謎会話ログ≪1≫
【狂気とは人間性という器の中に感情という土や肥料や水を用意して漸く成り立つものであり、故にその少女は――】
黒夜「(はぁ……相変わらず花道 愛華は気違いだし、兄さんは優しいを通り越してヘタレ気味だし、何より『アイツ』は何を考えているのか全く見えてこなくて不気味だし、なんだかなぁ……あれ?あそこに居るのは……)ねぇ、秀造くん!」
秀造「おや、黒夜さんではありませんか。今日は此方に御用事でも?」
黒夜「うん、まぁ……兄さんの様子を見に来たんだけど……色々とタイミングが悪くて嫌なものを見たから、気分転換中。」
秀造「あぁ、成程……今の時刻は『彼女』の訓練の時間帯ですからねぇ……ご愁傷様です、とでも言っておきましょうか。」
黒夜「……別に僕や僕に近しい人が死んでる訳じゃないし、穏やかな微笑と共に言われても余計に気分が悪くなるからやめてくれるかな。」
秀造「いやはや、これは申し訳ない……別に心から笑っている訳ではないのですが、やはり私はもう少し表情の種類を増やすべきかもしれませんね。」
黒夜「まぁ、そこは僕には何とも……それより、秀造くんって、その……『アイツ』に会った事、あるの?」
秀造「アイツ?……あぁ『彼女』の……『No.0(ナンバーゼロ)』の事ですか?」
黒夜「そう、ソイツ。」
秀造「そうですねぇ……直接の面識はありませんが、別室のモニターや録画映像で様子を見た事はありますよ。もしかして、黒夜さんは先程お会いになったところですか?」
黒夜「……まぁ、そういう事。あの歳であんな……人間に対する拷問じみた事を平然とできるなんて、いくらあの女の教育があると言っても普通じゃないと思ったね。……だけど、あの女と違って『コイツは狂ってる』っていう感じがする訳じゃないのが凄く不気味で……正直、苦手だな、って。」
秀造「成程、それで私を呼び止めてしまった訳ですね?」
黒夜「そうだけど、その表情で言わないでくれないかな……今度は、割と本当に笑ってるんでしょ?」
秀造「ほう、中々鋭い事を仰いますね。……あぁ、そんなに睨まないでください。それより、No.0について、ですよね?」
黒夜「秀造くん、何か分かるの?」
秀造「えぇ、一応……黒夜さんの感想はかなり的を射るものだ、という事は分かりますねぇ……。」
黒夜「それって……」
秀造「No.0は貴方の言うあの女……母親である愛華さんとは違い、狂っている訳ではないのです。……まぁ、正確には『狂う事が出来る様になる程度の人間らしさすら所有していない』と言うべきでしょうね。」
黒夜「……確かに、アイツからは喜怒哀楽のどれも感じられなくて、それが不気味だったな……あの女や兄さんからはそれ等を普通に感じるし……君ですら何も感じられない訳じゃないのに。」
秀造「ははは、これは一本取られてしまいましたねぇ!黒夜さんはブラックユーモアのセンスに長けておられる様で、何よりです。」
黒夜「……あぁ、秀造くんも十分不気味だよね。何かの感情の存在自体を感じる余地はあっても、それの正体が見えないから。」
秀造「いやはや、お褒めに預かり光栄です(※飽く迄も微笑)」
黒夜「……そう、良かったね(※反論も面倒だと言わんばかりの呆れ顔)」
登場人物:
光闇 黒夜 (白夜の双子の弟。不愛想と低身長に定評のあるブラコン男。それでも他に比べれば常識人度の高い枠ではある。No.0は姪だが黒夜はそう思いたくはない様だ。)
天照 秀造 (光闇兄弟と花道姉妹の大学生時代からの後輩、1つ年下。性格は論名と類似しており、ほぼいつも微笑んでいる事もあって本当は何を考えているのかが読み取り難い。)
黒夜「(はぁ……相変わらず花道 愛華は気違いだし、兄さんは優しいを通り越してヘタレ気味だし、何より『アイツ』は何を考えているのか全く見えてこなくて不気味だし、なんだかなぁ……あれ?あそこに居るのは……)ねぇ、秀造くん!」
秀造「おや、黒夜さんではありませんか。今日は此方に御用事でも?」
黒夜「うん、まぁ……兄さんの様子を見に来たんだけど……色々とタイミングが悪くて嫌なものを見たから、気分転換中。」
秀造「あぁ、成程……今の時刻は『彼女』の訓練の時間帯ですからねぇ……ご愁傷様です、とでも言っておきましょうか。」
黒夜「……別に僕や僕に近しい人が死んでる訳じゃないし、穏やかな微笑と共に言われても余計に気分が悪くなるからやめてくれるかな。」
秀造「いやはや、これは申し訳ない……別に心から笑っている訳ではないのですが、やはり私はもう少し表情の種類を増やすべきかもしれませんね。」
黒夜「まぁ、そこは僕には何とも……それより、秀造くんって、その……『アイツ』に会った事、あるの?」
秀造「アイツ?……あぁ『彼女』の……『No.0(ナンバーゼロ)』の事ですか?」
黒夜「そう、ソイツ。」
秀造「そうですねぇ……直接の面識はありませんが、別室のモニターや録画映像で様子を見た事はありますよ。もしかして、黒夜さんは先程お会いになったところですか?」
黒夜「……まぁ、そういう事。あの歳であんな……人間に対する拷問じみた事を平然とできるなんて、いくらあの女の教育があると言っても普通じゃないと思ったね。……だけど、あの女と違って『コイツは狂ってる』っていう感じがする訳じゃないのが凄く不気味で……正直、苦手だな、って。」
秀造「成程、それで私を呼び止めてしまった訳ですね?」
黒夜「そうだけど、その表情で言わないでくれないかな……今度は、割と本当に笑ってるんでしょ?」
秀造「ほう、中々鋭い事を仰いますね。……あぁ、そんなに睨まないでください。それより、No.0について、ですよね?」
黒夜「秀造くん、何か分かるの?」
秀造「えぇ、一応……黒夜さんの感想はかなり的を射るものだ、という事は分かりますねぇ……。」
黒夜「それって……」
秀造「No.0は貴方の言うあの女……母親である愛華さんとは違い、狂っている訳ではないのです。……まぁ、正確には『狂う事が出来る様になる程度の人間らしさすら所有していない』と言うべきでしょうね。」
黒夜「……確かに、アイツからは喜怒哀楽のどれも感じられなくて、それが不気味だったな……あの女や兄さんからはそれ等を普通に感じるし……君ですら何も感じられない訳じゃないのに。」
秀造「ははは、これは一本取られてしまいましたねぇ!黒夜さんはブラックユーモアのセンスに長けておられる様で、何よりです。」
黒夜「……あぁ、秀造くんも十分不気味だよね。何かの感情の存在自体を感じる余地はあっても、それの正体が見えないから。」
秀造「いやはや、お褒めに預かり光栄です(※飽く迄も微笑)」
黒夜「……そう、良かったね(※反論も面倒だと言わんばかりの呆れ顔)」
登場人物:
光闇 黒夜 (白夜の双子の弟。不愛想と低身長に定評のあるブラコン男。それでも他に比べれば常識人度の高い枠ではある。No.0は姪だが黒夜はそう思いたくはない様だ。)
天照 秀造 (光闇兄弟と花道姉妹の大学生時代からの後輩、1つ年下。性格は論名と類似しており、ほぼいつも微笑んでいる事もあって本当は何を考えているのかが読み取り難い。)