謎会話ログ≪1≫
【苦悩の責任が苦悩する者に在るならば、選択の責任は選択する者に在る】
※【学校の中に潜む殺人鬼にとって校内で広がる自己責任論は如何に見えるものなのか?】の続編※
≪場所:校舎内、廊下≫
未彩「……とにかく、藤咲先生が『自己責任論』を好まない事はよく分かりました。」
満「フフ、分かってくれて嬉しいよ。」
未彩「ですが……一つだけ訊いても良いですか?」
満「ん? 何かな?」
未彩「……他人からの救援要請を跳ね除ける理由に自己責任論を使う事を否定する、という事なら藤咲先生は『それでも救助しないと決めた他人に対してその理由をどう説明する』おつもりなんですか?」
満「あー……成程。助けない方が良いと断定できる奴という訳でも更に苦しんで欲しい憎い奴という訳でもないけど『それでも助けよう思えない人間』に対する『助けない理由』を自己責任論以外で説明できるのか? ……って事だよね?」
未彩「ハイ、そうです。」
満「それはね、意外と簡単な話だよ?」
未彩「と、言いますと?」
満「僕はそういう時、自己責任だと詰る気は無いけど『自分には助けられるだけの能力や覚悟が存在しないから』助けられない、と説明するからね。」
未彩「……つまり、相手の自己責任ではなく『自分の力不足』を理由にする、と言う事ですか?」
満「まぁ、そんな感じかな。実際問題、気持ちの上では助けたいと思っても『自分にはその為の力が無いから助けられない』なんて結構よくある事でしょ? だから、そういう事が原因で救援要請を断りたい時は『自分の力不足』を理由に出すべきなんじゃないか……って、僕は考えているよ。まぁ、飽く迄も救援要請を出している他人が自分から見て『出来れば助けたいが自分の力では助けられないだろう存在』である場合に限る話だけどね。コレは自分の側に『出来れば助けたい』という思いがある事が前提になるからさ。」
未彩「成程……例え自己責任と言い切れない話であっても自分ではどうにもできないと『自分が判断した』場合はその事実を隠さない、というのが藤咲先生のスタンスですか。」
満「大体そういう感じだね。それと……こっちは、僕自身がどうのこうのという話とは少し違うんだけど……」
未彩「?」
満「……こんな立場から色々見ているとさ、外側から見ているだけでも度々思うんだよね……『最後まで助け続ける覚悟の無い一時的な同情は一貫した無関心や嫌悪よりもずっと残酷な事がある』なぁ、って。」
未彩「……。」
満「だから僕は、それよりは自分の力不足を理由に最初から救助を断念する方がまだ誠実だろう、と個人的には思っているんだよね。」
未彩「それは、一体どういう……」
満「うーん、端的に言うなら『上げて落とされる事ほど辛い事は他に無い』って話かな? と言っても僕がされている訳ではないし、その辺りはそれこそ僕の力ではどうにもできない事なんだけど……ね。」
未彩「(……何だ? 妙に意味深長な声音で言われた様な……)」
満「……未彩ちゃんも気を付けなよ? 半端な同情は時に純粋な害意よりもずっと恐ろしい結果を生む事もあるみたいだから。」
未彩「……まぁ、気を付けます。(とはいえ、俺にはするもされるも関係無い……筈だが。)」
登場人物:
清上院 未彩 (満の発言はいつか訪れる未来で真に理解する事だろう)
藤咲 満 (厨二臭いと言われれば否定は不可能な思考の28歳)
※【学校の中に潜む殺人鬼にとって校内で広がる自己責任論は如何に見えるものなのか?】の続編※
≪場所:校舎内、廊下≫
未彩「……とにかく、藤咲先生が『自己責任論』を好まない事はよく分かりました。」
満「フフ、分かってくれて嬉しいよ。」
未彩「ですが……一つだけ訊いても良いですか?」
満「ん? 何かな?」
未彩「……他人からの救援要請を跳ね除ける理由に自己責任論を使う事を否定する、という事なら藤咲先生は『それでも救助しないと決めた他人に対してその理由をどう説明する』おつもりなんですか?」
満「あー……成程。助けない方が良いと断定できる奴という訳でも更に苦しんで欲しい憎い奴という訳でもないけど『それでも助けよう思えない人間』に対する『助けない理由』を自己責任論以外で説明できるのか? ……って事だよね?」
未彩「ハイ、そうです。」
満「それはね、意外と簡単な話だよ?」
未彩「と、言いますと?」
満「僕はそういう時、自己責任だと詰る気は無いけど『自分には助けられるだけの能力や覚悟が存在しないから』助けられない、と説明するからね。」
未彩「……つまり、相手の自己責任ではなく『自分の力不足』を理由にする、と言う事ですか?」
満「まぁ、そんな感じかな。実際問題、気持ちの上では助けたいと思っても『自分にはその為の力が無いから助けられない』なんて結構よくある事でしょ? だから、そういう事が原因で救援要請を断りたい時は『自分の力不足』を理由に出すべきなんじゃないか……って、僕は考えているよ。まぁ、飽く迄も救援要請を出している他人が自分から見て『出来れば助けたいが自分の力では助けられないだろう存在』である場合に限る話だけどね。コレは自分の側に『出来れば助けたい』という思いがある事が前提になるからさ。」
未彩「成程……例え自己責任と言い切れない話であっても自分ではどうにもできないと『自分が判断した』場合はその事実を隠さない、というのが藤咲先生のスタンスですか。」
満「大体そういう感じだね。それと……こっちは、僕自身がどうのこうのという話とは少し違うんだけど……」
未彩「?」
満「……こんな立場から色々見ているとさ、外側から見ているだけでも度々思うんだよね……『最後まで助け続ける覚悟の無い一時的な同情は一貫した無関心や嫌悪よりもずっと残酷な事がある』なぁ、って。」
未彩「……。」
満「だから僕は、それよりは自分の力不足を理由に最初から救助を断念する方がまだ誠実だろう、と個人的には思っているんだよね。」
未彩「それは、一体どういう……」
満「うーん、端的に言うなら『上げて落とされる事ほど辛い事は他に無い』って話かな? と言っても僕がされている訳ではないし、その辺りはそれこそ僕の力ではどうにもできない事なんだけど……ね。」
未彩「(……何だ? 妙に意味深長な声音で言われた様な……)」
満「……未彩ちゃんも気を付けなよ? 半端な同情は時に純粋な害意よりもずっと恐ろしい結果を生む事もあるみたいだから。」
未彩「……まぁ、気を付けます。(とはいえ、俺にはするもされるも関係無い……筈だが。)」
登場人物:
清上院 未彩 (満の発言はいつか訪れる未来で真に理解する事だろう)
藤咲 満 (厨二臭いと言われれば否定は不可能な思考の28歳)