌いですか？」
満「え？うーん、嫌いって事は無いし、特別苦手な訳でもないけど……あぁでも、確かにシェパードみたいな大きくて鋭い系は一瞬身構えちゃう部分はあるかも……勿論、そういう犬ほど普通の人には危害を加えない訓練をしっかりされている筈だって事は分かるんだけどね。」
未彩「あぁ、シェパードは警察犬や軍用犬として働ける程に強い犬ですから、そう考えると苦手な人も居るかもしれませんね。ただ、藤咲先生がそれを苦手かもしれない、というのは少し意外な気も……」
満「そうかな？」
未彩「変……というか、失礼な話かもしれませんが、一応……ほら、その……あの、気に障ったら申し訳ないんですが……」
満「？」
未彩「……えっと……藤咲先生がどうのこうのと言うより、その……Search先生にシェパードの様な印象を感じる事が度々あったので……シェパードの様なSearch先生に臆せず近付ける藤咲先生が実際のシェパードは苦手というのは正直意外で……スミマセン。」
満「……成程、そういう事かぁｗｗ」
未彩「……ゴメンナサイ。」
満「別に謝らなくていいよｗｗ その発想は割と理解できるし、的確で面白いからさｗｗ」
未彩「うぅ……(※恥ずかしさで赤面)」


登場人物：
藤咲 満 (とある事情から動物嫌いと思われがちかもしれないが、別にそういう訳ではないという衝撃の事実。)
清上院 未彩 (普通に犬好き。特に好きなのは小型且つ長毛の犬だが、大型犬や短毛の犬もそれはそれで好き。)

補足情報：
意味を考えると怖いかもしれない箇所↓
1)小型犬を好きと言っている時の満と未彩の視点の違い
2)未彩が働く犬を強く称賛し尊敬する心理
3)満がシェパードを苦手かもしれない理由